事件市民の党が秘書“派遣” 民主へ浸透 採用は情報流出恐れ 給与上納に問題も+(2/2ページ)(2011.8.23 01:30

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市民の党が秘書“派遣” 民主へ浸透 採用は情報流出恐れ 給与上納に問題も

2011.8.23 01:30 (2/2ページ)

1億3000万円

 この関係者によると、酒井代表は巧みな選挙戦術で議員候補を次々当選させ、議員事務所に送り込んだ秘書や地方議員の給与・報酬を政治団体「市民の党」や派生団体に個人献金させた。政治資金規正法では、個人献金の上限額は1団体に対して150万円までと定められているが、民主党国会議員の関係政治団体など複数団体を“迂回(うかい)”させる方法で、1人あたり年数百万円の献金をさせていたという。

 政治資金収支報告書によると、市民の党や派生団体に対する所属議員16人からの個人献金額は3年で1億3000万円を超す。酒井代表はこうした資金などを元手に政治活動を行い、秘書らを含むメンバーらは再分配された月15万~20万円の“給与”で生活をしていたとみられる。

 一方、献金に際して、秘書や地方議員らメンバーは、総務省から「寄付金控除」の申請に必要な書類の発行を受けており、税制上の優遇措置を受けていた可能性もある。

■脱税に近い印象

 日大法学部の岩井奉信(ともあき)教授=政治学=の話

「給与を政治団体に振り込み、また人件費として本人に戻すやり方は複雑なスキームで、脱税やマネーロンダリングに近い印象を受ける。規正法上、人件費には誰にいくら払ったのかを開示する義務はなく、その穴を突く脱法的な手口だ」

■恐ろしさ感じる

 独立総合研究所の青山繁晴社長の話

「全ての国会議員は強力な国政調査権を持っており、その補佐を行う公設秘書に、拉致容疑者側につながる団体のメンバーが入っていることに恐ろしさを感じる。国家の機密情報が流出する恐れもあり、民主党は徹底した調査を行うべきだ」

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