フェンリルの歴史は、柏木泰幸が個人で Sleipnir を開発していたころまでさかのぼります。このページは、Sleipnir が初登場した 2002年から 2010年までの歩みを物語にしたものです。

Birth

「フリーソフトの開発を通じて多くの人と楽しい時間を共有したい。」2002年、カスタマイズに特化した Sleipnir が誕生しました。

Sleipnir 誕生後は、「どうやったら使いやすいものになるか？」という答えを追い続ける日々でした。その結果、カスタマイズに特化された Sleipnir は2002年窓の杜大賞を受賞しました。

その後もユーザーの利便性を考え続け、アップデートを繰り返しましたが、諸事情により開発が継続できない状況に陥りました。

Rebirth

Sleipnir を再生させるため、働きながら再開発していましたが、開発時間を十分に取ることができず、他の方法を考えなければならないことに気づきました。個人では困難なことでも、組織の力なら Sleipnir の最新アップデートを短い期間で提供できるはずだ。

フェンリルの誕生です。

10月12日 Sleipnir 1.66 の最新版にあたる Sleipnir 2.00 を発表。同時期、エキサイトとの業務提携による「Sleipnir × Excite」を開始。Sleipnir のダウンロード件数は100万件を突破しました。

Mission

USB メモリで持ち運べる Portable Sleipnir を発表。 どこでも同じ設定で使える Sleipnir が誕生しました。

「ブラウザを乗り換えるという選択」があることを多くのユーザーに知ってもらうため、 スウィートなデザインの Grani を発表。Grani はスウィートな外観を全面に押し出し、ソフトウェアにもデザインが重要だということを主張しました。

また、Google との業務提携を開始し、Google 検索エンジンを Sleipnir 及び Grani のデフォルトウェブ検索に採用しました。これに伴い、アドレスバー検索の日本語検索を一新しました。

Party

「自分が作っているフリーソフトのユーザーともっと交流したい。」ある開発者の発言がきっかけで、Developer's Blog がスタートしました。

個人から組織へと開発環境が変わっても、以前と変わらず、ユーザーとの交流を大切にしたい。そういった開発者ひとりひとりの想いが、多くのプラグインやスキンとして、形になりました。

フェンリルの新たな挑戦として、カスタマイズ可能なポータルサイト「pota」がスタートしたのもこの年です。

Attack

フェンリルが組織として成長し、更なる飛躍を掲げ「グローバルサイト」「iPhone アプリケーション開発参入」など、新たな挑戦が始まりました。

また、「Sleipnir」「Grani」は共に劇的なパフォーマンス向上と、更なるデザインの可能性が試されるフレームスキンが搭載されました。

ユーザーとの対話によってうまれた、検索に特化した新スタートページ「Sleipnir Start」がスタートしたのもこの年です。

Evolution

iPhone アプリケーション開発が動き出し、本物の文具のようなメモパッド Inkiness と、2ちゃんねるブラウザ Mosa が誕生しました。さらに、厳選した良質のアプリだけを紹介するサイト Elegant Apps がスタート。

iPhone App 共同開発でも、数々のサービスとコラボレーションし、ユーザーに喜ばれる iPhone App を提供しました。

「Grani」は、たくさんの人に愛されるためにコラボブラウザに挑戦し、新しい層のファンが生まれました。

また、新しいファイル管理方法を提案した「FenrirFS」は、多くのユーザーに支持され、新たな可能性を見出しました。

NEXT

環境の変化に比例して急速に進化し、私たちの生活を変えていくであろうスマートフォン。

そのような環境変化を見据えて、フェンリルはスマートフォン開発にも力を入れ、Sleipnir Mobile が登場。かつてなく機能的なタブと独創的な FenrirFS によるブックマーク管理と同期機能を、巧みなデザインと技術力で実現しています。

そしてついに Sleipnir 3 beta が登場し、次のステージへの胎動を始めました。