サイゾースタッフ
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※=外部スタッフ
羽賀事件の裏で狙われる、大物芸能人の「危険度」
1990年代半ば、梅宮アンナとの5年にわたる「バカップル」ぶりで一世を風靡したタレント羽賀研二による恐喝未遂事件が6月に起こった。つぶさに取材してきた大阪府警の担当記者は、一連の報道をこう振り返る。
「羽賀やVシネ俳優、プロボクシングの元世界チャンプといった一部の不良タレントたちが引き起こした特異な事件のように取り上げられたけれど、とんでもない。これは芸能界と闇社会の結びつきの強さを垣間見せるマル暴事件そのもの。しかも、この事件をきっかけに、芸能界の組織暴力汚染にまで捜査の手が広がりそうな勢いで、実に根の深い事件なんです」
なるほど、事件を振り返ってみると、羽賀らは株式投資を知人男性に持ちかけ、いざ失敗すれば、預かった投資金4億円を1000万円の支払いでチャラにしろと男性を脅迫。その現場には、羽賀と昵懇だった渡辺二郎、さらには指定暴力団山口組系「極心連合会」幹部たちが顔を揃えていた。
「渡辺は、引退後にタレント業に転身したものの逮捕歴を重ねるようになり、府警のマル暴リストには『極心連合会相談役』と記録されています。今回は、恐喝現場に俳優の吉川銀二(逮捕されるも不起訴)も同席し、芸能人と組幹部が一緒に脅迫に及ぶという、例のない事件だったんです」(芸能記者)
実は、今回逮捕者を出した極心連合会というのは、山口組系の中でも屈指の芸能コネクションを持つことで知られ、数々の芸能人のケツ持ちを務めているというのが〝定説〟になっている。府警は今回の事件に絡んで同組員らを取り調べているが、それは本件の裏付け捜査のためだけではないらしい。
「実は極心連合会の首脳と、ある芸能人の関係を厳しく追及しているんです。というのも、この関西出身の大物タレントAは、若い頃からこの首脳にかわいがられていて、2人が一緒に飲み歩く姿がたびたび目撃されているんですよ。府警の最終的な狙いは、このタレントのようです」(前出・府警記者)
いまやバラエティ番組のレギュラーを複数持つ彼には、興味深い過去がある。Aは、渡辺二郎の知人としても知られ、渡辺が99年に銃刀法違反容疑の判決公判で実刑を言い渡されたとき、その公判の情状証人として出廷、涙ながらに情状酌量を訴えた。また、服役後も、渡辺の芸能界復帰を後押ししていた。Aを極心連合会と結びつけたのが、渡辺という説もある。さらに、こんな見方もある。
「Aは、大阪や東京都心の不動産を買い漁っていることでも有名。特に、東京都心の地上げ案件や競売案件には暴力団が群がり、しのぎを削っている実態がある。その中で、関西のタレントが片手間で不動産取引を行うのはムリ。警視庁では、背後に闇勢力がいるとみて詳しく調べている。その勢力がAの取引に不法に関与していなかったかどうかを」(在京の社会部デスク)
そんなAは暴力癖があり、攻撃的な性格で有名だが、気に入らない相手に暴力団の名前を出して脅すことがあると一部で報じられた。これだけ聞くと、暴力団との関係が週刊誌によって報じられた吉本興業の中田カウスを思い出す。実は、Aとカウスは非常に仲が良く、さらに羽賀の事件も含めて、この3点を府警はひとつの線で結びつけて重要視しているという。
「くしくも吉本の内紛劇によって、芸能界と暴力団との関係が表ざたになった。これまで府警は、関西芸能界のブラックな部分を見て見ぬフリをしてきたが、世論がそれを許さなくなってきたということもある。今回、昨年6月に起こっていた羽賀の事件をこのタイミングで摘発したのは、吉本騒動が起こったからこそ。芸能界へ『暴力団との縁を断ち切れ』という警告を発したと同時に、組織暴力汚染の根本まで刈り取ろうというわけです」(事情通)
この流れの中で、次はAに手が伸びるのではないかというわけだ。府警は、こうしたAの裏情報を一部メディアにリークし、Aバッシングを仕込んでいるともいわれる。不穏な空気が流れだした中、Aは毎日のようにテレビの中で笑いを誘っている。実際は、どんな心境なのだろうか?(編集部)
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