福島第一原子力発電所におけるロボットオペレータの手記
- Warrior編 - 2011.6.11〜7.3
(「言いたい放題*やりたい放題/ウェブリブログ」より転載)
Warrior(ウォーリア)
作成日時 : 2011/06/16 20:15
本日は、米国iRobot社製のWarrior(ウォーリア)の操縦訓練をしました。
今日は基本的な操縦と、メンテの仕方でした。
瓦礫乗り越えもやってみました。
自重は250kgあり、今まで使っていたPacBotよりも6〜7倍の大きさです。
自力懸垂は可能です。
つまり垂直方向では、250kg以上の物を持ち上げる能力がある訳です。
通常での能力は、100kg位までは余裕だそうです。
モーメントが掛かりますからね。
人(一般的な体重の人)を乗せて走行する事も可能です。
重量がある分、段差乗り越え(瓦礫乗り越え)等では、バランスを取るのが難しいです。
横転させる事は無かったですけどね。
基本的な操縦方法は同じで、同様のPCとゲーム用コントローラーを使います。
備えている機能が若干違うので、ボタン操作は若干違いますが、混乱する事はありませんでした。
高さはMax3m位になります。
速度はMax30km/h位出ます。
速度はPacBotより速いです。
階段昇降機能は、PacBotよりも走破性が高いのですが、図体がデカイ分、踊り場で取り回しが効くかどうか…。
明日は、その点を検証してみる予定です。
私はバス運転業務が忙しいので、残念ながら検証に参加出来ません。
バッテリーは、PacBotと同じです。
PC用のバッテリーもロボットのバッテリーと同じです(1個/12V)。
PCには1個使います。
PacBotは4個でしたが、Warriorは6個使います。
PacBotは1個1個でしたが、Warriorは6個1パックになっています。
動画も撮ったのですが、なんせ寝処の通信速度が悪く、YouTubeにアップ出来ません。
3〜4分程度の動画も、一晩掛かりそうな勢いなので、今度、休みの時に高速通信が可能なアリアを探して、公衆LANからULしようと思います。
とりあえず、今日は写真のみ掲載します。
Warrior階段昇降訓練
作成日時 : 2011/06/20 18:39
当社事務所(現在は廃屋状態)の階段を使って、昇降訓練をしました。
デカイので、PacBotの階段昇降訓練をした、外階段ではダメです。
…って事は、現場(建屋内)の階段では使えません。
しかもPacBotと、若干操作方法が違いますし、重心も違うので、同じ様には階段昇降は出来ません。
巧く重心を変えながらやらなければならないし、インバーター制御なので細かい動きが出来いので、非常に使いづらいです。
重量もあつので、非常にオッカナイ…。
最初は変な汗がタラタラでした
左右のクローラーのグリップ力が違うので、PacBotみたいに階段途中で止まると大変…。
おまけに滑って落ちだすと、もう制御不能です。
前進掛けて登り動作をしても、ダッチロールを起こして滑り落ちてきます。
滑り落ちて、クローラーで壁の石膏ボードに穴を開けてしまった(私です!)
所長!ゴメンナサ〜イ!
こちらの穴も、私が開けてしまいまいした。
予めプログラムされている、階段昇降モードのポーズで上がった所、最後はフリッパー(前クローラー)を使わずドスンと言ったら、踊り場の奥行きが足りず、グリッパー(爪)がグサッと石膏ボードに刺さりました。
まぁ、いずれもこういう事を想定して、廃屋と化している当社事務所を使っているのです。
どうせ地震で石膏ボード(壁)も割れていますから、いずれ使うなら張り替えが必要ですから。
…っていうか、Warriorは屋内で使う事を想定されていないんじゃね???
