ライフ【正論】拓殖大学客員教授・藤岡信勝 尖閣の地に勇気ある教科書改革+(2/3ページ)(2011.8.25 03:15

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【正論】
拓殖大学客員教授・藤岡信勝 尖閣の地に勇気ある教科書改革

2011.8.25 03:15 (2/3ページ)

 ≪委員構成変更と順位付け廃止≫

 6月27日、八重山採択地区協議会は規約を改正して、委員を、3市町の教育長(3人)、3市町の教育委員(3人)、八重山地区PTA連合会代表(1人)、学識経験者(1人)の計8人とした。職員を外して教育委員を入れ、学識経験者を加えたのである。極めて常識的な改善であり、他県のどこにでも見られる構成となった。

 第二は調査員(現場教師)による順位付けの廃止だ。平成2年の文部省通知は、「教職員の投票によって採択教科書が決定される等採択権者の責任が不明確になることのないよう、採択手続きの適正化を図る」よう求めている。にもかかわらず、八重山地区採択協議会の報告書の書式には「採択調査員」、「採択教科書名」、「採択理由」とあり、調査員は1社絞り込みの答申を出し、それ以外の教科書が採択される余地は全くなかった。文部省通知に反する事態が長年放置されていたのである。

 こうした中で県教委の不当介入事件が起きる。8月3日、教育事務所を通じ、「協議会メンバーに校長・三市町教委指導主事を新たに追加すること」を求めてきた。教員出身委員の比率を高めて、保守系の教科書の採択を阻止するという狙いだった。左翼グループが宣伝してきた戦術を、公権力を使って実行に移したのである。

 ≪県教委の介入を全面的に拒否≫

 採択協議会は、8月9日に3教育長から成る役員会、翌日には総会を開き、県教委の介入を全面的に拒否した。一連の会議で、最も原則的な主張を展開したのは与那国町の崎原用能教育長である。

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