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【神奈川】

多摩の公園でセシウム検出 堆積汚泥の出所不明

放射線量を測定する市職員ら

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 高い空間放射線量の影響で、川崎市中原区の平間公園に続き、市営プールの利用が中止になった多摩区の稲田公園。市民らは身近な放射能汚染に驚き、調査に訪れた市職員は途方に暮れた。 (平木友見子、山本哲正)

 国が汚泥処理の目安にしているのが一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル。その二倍以上の同一万六五〇〇ベクレルが、夏休みに一日当たり約二百人もの子どもたちが遊びに来ていたプールの入り口脇で、検出された。

 堆積していた汚泥は布や紙が交じり、多摩区道路公園センター整備課によると、出所は不明。市で公園の清掃などを委託している業者やプールの職員も「知らない」と話しており、プールから出た可能性は低いという。

 稲田公園の空間放射線量を自主的に測定していた市民グループ「ピース&スマイルプロジェクト川崎」の男性は「自分の子どもが公園やプールに来るので周囲を何箇所か測ったら、基準値をはるかに超えた値が出た」と驚いていた。「市も測定してくれているが、枯れ葉のある場所に絞っていて、稲田公園は対象ではなかった。今後は対象範囲を広げてほしい」と話す。

 空間放射線量を測定していた市職員の一人は「原因は落ち葉だと思っていたが、落ち葉でなかったことになると、どこまで調べればいいのか。あまりに想定外のことに戸惑っているし、範囲を広げれば日常業務に支障が出る。正直、測定は国がやってほしい」と頭を抱えていた。

 

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