今週は忙しい
作成日時 : 2011/06/27 18:51
今週はロボットの方が忙しくなります。
3号機に窒素(N2)を封入する為、大きな集塵装置をこさえ、そのホース付きノズルをWarriorでスイープする事になりました。
そのノズルとホースを、どの様に取り付けたら良いか、今日の午前中、私の他4人でモックアップしてみました。
当社倉庫にあったスパイラルホースや、電線を通すフレキシブルホース(フレキ)をホースやノズルに見立て、ああだこうだ研究してみました。
普段、操縦訓練をしている当社企業棟は、最前線でも線量が非常に低いので、そこでメンテやら何やらしています。
結局、グリッパーを全閉してウエスで養生し、集塵ノズルを番線でガッチリ固縛するのが良い事が分かりました。
実際に走行試験してみても、問題有りませんでした。
明日、集塵装置一式が入荷するので、実物を明日取り付けて、モックアップします。
集塵装置も、サイクロンセパレーター3台(ドラム缶脱着式)、更に細かいサイクロンセパレーター1台(ドラム缶脱着式)、吸引ファンを直列に繋いで作ります。
ドラム缶は高線量になるので、簡単に交換出来る仕組みにしようと思います。
使用済みとなったホース付きノズルも、番線なら番線カッターでバツバツ切ってしまえば簡単に取り外せます。
こういう線量低減工夫も、常駐協力会社の知恵です。
この集塵装置も、明日作る(組立)します。
集塵装置も、今まで色々と工夫して仕事で作ってきたので(仕事の道具や冶具として)、当社への依頼はモッテオコイなのでしょう。
吸引ファンの電源は100Vなのか200Vなのか分かりませんが、ロボットの操縦に使用する15ton遮蔽車に搭載している発電機は、単相100Vでも三相200Vでも単相200Vでもエアーでも出せるので、問題無いです。
この15ton遮蔽車も、私が運転してベストポジションに据え付けます。
イーサネットや電波の到達範囲を考慮する必要がありますが、遮蔽車だからと言って、テキトーに高線量区域に停める訳ではありません。
それでもなるべく線量が低い場所を探して停めるのです。
実際には過積載状態だし、車幅から左右1m以上ハミ出ているので、運転には気を使います。
最前線は急坂路が多いですし。
火曜日・水曜日・木曜日で改造・製作・モックアップ、金曜日にスイープ、土曜日にPackBotで結果の線量測定です。
お掃除ロボット
作成日時 : 2011/06/28 21:51
今日は早出&残業でした。
当社(当事業所)の定時は7:30am〜16:10。
これより早く出勤して仕事を始めなければならないので、要は大昔のワークスタイルと同じ、日の出と共に働き、日没と共に仕事を終えます。
そんな生活が、土曜日まで続きます。
まぁ単身赴任中の身、早く行こうが関係有りません。
今週のミッション…。
3号機の圧力容器内(ドライウェル内)に窒素ガス(N2)を封入する作業が予定されていますが、原子炉建屋1階部分の当該計装ラック付近の線量が高い。
前回の探査ミッションで、砂塵や細かい瓦礫が残っている事が分かっており、それらを集塵する仕事がミッションです。
今日から別の事業所から、我がロボットチームに1名の応援者が来ました。
1ヶ月だけの応援ですが、助かります。
ですから、今回のミッションは、同僚Kと私の2班に分かれて仕事に当たります。
同僚Kの方に応援者1名が入り、2名と下請2社作業員数名で、集塵機側の組立を行いました。
私の班には、他4名のオペレーターと、もう1社のオペレーター3名が付き、ロボットの改造を行いました。
iRobot社の掃除ロボット…。
ルンバが有名ですね!
