2011年6月25日 20時55分 更新:6月25日 21時43分
東京電力福島第1原発の事故のため立ち入りが制限されている警戒区域への一時帰宅で、住民を対象とする防護服の着用義務が25日から緩和された。熱中症を防ぐための措置だが、この日は福島県浪江町で日中の最高気温が20.4度と涼しかったこともあり、参加した同町など3町の住民719人のうち、着用しなかったのは10人程度だった。
国の原子力災害現地対策本部は、これまでに約50人が暑さなどで体調不良を訴えたため、状況に応じ、長袖・長ズボンなら防護服を着なくても一時帰宅を認めることにした。
この日、防護服なしで一時帰宅した浪江町の無職男性(65)は、自宅周辺の放射線量が低く必要がないと判断したという。「放射線の不安はなかったが、長袖を2枚重ね着したので暑かった。防護服を着ている人は、もっと暑そうだった」と話した。【神保圭作】