安愚楽問題で紀藤弁護士が出演したTBSラジオ「Dig」 8月17日放送分の書き起こし
08-20,2011
紀藤弁護士が出演した8月17日のTBSラジオ「Dig」を書き起こしてみました。
安愚楽牧場問題のいままでとこれからがよくわかる内容でしたので、
かなり長いですけどぜひ参考にしてください。
時間がない人は太字になっているところを拾い読みするだけでも、
おおよその問題点がわかると思います。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
外山 : 今夜のテーマは和牛オーナー商法の安愚楽牧場が破綻ということで、オーナー7万人、なぜ被害がここまで拡大したのかということなんですが、早速ですねオーナーですとか知り合いがオーナーですとかそういう方からメールを頂いてるんでちょっと読ませて頂きますと、ハナさん。私自身のオーナー歴は1年少しです。しかし母親が20年近くオーナをしていました。長年の付き合いですっかり安心しきっていました。今回の件でどうしていいのか情報がとても少なく、ネットでの情報収集に明け暮れていました。もちろん紀藤弁護士の情報も共有させていただいています。オーナの多くが高齢でネットでの情報収集が難しい方も多数いると思います。また、長年のオーナーは被害者という認識が少ない場合もあると思います。是非今回のこともっとたくさんメディアで取り上げてください。お願いします、というメール。えー、そして川崎市のまげるわかめさん、35歳、男性。仕事先の方からお父さんとお姉さんがそれぞれ100万円ほど安愚楽牧場に出資していたという話を聞きしました。お父さんたちは配当として送られてくる和牛を喜んで食べていたそうですが、和牛などという変動しやすい生き物に出資するのはそもそもおかしい話で、100万円程度で済んだのはまだいいほうだと話したら渋い顔をしていました。それにしても日本人はどうしてこうも儲け話に弱いのでしょうか。とても不思議です。というメールもありますし、えー、そしてもう一通なんですけれども、あー、この方お名前が無いんですけども、北海道の農協関係者ですが、今回の事態で多額の出資をしている大きな農協が数箇所潰れる可能性が高くなり大騒ぎになっています。預託料も不払いだし、影響は甚大です、という、もういままで少しの間でこれだけね、オーナーですとかオーナー関係者というかたからもメールを頂いているんですけども、このいわゆる和牛商法というもの、それは、あのー、何年代っていってましたかね?
紀藤 : 1997年に社会問題化したんですね。
外山 : したんですね。それで、もう、詐欺とかね詐欺まがいとしてそうふうに社会問題化したと思うんですですけども、その和牛商法とこの今回の安愚楽牧場の和牛オーナー制度というのは違うのですか?
紀藤 : いや、基本的に一緒です。
外山 : 一緒なんですか?
紀藤 : はい。当時から問題となっていてですね、安愚楽牧場被害対策弁護団も作られたんですね。私もその一人であったんです。
外山 : もうずいぶん前からということですか?
藤木 : 随分前から被害者がいたってことですか?
紀藤 : そうです。ただし、その、安愚楽牧場と他の牧場との違いはですね、被害者が、まあ、内容証明郵便を打ったりしてお金を返してくださいといったらですね、100%返してきたんですね。
外山 : 安愚楽牧場は。
紀藤 : はい。ですから、結局その、なし崩し的にですねこの商法がずっとこの14年間続いてしまったというのが実情なんです。ですから、あの、今回破綻してですね、多くの被害者の方が路頭に迷っている事態になっていると思うんですけども、実はこの間にですね気付いた、えー、被害に気付いた方は、弁護士を通じたりしてですね安愚楽牧場と連絡をとれば100%戻していたんですね。
外山 : 自分が払った分は返ってくるということで。
紀藤 : はい。それで安愚楽牧場としてもですね、これは事件を公にしないほうが息長く続けるということで、ごまかしごまかし続けてきたというのが本当の姿ということですね。
藤木 : しかるべき手続きをとった場合にはお金がちゃんと帰ってきたケースもあったということですよね。あのー、単純に解約したいという場合にはなかなかこう戻ってこなかったりしたものが、
紀藤 : それもですね、本人が解約したいといった場合には10%減額して戻してきたんです。ですから弁護士がですね通知をして戻して貰う場合には100%、本人が請求して戻して貰う場合には10%(減額した額)なので。多くの弁護士はこの和牛商法を知りませんから、事実上10%の弁護士報酬を貰うわけですね。そうすると、弁護士を頼むより自分でやるほうが、まあ、解決ができるわけです。
外山 : ああ、そうか。結局同じくらいだけ返ってくるということですよね。
紀藤 : そうそう。だから、逆に言うと、被害者というかこれはマズイんじゃないかと気付いた人は弁護士に頼まなくても自分でできたわけです。それで私のところにも実は、えー、何十人という、100人まではいかないけど、何十人という単位で相談があったときは、解約してくださいという風に言って、弁護士に頼んでも頼まなくてもそれほど変わらないから、だから自分でやってもいいですよという話はしていたんですね。実際あの、今回破綻が分かった段階で、いろいろ契約書とかをいただいた方はですね、私が去年の段階で、あの、相談を受けてご自分で解約されたかたです。ですからご自分で解約された方は、まあ、今回破綻を免れたということになりますね。
外山 : ふーん。安愚楽牧場って1979年?
