【東京】住民の絆 英語の絵本作りで 世田谷の市民団体「多読クラブ」
地域コミュニティーが薄れつつある世田谷区に発足した市民団体「世田谷多読クラブ」が、区内の昔話を題材に英語の絵本作りを計画している。絵本製作を通して外国人を含めた地域の新旧住民の絆も深めようとする試み。顔合わせを二十日に砧図書館(祖師谷)で開く予定で、参加者を募っている。 (松村裕子) クラブは四月、砧在住の元都留文科大教授大島真さん(76)を代表に、英語多読教育の関係者で発足した。 砧地区ではマンションの建設に伴い新住民が増え、外国人を見かける機会も増えた。今回の試みは、同じ地域に住む者同士、共同作業を通じて仲良くなるのが狙い。区の助成も受けている。 英語絵本の題材は、世田谷城にまつわる常盤(ときわ)姫の悲話など地元に伝わる昔話を想定している。月一〜二回集まって絵を描き、英文を書き、来春には本に仕上げる予定だ。 多読は、絵本をたくさん読む英語の学習法だ。辞書を使わず、訳さず、絵を見て物語を理解し、単語の意味をつかむ。絵本作りに必要な英語力をつけるため、多読の勉強会もあわせて開く予定。 大島さんは、昨春まで勤めた近所の日大商学部で五年間多読の英語授業を実践した。「おもしろいし、英語が身につく」と多読の効果を強調する。「住民交流を進めながら、多読も広められれば。絵が好きで英語を勉強している小中学生にも参加してほしい」と期待する。 絵本作りは無料だが、勉強会は費用が必要。顔合わせは二十日午後一時から。その後の活動日は参加者で相談する。問い合わせ、申し込みは大島代表=電03(3416)8477=へ。 PR情報
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