ライフ【正論】拓殖大学客員教授・藤岡信勝 尖閣の地に勇気ある教科書改革+(3/3ページ)(2011.8.25 03:15

  • [PR]

[ライフ]ニュース トピック:正論

  • メッセ
  • 印刷

【正論】
拓殖大学客員教授・藤岡信勝 尖閣の地に勇気ある教科書改革

2011.8.25 03:15 (3/3ページ)

 崎原教育長は「現場の先生の言いなりで(協議会の)組織が形骸化、旧態依然としていた」と、従来の教科書選定プロセスを痛烈に批判し、「教育長も(教育委員会職員の)指導主事も委員に入った場合、2人の意見が別々では仕事ができない」と述べた。教育長と部下の職員が対等の資格で一票を投じる委員になるなど、行政組織の指揮命令系統の破壊である。こんなやり方が長年行われてきたことこそ糾弾されて然るべきだ。

 8月22日、玉津教育長は記者会見し、平成17年に県教育庁義務教育課が出した通知の存在を明らかにした。それには「『一種絞り込み』を是正すること」と明記されていた。県教育庁義務教育課の狩俣智課長は産経新聞に対し、「1社絞り込み」について、「それも一つの決め方だ」と容認する認識を示していたが、文科省の通知とも過去に自らが発出した通知とも矛盾する観点から、恣意的指導を行っていたことになる(23日付産経新聞)。沖縄県教委の「指導」の問題点については国会でも質問があり、文科省が調査し国会に報告することになっている。

 注目の八重山地区採択協議会は23日に、規約通り8人のメンバーで会議を開き、非公開、無記名投票によって教科書を採択した。この結果を承認する教育委員会は石垣、与那国で8月26日、竹富では29日に開かれる。このうち竹富町の慶田盛(けだもり)安三教育長は今回の採択に先立ち、保守系の教科書が選ばれても竹富町教委は承認しないと広言している。まだまだ波乱は続きそうだが、日本最南端の採択地区で行われた勇気ある改革は今後、沖縄の教育のあり方を大きく変える端緒になるかもしれない。(ふじおか のぶかつ)

このニュースの写真

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2011 The Sankei Shimbun & Sankei Digital