紀藤 : はい。
外山 : からあの、そのオーナー制度というのをやっているといっていいんですか?
紀藤 : いや、始めたのはですね1980年代です。
外山 : 1980年代か。それで、
紀藤 : それでだんだんこの商法が回転し出したもんだから、安愚楽商法を真似した業者がたくさん出たんです。
外山 : あー。
藤木 : それが和牛商法といわれる
外山 : そのピークが96年とか97年
紀藤 : 97年で17社、当時17社あったんです。その17社が順次摘発されたり破綻したりして最終的に最後に残った一社が安愚楽牧場。で、一昨年ですかね、あの、一社が潰れるんです。ふるさと牧場っていうんですけど。これが警視庁によって摘発されたんですが、あの、その時点で二社残っていたんです。
外山 : ただね、そういうふうに和牛商法っていうのが怪しい怪しいっていうふうに思う、例えば、ふるさと牧場が一昨年に、その時に摘発されったっていうのを聞いても「え、じゃあ私、安愚楽牧場解約しーよう」っていうひとたくさん出てきたりしないんですか?なんで7万人もいたんだろうっていうのがすごく疑問なんですけど。
紀藤 : ふるさと牧場が破綻したときにはですね、あの、相談に来られた方は何人もいました。で、その時に解約したということなんですけども、やはり、あの、広告が上手だったっていうことですよね。
外山 : 安愚楽牧場の。
紀藤 : 安愚楽牧場の。
外山 : ヘー。
紀藤 : あの、これちょっと持ってきたんですけど、えーっと実は9月号の「あるじゃん」という雑誌なんですね。
外山 : 「あるじゃん」
紀藤 : だから今売られているものです。そのなかに安愚楽牧場の宣伝が出ていて、これを見るとですね、9月号ですよ、あの、利益金契約金は創業以来契約時の予定代金通り支払っていますと、だから、実は6月末からもう未払いなんですけれども、この9月号の広告を見るとですね、契約時の予定代金は創業以来払っているということが書かれていて
外山 : でも6月からは払っていないってことは、それは、じゃあ
紀藤 : コレ自体が嘘なんです。
外山 : 嘘ですよね。
紀藤 : この広告自体が嘘なんですね。で、安愚楽牧場、餌が値上がりしたら、牛の市場価格が下がったらと思うかもしれませんが、そういう事態には安愚楽牧場では基金を積み立てることで対応しています、と。
外山 : はい。
紀藤 : もしものときは基金から補填があるためリスクを最小限に抑えられます、と。こういう表現を使ってですね、いわば安心感を与えていたと。
外山 : うーん。
紀藤 : しかも牛の話なので、牧場の写真とかかがたくさん出てくるんですね。そうすると都会の方は牧場の写真を見ると安心感があるんですよね。
藤木 : ま、実際やってるんだろうと。
紀藤 : そうですね。あの、ま、牧場の写真自体が安心感ありますよね。ですから、そう意味で都会の人が多く騙されたと。で、地方の方は逆に騙されなかったんですよね。地方の方は意外と少ないんです。それはやっぱり牧場経営というのは非常に難しいっていうことは、あの、地方の方はよく分かっている。牛の市場がそんなに簡単に値上がりするものではないことも分かっている。ということで地方の被害者は実は少ないですね。
外山 : そうなんですか。じゃあ多くの被害者は都会の
紀藤 : 都会です。
外山 : 都会の人達ということなんですか。
紀藤 : 関東、名古屋圏、関西圏に広がっています。
藤木 : これあの、悪質な和牛商法の中には、あの、一頭も牛を持たないで、えー、やってたところもあったというふうに聞くんですけれども、その辺あのー、安愚楽牧場の場合っていうのはどこまで、こう、実体、そのまあなんていうんですか、事業としての実体があったってことでしょうね。
