【8月26日 AFP】オーストリア警察当局は25日、実の娘2人を40年以上にわたり自宅に監禁し、性的暴行を加えていた容疑で、オーバーエスタライヒ(Upper Austria)州ブラウナウ(Braunau)に住む80歳の男を逮捕したと発表した。
警察当局者がオーストリア通信(Austria Press Agency、APA)に語ったところによると、この男には1970年から今年5月まで、現在53歳と45歳の娘2人を監禁し肉体的・性的な暴力を加え続けたとして、暴行、監禁、強姦(ごうかん)、虐待、保護責任者遺棄などの容疑がかけられている。
■自宅の一室で共同生活
事件発覚のきっかけは、姉が性的暴行を加えようとした父親を押しのけ、父親が転んだまま身動きできなくなったことだった。娘たちは2日後にソーシャルワーカーを自宅に呼び、このソーシャルワーカーが5月初旬、警察に通報した。
娘たちの証言によると、2人は自宅の一室で父親と共同生活をし、小さな木製のベンチの上で寝起きしなければならなかった。家の外の社会との接触を一切禁じられ、凶器を突き付けられたり「殺すぞ」と脅されたりすることも日常茶飯事だった。08年に死去した母親も、日常的に男から暴力を受けていたという。
地元警察はAPAに「娘たちには軽い知的障害があった」と話した。男は全ての容疑を否認しているという。(c)AFP
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