食品衛生法暫定規制値緩和デマのまとめ
デマの概要
- 日本の水道水の基準値は、今回の原発事故前までは10Bq/kg(1Bq/kgという説もあり)が基準値であった。
- 平成23年3月17日に基準値が30倍に緩和された。
- 暫定規制値には根拠がない。
- 暫定規制値における放射能レベルは平成23年3月17日に突如決められたものである。
デマの発信源および拡散
その他に動画サイトによっても、デマが発信、拡散されているようである。
ツイッターでも拡散した。
デマの根拠
菜食文化研究会にある記述
「日本には放射能に関する飲料水基準は無く世界保健機関(WHO)基準相当を守っていました。」
あたかも 、日本ではWHO飲料水水質ガイドラインの基準を水道水の水質基準として準用していたかのような表現である。
事実関係の整理
原子力安全委員会により示された指標値を暫定規制値とし、食品衛生法第6条第2号にあたるものとして処置するよう通達した。
ガイドラインの9章に放射線学的観点による安全性評価の基準を設定している。表9-3に「飲料水中の放射性核種のガイダンスレベル」が記載されている。
デマに対する反証
日本において、WHO飲料水ガイドラインの基準を準用した事実はない。
東京都水道局の報道発表に「わが国では、放射能に関する水道水質基準等は定められていません。」という記述がある。また、水道水質基準は、水道法第4条に基づいて厚生労働省令によって定められているが、水質基準に関する省令には、放射性物質に関する基準は存在しない。WHO飲料水ガイドラインを日本の水道水水質基準として準用する記述も存在しない。(なお、当然であるが国外の規定が法令の委任なしに国内に準用されることはない。「法の支配の原則」。これは社会常識である。)よって、日本においてWHO飲料水ガイドラインの基準を準用した事実はない。したがって、日本においてWHO飲料水ガイドラインの基準を準用したとする虚偽の事実を基礎とするデマ1とデマ2は否定された。
暫定規制値の値は原子力安全委員会によって平成12年に定められていた。
原子力委員会の策定した「原子力施設等の防災対策について」の第5章において「災害対策本部等が飲食物の摂取制限措置を講ずることが適切であるか否かの検討を開始するめやす」として定められている。なお、その値の根拠は「付属資料14」に記述があり、「付属資料14」の日付は平成12年4月14日である。以上の事実により、デマ3とデマ4も否定された。
デマに惑わされているサイト
http://ameblo.jp/yasu-723/entry-10844610097.html
http://suzume6.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-b43f.html
http://ameblo.jp/tamachi-5ch/entry-10842368240.html
http://amaguri20.blog24.fc2.com/blog-entry-575.html
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-fnp033..html
規制値に関する議論
規制値が妥当であるか否かは、デマであるか否かと無関係である。しかし、「問題の本質は、WHO飲料水水質ガイドラインの30倍もの値が、規制値になっている」という論点が存在し、デマ1が虚偽か否かという議論と混同されている。
暫定規制値の妥当性については、食品安全委員会の「放射性物質に関する緊急とりまとめ」に記載されている。食料衛生法による放射性物質の暫定規制値は、放射性ヨウ素において年間50mSv、放射性セシウムにおいて年間5 mSvの被曝限度を基にしているが、これはWHO、ICRP、IAEAにおいての各種の統計結果および勧告に比較して、かなり安全側に立ったものである。
年間線量0.1mSvを越えて被曝すると危険であるという根拠資料は存在しない。一方で、年間線量10mSv程度の被曝は安全であるという根拠が存在する。
- 多くの人口集団が、年当たりおよそ10 mSv 程度にまで高められた線量を経験している世界の諸地域で何年もの間生活してきていること(ICRPpublication 82(76)1990)
- 自然からの放射線は1~13 mSv(平均2.4 mSv)であり、かなりの人口集団が10~20 mSv の放射線を受けていること(原子放射線による影響に関する国連科学委員会UNSCEAR 2008)
- インドや中国の高自然放射線地域に住む住民では、がんの罹患率や死亡率に増加が認められていないことを指摘されていること(原子放射線による影響に関する国連科学委員会UNSCEAR 2010)