円盤型の自動掃除ロボット。
まぁそれで出来るのは家庭内の埃程度ですから、それでは不可能です。
パワーのあるWarriorでノズル付きホースを引っ張って、掃除を行います。
もう1社の方でPackBotを操作してくれます。
PackBotはイーサネットを引っ張り、それでWarriorの電波をブーストする他、Warriorの動きを客観的に捉えます。
私の案で、昨日のモックアップのとおり、Warriorのアームにノズルを固定しました。
使用後はノズルもホースも高線量となるので、簡単に取り外せる必要が有ります。
キズが付かない様に、アームにウエスを巻いて養生します。
そして滑らない様に、ノズルにはゴム板を巻き、番線(4本)でガッチリ締め上げ、固縛しました。
基本的にノズルを接地させて旋回はしませんが、ノズルを接地させた状態で旋回をしても、多少は問題有りませんでした。
手元側(Warrior側)は2B(2インチ)、集塵機側は3B(3インチ)です。
人間の力で引っ張ろうとしても、一人では無理です。
それだけ抵抗が掛かり、重いのです。
これがサイクロンセパレーターです。
サイクロンの原理で、重い物は下に落ちてドラム缶に溜まる仕組みです。
こういう専門的な掃除方法も、最近はホームセンター等で紹介されていると思います。
今日はモックアップなのでドラム缶は2缶だけですが、実際には5缶使用します。
しかも、ドラム缶は簡単に交換&ポイ出来る様に、実際にはフックロールの荷台に詰めておきます。
ドラム缶が一杯になったら集塵装置をワンタッチで外し、フォークリフトで運んで行きます。
実際にはフックロール車は使いません。
集塵機と、集塵機専用の発電機です。
集塵機は起動時に特に大きな電力を喰うので、当初考えていた遮蔽車の発電機(既に200V使用中)では容量が足りない事が分かり、専用のディーゼル発電機とセットにする事にしました。
4tonユニックに一緒に搭載しておけば、高線量下の現場でも、サッサと持って行き&回収が可能です。
そういった被曝低減の工夫も必要なのです。
意外と負荷が掛かり、しかも今日はカナリ蒸し暑かったので(午後から雨も止みました)、エンジンフードを開けて発電機を運転しました。
従来機のPackBotも、イーサネット仕様に改造しました。
Warriorの電波用ブースターも搭載しています。
WarriorとPackBotのコラボ。
実際にはこの様なペアで走行して行きます。
ロボットの大きさの違いが、一目瞭然だと思います。
試しにホースを引っ張ってみます。
まだノズルは接地させていません。
接地させて実際に吸引出来るかは、次のステップのテストです。
実際にホースを引っ張ってみると、その抵抗や重量で、Warrior側の2Bホースが、伸び切ってしまい、ブッチギレそうなので、シャックルとチェーンを使って、2Bホースの補強…つまり3B側のホースをWarriorで直接牽引してやる事にしました。
ちょうど、2B/3Bレジューサー(同芯)が付いているので、そこは強度が有るので、レジューサーにチェーンを巻き付けました。
この案も私の発案です。
本当はワイヤーが良いのですが、ここまで長いワイヤーが無かったので、たまたま倉庫に有ったチェーンで牽引してやる事にしました。
バッチリ巧くいきました
実際に土砂を巻いて集塵&走行テストをしてみましたが、上手く掃除できる事が出来ました
駐車場なんかに使われる砂利(比較的大きめの砂利)も、どんどん吸い込みました。
小さく見えるノズルですが、意外と大きな砂利まで吸い込みますよ!
問題有りません。
しかしWarriorに問題が!
グリッパー部分のカメラが故障し、映らなくなりました。
韓国製はコレだから…。
いや〜若手オペは大変だわ…
明日はオペの掃除モックアップと、バッテリー交換をする予定です。
実は明日、私は代休なのですが、若手オペに指導しなければいけないので、休めません。
実際には休んだ事にして、出勤です。
6月だけは、翌月に代休を繰り越せないのです。
所長がわざわざ私の部屋を訪ねて来たそうです。
私は未だ残業で帰っていなかったので、部屋に戻ってから所長の部屋(特管職数人同部屋)を訪ねました。
今日のお掃除ロボの状況を聞きたかった様です。
果報(朗報)を報告出来て、良かったです。
遮蔽車
作成日時 : 2011/06/30 21:50
明日は3号機原子炉建屋の除染作業をWarriorで行う予定です。
PackBotは無線電波のブーストと、Warriorの動きを全体的に監視する役です。
今日は明日に備えての準備をしました。
3号機周りは最も線量が高く、どうしても切り抜けなければならない場所もあり、そこは足元に注意しながら一斉にダッシュして通過します。
私のメインの仕事は、15ton3軸平ボディートラックを改造した、遮蔽車の移動と設置、運用が主な仕事です。
明日は3号機原子炉建屋内のナビゲーターの役目も有りますが。
まぁ私は俗に言う何でも屋。
放射性物質を含んだ砂塵が飛散しない様に、敷地内全体に樹脂を消防車等で散布しています。
それをモロに被った遮蔽車。
ボディーはもちろんの事、フロントガラスもミラーも樹脂でギトギトです。
樹脂なので、塗料と同じですから、洗った位では落ちません。
いや〜見え難い!
