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震災でリンク損壊 苦境も糧に3強追う フィギュア・羽生

強化合宿で練習するフィギュアスケート男子の羽生=愛知県豊田市の中京大アイスアリーナ

 困難を乗り越え、シニア2年目のシーズンに挑む。フィギュアスケート男子の羽生結弦(宮城・東北高)は、東日本大震災で仙台市泉区にある本拠地のリンクが損壊し、4月からアイスショーで各地を転々としながら、今季のプログラムをつくり上げた。
 移動が続く生活。「体はだんだん動かなくなってきた。でも、人間やれば何とでもなるんだなって」と話す16歳の顔はたくましさを増している。
 3月11日は練習中に被災し、練習を再開したのは10日後。プログラムの振り付けは八戸市のリンクを借りて行った。振り付けが終われば、完成度を高めるために徹底的に滑り込むが、ホームリンクは使えない。困難な状況にも「アイスショーで練習場に早めに行って滑った」と、限られた時間で懸命に努力した。
 今季のフリーに選んだのは「ロミオとジュリエット」。かつて高橋大輔(関大大学院)や小塚崇彦(トヨタ自動車)も挑戦した題材だ。「ありきたりじゃなく『結弦とジュリエット』にするくらい、感情を出したい」と独自の演技を目指す。
 今月3日に行われた強化合宿で、日本スケート連盟の吉岡伸彦フィギュア強化部長は、2014年ソチ冬季五輪に向け「高橋、織田(信成)、小塚で決まりとは考えていない。下にいる選手が3人に迫って、高いレベルで争ってくれないとメダルはない」と話し、競争を促した。
 昨季はグランプリ(GP)シリーズで表彰台を逃した羽生。「表彰台に上がって、GPファイナルを目指したい」。先を行く3強の背中を必死に追う。


2011年08月18日木曜日


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