- 胚発生の着床前期における致死的影響に関する動物研究の結果から、数十mGy の線量では、致死的影響は極めて稀であり、検討されたデータが、出生後に発現する有意な健康へのリスクが存在すると信じる理由を与えないとされていること(ICRP publication 103 2007)
- 約10 mGy の胎児線量でのがん自然発生率に対する相対リスクは1.4 程度かこれより低く、小児がんの自然発生率が約0.2~0.3%と極めて低いことから、子宮内被ばく後における個人レベルでの小児がんの発生確率は約0.3~0.4%と極めて小さいとされていること(ICRP publication 84(38)1999)
- ICRP は、約100 mGy までの吸収線量では、どの組織も臨床的に意味のある機能障害を示すとは判断されず、この判断は、1回の急性線量と、これらの低線量を反復した年間被ばくにおける遷延被ばくのかたちで受ける状況の両方に当てはまるとしていること(ICRP publication 103(60)2007)
デマは拡散中のようである。デマを拡散させるサイトを見かけたら、このエントリを対象サイトのコメントに記載願いたい。
2011 年 4 月 9 日 12:48 PM
>日本において、WHO飲料水ガイドラインの基準を準用した事実はない。
これこそがデマですね。文書にないからというのは理由として弱い。
日本国内に基準がなければ国際基準に準拠するのは当然のことです。
各自治体の水道局に聞き取り調査をなさってはいかがですか。
想像だけでデマと決めつける態度にうさんくさいものを感じます。
緊急とりまとめで安全が証明されたように書かれていますが、その緊急とりまとめの資料の中には次のように書かれています。
「緊急的なとりまとめを行ったものであり、今後、諮問を受けた内容範囲について継続して食品健康影響評価を行う必要があること」
「発がん性のリスクについての詳細な検討は行えていない等、さまざまな検討課題が残っていること、特にウラン並びにプルトニウムなどについては、曝露状況等も把握した上での評価、遺伝毒性発がん物質としての詳細な評価、あるいは各核種の体内動態等に関する検討も必要である。」
要するに安全性については検討出来ていないのでこれから検討するって事です。
それから年間10mSv程度の被曝が安全である根拠などありません。被曝の危険性は確率の問題であり、年間数百万人に1人発生するガンが年間1万人に1人発生するようになればリスクが百倍高まっていることになりますが、ガンにならなかった人が何年暮らしていても安全という証明にはなりません。
自然放射線量については、日本は通常2.4mSv、世界では10mSv以上のところがあると書いてありますが、日本人が自然放射線2.4mSvに加えてヨウ素・セシウム・ストロンチウムによる人工放射線を10mSv被曝したケースと比較するのは乱暴すぎませんか。
安全と言い切ったあなたは十数年後に子供のガンが増えた時にどんな責任をとるんですか。
どうせ因果関係は不明とか言って責任などとらないんでしょう。
安全と言い切るあなたと、危険を主張する方のどちらかがデマであると数年後にわかったとき
あなたは他人に被害を与えますが、危険を主張された方は被害を与えることはありません。
それはフェイルセーフの観点に立っているからです。
あなたにはそれが決定的に欠けています。責任を取らないのならデマを流すのはやめなさい。
私が言いたいことは以上です。
2011 年 4 月 9 日 3:52 PM
>良識人さんへ
コメントに対するコメントを↓に記載しました。
http://radio2k.dip.jp/yuki/?p=359
そして、あなたは関電のプロバイダを利用している京都の人間ですね。
2011 年 6 月 8 日 12:42 AM
最初に質問があります。
2011年4月9日の良識人さんへのコメントを記載する際に、最後に
>そして、あなたは関電のプロバイダを利用している京都の人間ですね。
と一行書かれていますが、書いたからには意味があるはず、どういう理由で書かれたのでしょうか?
ゆきなんとかさんは、ブログなどのアドレスを挙げて、デマを拡散しているサイトと指摘していますが、それらのサイトの内容の主旨は、日本が過去にWHO飲料水水質ガイドラインに沿って水質を管理していたとか、そういう経緯を問題にしているのではなく、WHOの飲料水水質ガイドラインに対して30倍もの値の規制値で、本当に大丈夫なのかと疑問視している内容で、これがどうしてデマと言えるのでしょうか?
もっと踏み込んで、この暫定規制値は健康に害があると書いてあるサイトがあったとしましょう。
それでも私は、そのサイトがデマを書いてあるとは思いません。
もし、ゆきなんとかさんが、この分野の世界的な第一人者で、あなたの「健康に影響がない」という説の論拠に絶対の自信があったとしても、そう考えない専門家もいらっしゃる事はご存知でしょう?