ミラーなんて、ほとんど見えませんよ!
そんな状態で、過積載気味、高さも5mと高く、横もステップがハミ出している状態、敷地内の道路は凸凹が多く、急坂路も多く、場所によっては車輪幅しかない鉄板の上を二本橋状態で渡って行くのです。
神経を使いますよ〜。
遮蔽庫上部に取り付けられた、周囲を確認するITVカメラと、重機操縦用のアンテナ群です。
移動中は、木の枝や、垂れ下がった電線・標識・看板・信号機等に接触しない様に、注意を払いながら最徐行で走らせます。
車体総重量(車重+積載重量)は、27ton位になります。
14,600kgとありますが、クルマの世界では、○○超え○○未満という表し方を良くします。
つまり、14tonを超え15ton未満が、いわゆる15ton車なのです。
2ton車・3ton車の様に、普通貨物や中型貨物の小さい方では、最大積載量を2,000kgと標示して2ton車と言う事が多いのですけどね。
この違いは、車体総重量の関係から来ているのです。
エンジンの排気量表示も、公称では2,000ccと言っても、実際には1,995cc等と、2,000cc未満です。
それと同じ考えです。
燃料タンクは、200L(たぶん…)がメインとサブと2個、合計400L(たぶん…)です。
昔はメインとサブを運転席で手動で切り替えていましたが、今は自動で切り替わる様です。
何故400L×1個にしないかというと、恐らく消防法の関係があるからだと思います。
そして、仮にタンクが破損して燃料が漏れても、一気に全て漏れないという利点もあります。
大きい物だと、400Lタンクを4個ぐらい積んでいるトラックもあります。
その分、最大積載量が減るので、まぁ燃料タンクを増やすのは一長一短ですけど…。
ちなみに燃費は、2〜3km/Lです。
荷台および遮蔽庫には、この梯子を使って昇降します。
荷台に引っ掛けられる様に工夫が施されています。
実際には前方に遮蔽庫の出入口扉が有るので、荷台の前の方に梯子を設置します。
撮影時は、隣で東京消防庁の屈折放水車を、別の会社の人達が点検・整備していたので(樹脂散布用)、邪魔なので荷台後方に設置しました。
この状態でクルマを走らせる訳です。
これは遮蔽庫内へ電源を供給するディーゼル発電機です。
燃料はトラックのとは別で、当然ながら発電機本体に給油します。
単相200V・三相200V・単相100Vが供給でき、コンプレッサーも搭載しているので、エアーツールのサービスエアーも供給出来ます。
その他、Tig・アーク・MAG溶接としても使えます。
エアコンも付いていて、そこそこ快適です!
エアコンが無ければ、こんな鉄の箱の中では死んでしまう…。
もちろん給排気システムも装備されています。
じゃないと、窒息してしまいますから…。
排気側にファンがあり、給気側は自然と引っ張られる構造です。
そのままでは放射性物質が入って来るので、HEPA(ヘパ)フィルターよりも性能が高い、ウルパフィルターを使用しています。
とは言え、遮蔽庫の中ではフル装備は外す事は出来ず、飲食・喫煙は出来ません。
ペットボトルの水は、エアコンから滴り落ちる結露水を受けた物です。
遮蔽庫内照明は、100Vの蛍光灯×2本です。
その内1本が、常時蓄電式で、万一発電機が停止してしまったり、電力が失われても、数秒間は点灯しています。
その間に、バッテリー式のハンディーライトを取って点灯させます。
ハンディーライトのバッテリーも充電式で、充電ドリルドライバー等に使われている物と同じタイプのバッテリーです。
タコグラフ(運行記録計)は、デジタルタイプです。
タコメーター(エンジンの回転速度計)とは違いますよ!
