青森市の下水道処理施設「八重田浄化センター」で、下水の水質検査に使った廃液から精製した銀の収益を一部職員が受け取り、職員の親睦会費や水質検査器具の購入費に充てていたことが23日、分かった。同市によると収益は2001年から、これまでに合計約14万3700円に上る。
同日、非公開の市議会各派代表者会議で相馬政美総務部長と相馬邦彦環境部長が報告した後、両部長が報道陣の取材に応じた。
両部長によると、同センターの水質検査チームの職員が、水質を検査する化学的酸素要求量(COD)測定の際に発生する硝酸銀を含んだ廃液から塩化銀を取り出した上で、回収業者へ渡し、銀の対価として01、07、09年度の3回にわたって現金を受け取っていた。
市では「職員の説明では廃液そのものが廃棄可能なもので、ごみの有効活用という考えだった。業務上横領などに当たる特段の悪意はない」としているが、「本来は公金として得られる可能性があった」としており、同市の懲戒等審議委員会に諮る方針。