ちょっと、きつい言い方になりますが、ゆきなんとかさんはデマという言葉を取り違えているのではないですか?
2011 年 6 月 9 日 12:36 AM
やすおじさんへ
>最初に質問があります。
ほぼ、最初から最後まで質問ですね。でも、質問されても、私に答える義務なんかありません。このサイトでは、私が私の意見を述べる権利が一方的に存在するだけです。なぜならこのサイトは、私のリソースのみを作って作られたもので、このサイトはみんなのものでも利用者のものでもISPのものでも誰ものでもない、私のものだからです。だから私が答えたい質問に、私の厚意に基づいて答えてあげますよ。
>どういう理由で書かれたのでしょうか?
そんなこと、聞かれても答えませんよ。聞けば答えると思ったら大間違いです。その理由も聞かれても答えません。
そして、あなたはCATVのプロバイダを利用している中部の人ですね。
>デマを拡散しているサイトと指摘しています
虚偽の指摘です。私は、列挙したサイトは「デマに惑わされている」と指摘したのであって、「拡散させている」と指摘したわけではありません。また、ツイートにしても「デマが発信、拡散されている」と結果的にデマが拡散したと表現しています。意図的能動的にデマを拡散させたというような指摘は一切していません。あなたの勝手な思いこみです。
>本当に大丈夫なのかと疑問視している内容で、これがどうしてデマと言えるのでしょうか?
やすおじさんね。あなたは、問題の切り分けが出来ていないんですよ。各々のサイトの趣旨がなんであろうと、「デマの概要」に記載したような記述があれば、その部分がデマだと言っているのです。
「規制値に関する議論」の冒頭で述べたように、デマかデマでないかは、規制値の妥当性とは無関係です。また、「食品衛生法暫定規制値緩和デマよくある間違い」のエントリでも述べたように、マかデマでないかは、公式発表であるか憶測に基づいた想像であるかなのです。
>デマという言葉を取り違えているのではないですか?
「デマ」という言葉を取り違えているのは貴方の方なのですよ。
デマとは「1 政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報。2 事実に反するうわさ。流言飛語。」です。私が「デマの概要」で述べたものは、全て虚偽であり事実に反しています。全く持って「デマ」の定義に合致しています。
2011 年 6 月 9 日 3:27 AM
>「デマ」という言葉を取り違えているのは貴方の方なのですよ。
僕はあなたのほうが取り違えているとおもいます。
ご自分でデマの言葉の意味を書かれているとおり
、
>政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報。
とありますが、ご指摘のサイトは政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報とは思えません。
あなたのような解釈をする人もいらっしゃるでしょうが、私には非常に苦しい説明のように思えます。まあ、この件でやりとりしても、平行線でしょうから、時間の無駄です。
2011 年 6 月 9 日 12:38 PM
やすおじさん…。
>僕はあなたのほうが取り違えているとおもいます。
「~と思う」とは、根拠のないあなたの主観的な解釈に過ぎないということです。私が言っているのは、事実を根拠にした合理的かつ客観的な解釈です。
>ご指摘のサイトは政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報とは思えません。
私もそう思いますよ。でもね、あなた、辞書の読み方を知っていますか? 語彙の定義が複数あるときは、そのいずれかひとつに該当すれば、定義に合致するのです。あなたの理論では、複数の定義をもつ語彙は、その定義すべてに合致しなければならないということになりますよ。すなわち、各サイトに記載されていることは少なくてもデマの定義の2には合致していますから、デマです。これも、辞書の読み方の合理的かつ客観的な解釈です。
>平行線でしょうから、時間の無駄です。
何か私を説得するために有効に時間を使いたかったのですか? であれば、そもそもソーシャルネットワークの使い方も知らないのですね。こんなものは、自分の主張を一方的に発信するだけのものです。私はあなたを説得しようと、毛頭思っていません。自説を否定する他人を明確に否定することによって、自説を補強しているのです。
それから、私が列挙したサイトの一つは、自らの過ちに気付いたかどうかは知りませんが、デマに惑わされていた記述を削除したようですね。
2011 年 6 月 9 日 4:19 PM
>2 事実に反するうわさ。流言飛語。に当たってるんだといわれていますが、最初の私の投稿をお忘れになっているようなので、もう一度繰り返させていただきます。
>>もし、ゆきなんとかさんが、この分野の世界的な第一人者で、あなたの「健康に影響がない」という説の論拠に絶対の自信があったとしても、そう考えない専門家もいらっしゃる事はご存知でしょう?
