沸騰!匿名座談会
2011年 3月 24日

JAL出身者は、ANAに耐えられない

人生崖っぷちJALスッチー緊急座談会【3】プレジデントロイターver.

「JALから行くと勤まらないくらい辛いらしいですよ。だいたいANAのCAが若いのだって、30代で肩たたきがあるからですよ」

咲子 11月で辞めた同期は、まだ誰も次は決まっていませんね。ショックが大きくて、心の整理がつかないという人もいます。私は、何年も前に休暇を利用して化粧品の販売員の資格をとっていたので、辞めた次の日から働き始めました。でも収入は月に20万もいかない……。

絵里子 やっぱり結婚していないと、辞めてもなかなか生活できないですよね。48歳で独身の先輩は代官山に住んでいて、辞めたから、もっと安いところに引っ越ししたいんだけれど、次の仕事が決まらないと引っ越しもできないと嘆いていました。家族にも次の仕事が決まるまで言えないって。

梨香 私の夫はアート関係の仕事で独立したばかり。これから私が飲食の仕事をして支える予定なんです。実は休みの度に飲食店に必要な資格は着々ととっておいたんです。

麻衣 CAは資格好きだけれど、家で料理とかパンのお教室とかを開けるような人は、やっぱりお金持ちの奥さん。ある人はエステの資格をとって自宅サロンを開いたんですが、自分もサロンを開きたいCAが続々習いにきているそうです。

なんだかんだ言って、私の周りも既婚者はほとんど、最低でも年収1000万円以上の人と結婚してます。逆に、それくらいの人じゃないと結婚しない。

咲子 ちょっと前は、CAの結婚式で、仲間が制服を着て、2人の結婚をフライトに見立てて「寿アナウンス」とかやってたんですよ。「機長は○○、チーフパーサーは……」って。

絵里子 昔は鶴丸マークを背負っていたら、それだけでモテたんです。バブルの頃は、CA全員の名前やスケジュールを知っていて、フライト毎に高級店のケーキを差し入れてくれる謎のおじさんとか、CA全員にヴィトンのバッグをプレゼントしてくれる人とかいたんですよ。

麻衣 私は契約社員で最初の年は年収300万円からスタートしたから、お金がないことには慣れているけれど、プロパーの人たちは、都心の高級マンションに住んでた。入社5、6年でボーナス100万とか貰っていた人たちですから。

でも、いまは続々、引っ越してますよ。昔はグルメのチーフと一緒に飛ぶと、フライトの度に高い店で一緒に食事をしないとイヤな顔をされるなんてことも。契約時代はお金が足りなかったんです。

ステイ先での買い物も20万とか30万とか、ブランドのまとめ買いも当たり前のようにしてた。本当にドラマ「やまとなでしこ」のモデルみたいな人がたくさんいた。今もべらぼうにキレイな45歳以上の独身とか、たくさんいますよ。

絵里子 私は家も別に裕福じゃなかったし、昔からあまり買い物とかせずに貯金するタイプ。でも入社したらすごいお嬢様とかいっぱいいて、びっくりしたわね。

咲子 確かにいい時代でしたね。私は結婚が早かったので、貯金などもしていたけれど、同期で貯金なんかない人はたくさんいます。いずれ結婚して養ってもらうからいいと思っていたんでしょうね。

麻衣 私の夫はお金に関して厳しいほうで、つきあってるときもデートは一部ワリカン。結婚したときに「そんなケチな男でいいの?」って言っていた先輩が、いまは「誰かご主人のお友達でいい人がいたら紹介してね……」って言うの。

でも、口では「婚活」と言っていても、私の周りはまだ血みどろの婚活はしていないような気がしますね。

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プロフィール

白河 桃子

ジャーナリスト

東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒。ジャーナリスト&ライター。家族社会学会会員。女性の年代別ライフスタイル、未婚、晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマで、その膨大な取材量には定評がある。山田昌弘中央大学教授とともに「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著の『婚活時代』(ディスカバー・トゥエンティワン)が19万部のヒットに。「婚活」は2008年度に続き2009年度も流行語大賞にノミネートされるほど世の中に影響力を持つワードとなり、今日も注目されている。他にも『キャリモテの時代』(日本経済新聞社)、『あなたの娘や息子が結婚できない10の理由』(PHP研究所)、『跡取り娘の経営学』(日経BP社)、『雅子さま論争』(共著、洋泉社)、『「婚活」現象の社会学』(山田昌弘編著、東洋経済新報社)など著書多数。
公式ブログ>>http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/

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