島田紳助「早過ぎる芸能界引退」の裏側に「暴力団幹部との親密関係」に重大関心を示した捜査当局の動き「セーフ」はなぜアウトになったのか

2011年08月25日(木) 伊藤 博敏
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 警察当局が、行政当局と一体となって、暴力団を「住民」とも「人」とも見なさなくなった以上、紳助も謹慎程度では済まなかったわけだが、「一民間人」に戻れるかどうかは、まだわからない。

 飲食業や不動産業を営み、株式投資にも手を染める紳助は、実業家でもある。その「実業」の部分に橋本が関与したことはない、と会見で強く否定したが、直接はなくとも間接があるのは不動産や株の世界である。

「梁山泊事件」でも取りざたされ紳助の名前

 事実、紳助の名を冠した競争馬を持つほど親密だった実業家が、07年3月、仕手集団「梁山泊グループ」の一員として逮捕され、紳助の名が取りざたされたことがある。

 また、「(一緒に売買に関与していたら)ハラを切ってもいい」と豪語した不動産取引だが、企業舎弟と言う名の周辺関係者の多さを考えれば、紳助の知らないところで結びついていた可能性は十分にある。

 もちろん、紳助ほどの大物の引退は、「その代わりに過去の(暴力団関係者との)関係を不問にして欲しい」という警察へのメッセージでもあろう。

 だが、それで済むのか。

「何か出てくれば、引退しようがしまいが関係ない」

 こううそぶく府警幹部もいて、交際を認めた紳助は、逆に安閑としてはいられないのである。

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