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[政治]ニュース
【再検証・原発政策をゆがめた菅首相】おいしいとこ取り、唐突指示…「歪んだ原発政策」垂れ流し
2011.8.26 09:41
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信用失墜
「到底、国民の理解が得られるものではない」
13基の原発を抱える福井県知事の西川一誠は、この首相会見に不満を爆発。原発建設に積極的だった福井県は態度を百八十度変えた。以来、西川は「具体的な安全基準を国が早急に示すべきだ」と、国を突き放した。福井の変化は他の自治体にも波及し「電力不足」は全国に拡大した。
この会見と前後して菅は「福島第1原発」への関心を失い、「脱原発」路線に突き進んだかに見える。
第1原発での失敗を「脱原発」でごまかそうとしているのではないか-。そんな臆測も飛び交った。
結局、菅が「安全宣言」を無視したことで、原発再稼働に向けた環境はもろくも崩壊。再稼働で夏場の電力需要を乗り切ろうとした対策に影を落とした。
「追い打ち」
菅の独り相撲はその後も続く。7月7日。資源エネルギー庁幹部は国会の首相答弁を聞き、天を仰いだ。
「ストレステスト(耐性検査)も含めて基準を設け、それをチェックすることで国民の皆さんに理解をいただける」。テレビで菅は自信満々に答弁した。
ストレステストは、原発がどの程度の災害まで耐えることができるかを確かめるための検査手法。原子炉強度のデータをもとに計算で結果を出すため、原発が稼働中でも実施可能だ。
だが、菅はあえて再稼働の前提条件とすることにこだわった。この過程で、原発事故対策の中枢であった首相と経産相は、対立関係に落ち込んでいく。
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