【ニューヨーク=川上穣】ニューヨーク金先物価格の上昇が止まらない。22日は通常取引後の時間外取引で一時1トロイオンス1917.9ドル(12月物)まで上がり、史上初めて1900ドルの大台に乗せた。欧米の財政問題は長期化が避けられないとして、実物資産の裏付けがある金先物に資金が流れ込んでいる。米欧では景気減速懸念も根強く、ドルとユーロという主軸通貨への信認低下が金高騰に拍車をかけている。
金先物の最高値更新は3日連続。前週末の終値と比べた上げ幅は60ドルを超える。欧州の債務問題で市場が期待する「ユーロ共同債」導入について、ドイツのメルケル首相が21日に改めて否定。米国の財政・景気不安も台頭しており、米欧の財政問題とは関係のない「無国籍通貨」である金への資金流入が続く。
ニューヨークの金先物は、米国債の格下げ後の8日に1700ドルを突破。わずか2日後には、世界的な連鎖株安に伴うリスク回避で1800ドル台に乗せた。その後も上昇が止まらず、2週間足らずで1900ドル台まで上げた。米国債などあらゆる金融資産の中で、上昇ペースが際立っている。
メルケル、ニューヨーク、ドル
| 日経平均(円) | 8,733.01 | +104.88 | 23日 大引 |
|---|---|---|---|
| NYダウ(ドル) | 10,986.65 | +132.00 | 23日 10:08 |
| 英FTSE100 | 5,130.87 | +35.57 | 23日 15:08 |
| ドル/円 | 76.61 - .62 | -0.13円高 | 23日 23:03 |
| ユーロ/円 | 110.34 - .38 | -0.24円高 | 23日 23:03 |
| 長期金利(%) | 1.015 | +0.030 | 23日 16:19 |
| NY原油(ドル) | 84.12 | +1.86 | 22日 終値 |
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