東日本大震災で被災した宮城県石巻市の災害ボランティアセンターで医師をかたったとして、住所不定で職業不詳、米田吉誉(よしたか)容疑者(42)が逮捕された医師法(名称の使用制限)違反事件で、日本財団(本部・東京)は25日、米田容疑者が代表の団体に助成金100万円をだまし取られたとする詐欺容疑で同県警石巻署に被害届を出した。
日本財団によると、米田容疑者は被災者支援団体の代表を名乗り「ボランティア向けの医療行為」などを事業内容に挙げて6月6日、インターネットを通じて助成金を申請、同27日に100万円の支給を受けた。財団は、現地調査などを経て支給を決めたものの「医師でないことが分かり、事業の大前提が崩れた。分かっていれば助成金は支給していなかった」と25日話した。
石巻署は、米田容疑者が診療行為を行っていたかどうかに加え、詐欺容疑での立件も視野に捜査している。【高橋宗男】
毎日新聞 2011年8月26日 東京朝刊