従来のアナログ式は走行速度と時間を円グラフに記録するだけでしたが、これはエンジンの回転速度、ブレーキの踏み具合、シフトポジション等も記録されるシロモノです。
ただし、運転席にタコグラフのキーは差し込むタイプでした。
計器の中央にある、マルチ・インフォメーションは、シートベルトの装着状態や、その他、車両の様々な情報を表示してくれます。
これは日野車ですが、三菱車にも装着されています。
良く見ると、消防用筒先の先端に取り付けるノズルが無造作に置いてありますね…。
消防団の皆さん、懐かしくないですか???
ちなみに駐車ブレーキは、スプリングブレーキでした。
解除するとシリンダーにエアーが入り、ブレーキが開きます。
フェールセイフの考え方で、エアーが失われればバネ力でブレーキが閉じます。
つまり、駐車ブレーキを掛けている(サイドを引いている)状態では、エアーがシリンダーから抜けてバネ力で駐車ブレーキが掛かっているのです。
スプリングブレーキなら、ブレーキレバーの引き具合でブレーキの利きが変わってくる事はないので、駐車ブレーキの掛け方が緩くて逸走してしまった…という事故が減らせます。
但し、駐車ブレーキを掛けた時に、プシャァーーーンと大きな音がします。
信号待ち等で聞けるかと思いますが…。
他のスプリングブレーキは、解除する際にリングを引くタイプなので、スプリングブレーキなのに、こういう従来タイプのレバーを採用しているトラック(バスも含む)は初めてでした。
補助ブレーキは、排気ブレーキ+渦流電磁式リターダーを搭載していました。
スイッチは1段のみで、メインスイッチを入れてクラッチを繋いだ状態でアクセルを離すと、排気+リターダーの両方がいっぺんい作動していました。
私個人としては、日野車は比較的運転しやすい様に感じます。
免許を取ったのも日野車でしたし。
ただ、最近は、三菱ふそうトラック・バス車も、結構運転しやすい感じですね。
同じ15ton車でも、私は4軸の方が好きですね。
乗り心地も良い感じがしますし。
ただ、一般的には前2軸有る車両は、ハンドルが切れないとか、前2軸を中心に考え、かつ前1軸の軌跡も考える必要があるので、難しいとは言われていますが、私はどっちもどっちの様に感じますね。
運転の好みとしては、4軸の方が好みです。
問題点
作成日時 : 2011/06/30 22:07
【お掃除ロボット】
明日がいよいよ本番(実戦)です。
まぁ色々とモックアップをしてみて、ちょっと難しいかもな〜。
図体はデカイし、小回りは効かないし…。
かと言って、PackBotでは力が無くてホースを引き回せないし…。
色々とやってみて分かった事は、業務用の集塵機の様な円筒形の形の方が良いって言う事です。
しかも、人間が掃除機掛けするのと訳が違うので、人間が使用するスタイルのイメージ、いわゆる掃除機ノズルのイメージでは難しいです。
映画スターウォーズに登場してくる、R2ロボットの様な円筒形の自走型ロボット(360°回転可能)がbestです。
砂塵の吸引は、ロボット下部で吸い、頭頂部からホースを伸ばして集塵機なりサイクロンセパレーターなりへ吸引される方式がbestですね!
誰か発明したら、
「ああ、コレ俺が言っていたやつだ!」
と一人で言い張ります!
掃除してきたぞ〜
作成日時 : 2011/07/01 21:33
新型ロボットだの、清掃システムだのとニュースで出ていましたね。
まぁそんなに大それた物ではありません
ニュースになるぐらいなら、もっときちんと改造すれば良かったなぁ〜。
でもミッション発令からミッション実施まで3日間しか無いので、仕方ありませんね。
後始末の際の被曝を考えると、Simple is the best!が一番です。
陰には、我々オペレーターの涙ぐましい努力と知恵と工夫があるのです!
どんなに学校のお勉強が出来ても、知恵が無ければ意味が無いのが、今の世の中、そしてこのシゴト。
さて朝一番、最前線の現場にてWarriorを起動すべく、バッテリーを挿入する。
あれ!?
