大阪市天王寺区東高津(こうづ)町の東高津公園などで、切断された遺体の入った一斗缶三つが相次いで見つかった事件で、大阪府警は23日、缶の発見現場近くに住む無職、藤森康孝容疑者(57)を死体遺棄容疑で22日に逮捕したと発表した。藤森容疑者は容疑を否認しているという。
捜査1課によると、藤森容疑者の逮捕容疑は、妻の充代(あつよ)さん(52)の遺体の一部を一斗缶に詰め、東高津公園などに捨てた疑い。同課によると、藤森容疑者は2006年5月、天王寺署に「妻と長男が4月に家を出ていった」と家出人捜索願を出していた。府警は三つの缶の遺体は充代さんと長男庸了(のぶあき)さん(26)とみて、死体損壊や殺人の疑いでも調べる。
藤森容疑者は「一斗缶なんて捨てた覚えもない。嫁は出て行ったきりで、どこでどうしているのか知りません」と話しているという。
府警が一斗缶内の遺体のDNAを鑑定した結果、遺体は男女2人で親子関係にあることが判明。周辺で親子が行方不明になっている事例を探したところ、藤森容疑者の一家が浮上した。