俳優・高岡蒼甫のツイッターでの発言に端を発したフジテレビ韓流偏重問題。21日にはフジ社屋がある東京・お台場に約4000人(主催者発表)が集まり、フジの韓流押しを批判するデモ活動が行われた。現場には保守系メディアとして知られる「チャンネル桜」のスタッフや街宣車なども駆け付けたことから、一部ではネット右翼(ネトウヨ)を中心としたデモだったといわれている。だが、騒動の影の主役はネット上で無双の活躍を見せている「鬼女」(きじょ)たちだ。
鬼女とは、巨大掲示板「2ちゃんねる」の既婚女性板に書き込みをしている奥様たちの通称。既女→鬼女という語呂合わせだけでなく、他の2ちゃんねらーたちから『鬼』と恐れられるからには相応の理由がある。
デモの当日、一連の韓流騒動に対してフジ関係者と思われる人物がツイッター上で「韓国ドラマやめろとか言うけど、平日の夕方ってあんたら見てんの?日本のアニメはスペインで同時4局くらいジャックしてるし!数字が落ちれば、イヤでも再編成されますけど…?」と発言。テレビ局関係者の一つの意見として理解できる部分もあるが、視聴者を『あんたら』呼ばわりしたことが鬼女たちの逆鱗に触れた。
ツイッターはオプションで位置情報の表示をオンにしていると、GPS機能によってツイートした場所の緯度・経度が表示される。この人物は表示をオンにしていたため、位置情報とフェイスブックに掲載されていた自宅付近の写真などを基に鬼女たちが住所を割り出し、マンションの部屋番号まで特定。都内の自宅に加えて、京都の実家の住所までがネット上に晒された。さらに、フェイスブックやブログに掲載していた写真が多数発掘され、娘の写真やナンバーまで写った車の写真なども晒されることに。
鬼女たちの強烈な追い込みは続き、この人物がディレクターを務めていたF1関連番組や競馬番組の視聴者プレゼント用グッズなどがヤフオクで転売されていることも判明。グッズの横流しは業務上横領に当たるのではないかとの疑惑まで掛けられており、ツイッターでの一言がここまでの大騒動に発展するとは思ってもいなかっただろう。ブログやツイッターなどは程なく削除されたが、鬼女たちはスクリーンショット撮影やWEB魚拓などによって保存・拡散する抜かりのなさを発揮している。
鬼女の探偵顔負けの調査力に加え、この人物がツイッターやフェイスブック、ヤフオクなどのIDを全て共通にしていたというセキュリティ意識の低さも騒動の拡大を助長してしまった。…