って書きましたように、専門家の間でもWHOの飲料水水質ガイドラインに対して30倍もの値の規制値がどの程度危険なのかは意見が分かれているのです。
ゆきなんとかさんは、自分の安全だと言う説が「絶対に正しく」他の意見がデマだと思っていらっしゃるのでしょうが・・・これは癌などを発症する確率がどうなるかの問題で、殆どの方がこの程度のレベルでも、その増加幅に差このあれ、発症確率は増えると考えていらっしゃいます。
2011 年 6 月 9 日 5:03 PM
やすおじさん。
あなたね。まず最初に私の書いてあることと論点を理解してからコメントしてくださいね。もっとも、論点を誤解しているよい例ではあるのですけども。
ブログのエントリ本文でも、一連のコメントでも、最初から主張しているように、私が「デマ」と指摘していることに関しては、基準値の安全性なんかどうでもいいんですよ。「デマの概要」に記載したことが、虚偽かどうかだけの問題なのです。基準値が安全だろうが危険だろうが、「平成23年3月17日に基準値が30倍に緩和された。」とか「暫定規制値には根拠がない。」とかいった事実が虚偽であることに変化はないのですよ。理解できますかね?
しかも私は、基準値が安全かどうかについて、なんら判断していないですよ。よく読んでくださいね。単に、「危険ではない」という根拠が存在すると紹介しているに過ぎません。
>自分の安全だと言う説が「絶対に正しく」他の意見がデマだと思っていらっしゃる
というふうにあなたが誤解しているのですよ。最初からね。
私は何度も書いているのですが、「デマの概要」に記載したことが虚偽だと、事実を根拠に主張しているのです。「基準値は安全だ」という主張はしていません。
ああ、あなたにもっと解りやすく書いてあげましょう。
【暫定基準値は危険かも知れませんね。でも、「平成23年3月17日に基準値が30倍に緩和された。」とか「暫定規制値には根拠がない。」とかいう、嘘を書くのは良くないことです。】
2011 年 6 月 10 日 8:01 PM
やすおじさん。
あなたが6月9日の22時頃にこのサイトを見たのは解っているのですよ。見ただけで、コメントを書いていないところを見ると、ようやく自分の間違いに気づいたようですね。
2011 年 7 月 12 日 2:21 AM
良識人とかやすおじとかって人が馬鹿すぎて面白いですねw
あ、東京のybbから繋いでますw
2011 年 8 月 7 日 10:25 PM
良識人さんの意見が圧倒的に正しいですね。
論点としていることがなんであれ、
このページを読んだ人が現在の政府の対応は
正しく、現状は安全なんだと勘違いしてしまう危険があります。
ゆきなんとかさん へ
もし、このページを見て安全なんだと勘違いした人が
がんになったときはあなたの良心は痛みませんか?
2011 年 8 月 9 日 10:52 PM
やっぱりさんへ
まず、ニックネームと小見出しを混同したようなニックネームは使わないように。
呼びにくいんですよ。わからないかな。
#良識人さんの意見が圧倒的に正しいですね。
論理性を無視して、あなたの感情に沿った主張というだけで、「正しい」と判断しているんだろ。
私が、良識人の主張が如何に誤りかを理論的に指摘したことに対して、何ら理論的な反論がない。
あ~、それから、あなた「良識人」と「やすおじ」を混同しているね。
全く、各々のコメントの発言者が誰かも、理解できないようじゃ、議論にならないな。
#現在の政府の対応は正しく、現状は安全なんだと勘違いしてしまう危険があります。
は? 政府の対応はともかく、現状を正しく理解できない人は、愚かだと言ってるんです。まぁ、あなたもその一人ですがね。
#このページを見て安全なんだと勘違いした人が
#がんになったときはあなたの良心は痛みませんか?
全く何も感じません。
だいたい日本人の2人に1人はガンになるのです。あなたの理屈はよく理解できませんが、そんな高確率で発病するようなものを、私の責任にされても甚だ迷惑です。
まず、あなたが「現状は危険だ」と断定する科学的根拠を示しなさい。どうせ無理だろうけど。
↓あたり参照
http://radio2k.dip.jp/yuki/?p=419