Warriorの液晶画面に、電圧が低くてシステムを起動できない…という趣旨の警告が出ていました。
電圧は23Vです。
50Vで満タンです。
昨日は満タンのを載せておき、念の為、バッテリー端子を外しておいたんだけどなぁ〜。
運が良い事に(?)、今朝、充電完了したバッテリーをクルマに積んでおいたんだ。
すぐに後輩と共にフル充電のバッテリーを走って運び、交換。
その際にホース牽引用のチェーンを外さなければならないので、再度チェーンを固縛する必要が有ります。
急いでやったので、後にちょっと失敗が出ました。
Warriorがバックする際に、チェーンをクローラーで巻き込まない様に、ホースに軽く番線で縛っています。
縛り具合がキツ過ぎて、途中でホースが潰れてしまいました(そこにチェーンの張力が掛かってしまった)。
一度Warriorを建屋内から戻し、再度突入。
ところは今度は通信が直ぐに途切れて、ニッチもさっちもいかなくなりました。
とりあえずイーサネットケーブルを交換したら、動きました。
お掃除(除染作業)しましたよ〜。
カナリ良い感じでした。
モックアップでは、
「ああしよう」
「こうしよう」
「こういうルートにしよう」
と決めていましたが、結局は現場で臨機応変に若手オペレーターのやりたい様にやらせました。
電力会社社員からの指示もありますけどね。
私は若手オペレーターや電力会社社員がアドバイスを求めて来たら、それに答える感じでした。
結構良く吸い取れました。
床にコビリ付いたヘドロの様な泥は、流石に取れませんでしたが…。
まだ大きな瓦礫も入り込んでおり、それも流石に取れません。
でも、結構良く取れましたよ。
ホースやドラム缶等も線量を持ったので、少しは線量を下げられたのではないでしょうかね。
午後からは、Warriorのバッテリー残量を気にしながらの作業でした。
ラスト20%で作業終了。
100%で50Vです。
このレベルでは、再起動不能です。
作業終了し、帰還の途中で再度通信が切れました。
大物搬入口前まで遮蔽車を私が移動し、イーサネットを切って、強制的に直接遮蔽車から無線操縦で難を切り抜けました。
Warriorの移動は、本来はパワーリフト付きトラックで行う予定でした。
本来は電力会社で用意してくれる予定が、手違いで間に合わず。
当社の下請会社の車両も使用中で手配ならず。
結局、当社下請会社の4tonユニックで吊りました。
下にパレットを強いてユニックで吊り上げたのですが、撤退時は再び通信が途切れ、最終的には5人掛かりで持ち上げてパレットに載せました(250kg)。
ちなみにニュースで出ていた、集塵機と発電機を積んだ4tonユニックは、当社下請会社から借りたトラックです。
当社も車両台数が足りなくて、下請会社さんもフル活用でお願いしています。
明日は急遽休日出勤です。
今日の成果として、PackBot2台で線量測定をします。
まぁこれで完璧に線量が下がるとは思っていません。
汚染や線量、そして線源になっているのは、複合的要素が有るので、何とも言えませんけどね。
でも、少しは環境が良くなったんじゃないでしょうかね。
遮蔽車の発電機の燃料(軽油)が底を尽きそうです。
LEDのインジゲーターは、Emptyを表示しています。
今日もギリギリでした。
前線基地の給油所まで、遮蔽車をノッシノッシ走らせて行ったのですが、めいいっぱい寄せて、荷台のアオリを開けても、給油機のノズルは届きませんでした。
明日の朝、一番で携行缶でエッチラ・オッチラ給油せんとな〜。
明日のミッションも達成出来ません。
ちなみに国産ロボット。
明日、電力会社社員で再度トライする予定でしたが、通信ケーブルの異常と、アームが動かなくなったとかで、中止です。
明日も早出&残業です。
寝処に戻って来れるのも、これ位の時間でしょう。
それから実家に一時帰還します。
約1ヶ月振りに、子供達♂♀の顔が見れます。
いや〜、とりあえず寝顔でしょうけどね。
こうやって、いち作業員は、家族の犠牲を払ってこの国を守るシゴトに就いているのです。
清掃(除染)結果
作成日時 : 2011/07/03 00:31
今日はPackBot2台で、昨日Warriorで掃除(除染)作業をしてきた、3号機原子炉建屋1階部分の線量測定を行いました。
その結果、平均的に1割程度線量が下がりました。
単に測定結果の数値だけを見ると高いのですが、逆に差だけ見ると意外と効果があったとも感じる値です。
最大で80mSv/h下がっている所もありました。
既に一部の報道機関で先走り報道をしていますが…
報道機関も、我先と一番乗り情報を目指しているのでしょう。
だからと言って、デタラメ&嘘っぱち報道をして良いと言う訳ではありません。
国民には正しく情報を伝えないとね!
