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40人が死亡した中国の高速鉄道事故から1カ月、事故後、現場で穴に埋められ、隠蔽(いんぺい)との批判を受けて掘り返された先頭車両は、泥まみれのまま露天にさらされていた。運転席部分を洗浄して検証した形跡はなかった。
運転席部分が放置されていたのは、事故現場から南へ約8キロの温州南駅整備場の空き地。シートをかぶせてあった。同駅関係者によると、「当初はよく調査チームや当局者が見に来ていた」という。だが、埋める際に重機で壊されていたこともあり、「見ても意味がなかったようだ」という。
別の脱線車両は、温州西駅貨物ヤードの壁際に置かれたままだった。7月下旬に運び込まれた時と同じ状態だ。目撃者によると、約1週間前、深緑色のシートの一部をはがし、外観を確認していた関係者がいたという。しかし、大半の車両はシートをはがした形跡もない。本格的な検証はされていない可能性がある。(温州=奥寺淳)
中国の高速鉄道の脱線事故現場で、追突した列車の運転席部分が穴に埋められた光景を目撃した朝日新聞記者が、当時の状況を詳細に報告する。