米コンピューター大手ヒューレット・パッカード(HP)の日本法人は24日、ほぼすべての国内向けパソコンの生産を今後、現在の中国から東京都昭島市の自社工場に移管する方針を明らかにした。
国内生産によって納期を従来の約3週間から5日間に短縮。人件費は4倍になるが輸送費などを合わせると経費はほぼ同じという。日本法人の岡隆史副社長は「損益を左右する機会損失や過剰在庫を避けられる利点が大きい」と話した。
コスト削減のため海外生産に移行する企業が大半のなか、法人需要の一大消費地である東京近郊に生産拠点を戻す「逆張り」戦略で、顧客の取り込みを狙う。今月から法人向けノート型パソコンの2機種の生産を始め、段階的に個人向けにも拡大する。デスクトップ型はすでにほぼすべてを昭島市で生産している。