先日の記事にも書いた通り、線量や汚染に関しては、複合的要素が絡むので、今回の清掃(除染)で線量が劇的に下る訳ではありません。
しかし、平均で1割(Max80mSv/h)下った事は、一定の効果は有ったと思います。
今日も疲れました。
今日も暑く、早出&残業でした。
本当はPackBotで3号機の線量測定が終わったら、サッサと退散する予定でした。
土曜日ですし、特に若手オペらは早く帰れりたいと、意気揚々でした。
それが、急遽最前線で、
「3号機のプラントメーカーが、Warriorの実動作を見たいと言っている」
「新しい遮蔽車が来たので、SHさんに移動してもらいたい」
ときたもんだ。
今日の責任者である私が、
「そんな急に言われても…。今日じゃなきゃダメなんですか!?」
と反論しましたが、
「出来れば…」
と電力会社社員。
そんな、事を勝手に決められたって、こっちだって体力が持たないよぉ〜。
電力会社の社員は、
「昼休みを取って午後からでも良いので…」
な〜んて言っていましたが、冗談じゃねぇ!!
昼休みを1時間休んだからって、体力が回復するってもんじゃねーんだ!!
…とは言え、仕方あるまい。
昼通し(休憩時間返上)で対応対してあげる事にしました。
先ず朝イチで最前線の給油所へ燃料携行缶(20L)を7個、軽トラで持参し、軽油140Lを給油してもらいました。
それを遮蔽車の発電機に給油しました。
同時に他のオペらがPackBotの準備を勧めました。
あれれ???
上手くロボットを無線装置が認識しない。
4.9GHzの周波数帯を使っている為、どうやら他の重機の操縦用無線と電波が干渉していた様です。
チャンネルを変えて、ロボットを認識させました。
PackBotによる線量測定開始。
終了したのが、12:00PM頃。
PackBotをドカドカっとトラックに積み、低線量エリアへ急いで移動。
私は15ton遮蔽車の移動の為、ノッシノッシと移動しました。
遮蔽車の駐車場所に他のトラック等が駐車しており、狭くて難儀しました。
電力会社社員が気を利かせてバック誘導をかって出ててくれたのですが、いやいや危なくってやりずらい…。
トラックの真後ろで誘導をしていたので、死角に入って危ない(おまけに見えない!)。
後退りもしていたので、万一躓いて転倒したら、轢きかねない。
過去には、バック誘導をしていた警備員が転倒し、ダンプカーに轢かれて死亡した労災事故もあります。
すかさず、勝手知った後輩がバック誘導をしてくれました。
彼は過去に私と大型車を使った仕事に就いていたので、誘導も上手いし、危険リスクも知っていて、ちゃんとトラックの後方脇で誘導してくれました。
気持ちは有り難いし、分からないでもないのですが、慣れない人が、手を出さない方が良い。
また駐車場所に限らず、最前線の現場は物凄くいびつで狭い場所が多いです。
ここで大型車を転がしていれば(しかもタイベックに全面マスクと言ったフル装備で、エアコンの故障したトラックを締め切って)、運転技術は相当上がりますよ。
私も相当鍛えられました。
一度もぶつけてないし、擦ってもないし。
運転が上手いと言うのは、何もスピードを速く出す事ではないのです(バカでも出来る)。
要はスイスイとスムーズに、かつ安全にこなしていくのが、プロの技(運転が上手いこと)。
「今日も一日無事故で行くぞ!」
と心の中で念じ、仕事を始め、ハンドルを握るのです。
新しい遮蔽車も来ました。
JAXAとか言う、研究機関が用意したトラックです。
8ton車と聞いていたのですが、実際には4tonロングのウイング車でした。
リヤには、耐荷重能1tonのパワーゲート(リフト)が付いているので、これならロボット(特にWarrior)の積載移動は楽に出来ます。
詳細は後日写真を掲載したいと思います。
4ton車なら、何も大型免許は必要有りません。
中型8トン限定でも十分です。
が、どうやらこれを移動してくれと、移動させられたところを考えると、私の仕事になりそうです。
久々に4ton車を運転したのですが、やっぱ小せぇ〜な…。
4ton車なら、狭い現場での取り回しは、しやすい。
発電機は、荷台下部を改造してレジャー用の小さなガソリン発電機が搭載されていました。
こんなんで、容量が間に合うのかなぁ〜???
庫内を拝見させてもらいました。
JAXAのロボットが1台搭載されていました。
農作業用に使う台車の空気ゴムタイヤ4個が付いている、要はラジコンカーです。
これはγカメラが搭載されていました。
γ測定のみを行う目的だそうです。
階段や段差の昇降の必要が無ければ、クローラーよりもタイヤの方が良いでしょう。
これは電力会社社員が操縦するそうですが、遮蔽車の管理(運転等を含む)は、当社に依頼するそうです。
100V電源の照明や、APU(無停電電源装置)が積まれており、万一発電機が止まっても、一定時間はロボットPCや庫内照明は確保出来ます。
最悪、トラックのエンジンを始動させ、トラックの荷室灯(庫内の照明)を点けても良いでしょう。
ちなみに、いすゞ・フォワードのエアサス仕様でした。
で・も!
問題が幾つかあります。
?遮蔽が小さい!
2人位しが入れません。
溶接の実習をする様なブース程度です。
1台のロボットに、何人掛かるか分かっていますか???
*オペレーター
*ナビゲーター
*ビデオ撮影者
*指示をする立場の者(電力会社社員)
オペレーターは、ロボット搭載カメラという限られた視野で操縦を行う為、操縦に全神経を集中させます。
現場の位置や状況、ロボットの姿勢や、そのた危険要因の注意等は、ナビゲーターが行います。
クルマの運転とは違い、1人で全てやるのは不可能です。
これは無線操縦の重機でも、各社同様です。
そしてロボットは単独で動く事は先ず無く、必ずペアで動きます。
もう1台ロボットが必要なら、
*オペレーター
*ナビゲーター
が、それぞれ増えます。
せっかく4tonの荷台スペースがあるんだから、もっと大きな遮蔽を設置すれば良いのに…。
まぁ車体総重量の問題が有るんだろうな。
?空調設備が無い!
庫内の換気装置は有りましたが、空調装置は無かった様に思います。
これでは酷暑&冬季は死にそうになりますね…
まだ移動しただけで使ってはいないのですが、初対面の感想は、
所詮、研究室レベルだな…
と感じました。
これらを考えると、15tonベースの遮蔽車の方が、遥かに良いです。
次のミッションは、来週火曜日〜木曜日です。
Warriorにγカメラ(重量約30kgとか…)を取り付け、今日と同じ3号機原子炉建屋1階に潜入。
何処が線源になっているのか???
それを探査します。
とりあえず火曜日が改造、水曜日・木曜日がイキナリ実戦本番です。
まぁ掃除(除染)と違って、γカメラであっちこっち見るだけですから、今までの訓練で間に合います。
その為に、急遽、本日、3号機のプラントメーカーが来た訳です。
…とまぁあ、そんな感じで今回のミッションは達成しました
残業とあいなり、帰還です。
一旦、寝処に業務車(ワゴン車)を戻し、自分の荷物とマイカーを取って、一路家族の待つ実家へGo!