紀藤 : 安愚楽牧場が1997年に摘発されなかった理由はですね、あの、まあ、これは唯一の理由かどうかわかりませんけども、牛を実際に飼ってたということがあるんですね。ふるさと牧場もそうなんです。その当時摘発されずに一昨年摘発されたんですけども。やはり、牛を飼っていたらですね、警察の方もおかしいなと思いながらもですね、実際に家宅捜索をかけないと、この契約した牛が本当にいるのかどうかの確認がとれないと。しかも破綻してませんから被害者の方も配当金が得られて嬉しいと思ってるわけですよね。ですから、そういう意味で警察がなかなか入りにくかったということがあります。
外山 : そうか。ということは、牛を飼っているのはもちろんですけど、6月より前まではちゃんとお金も入ってきてはいたということで、割と、こう、騙されてるという感は無かったということですね。
藤木 : 配当はあったということですか?
紀藤 : 配当は今年の6月までは配当はあったということです。
藤木 : 契約通りの配当はされていたということですか。それ、でもそれは、結局その牛自体はそれほどやっぱり、なんていうかな、あの、相場の変動があったりするんですけど、結局それは後から入ってきた人のお金をまわしてたりとか、そういうその辺のこう、なんというか、運用の実体っていうのはどんな感じだったんでしょう。まだこれから調べることも多いでしょうけど。
紀藤 : その自転車操業の疑いが非常に濃くなってきているということですね。ですから、外から見る限りは子牛を繁殖させて高い成牛として売ればね、そこに利益が出るというふうに、世間から見たら普通に思えばそう思わされるわけですね。
藤木 : 牧場もあるし、やってるだろうなと。
紀藤 : そう思わされるわけですね。ところが、なかなか成牛がですね、市場価格に変動があるわけですから、うまくいく時ばかりではないわけですね。そうすると配当をこれまで確保、滞りなく払っていたということになるとですね、それは新しい方、契約者の方から得られた利益を配当にまわしていたという疑いがあって、あの、最近の朝日新聞の報道によるとですね、あの、当時の役員、役員が直前に今回破綻する前に何人か辞めてるんですけども、役員の方の中で、朝日新聞の取材に答えて、バブル以降ですね、ひき肉の数が下がり続けているので配当金を得るために新しい契約をとってたんだということをですねコメントされたと、取材に応じられた方もおられるくらいで、それがもし本当ならですね、あの、もうかなり前から自転車操業だったと。バブルってのは、崩壊っていうのは1991年のことなので、相当前から自転車操業だったという疑いが濃くなってきているんですね。
外山 : かなり前ですよね。子供でしたもん。経験してないですから社会人になってから。
紀藤 : そうか。済みません、私は弁護士になってました(笑)。
外山 : 本当ですか(笑)
紀藤 : 申し訳ない。なんで謝るんだろう(笑)
藤木 : そうすると、やっぱりあの、過去、こう、詐欺罪とかに問われてきた、まあ例えば、ユニバGだとか円天だとか同じような、その、やり方で同じような罪に問われる可能性もあるというようなことですかね。
紀藤 : そうですね。もし自転車操業であったり、そういうことが客観的に証拠で明らかになるような事態になればですね、これは詐欺の疑いが出てくるということですよね。
外山 : そういうことになりますよね。あの紀藤さんにはこのあともお話を伺っていくことになるんですが、先程も申し上げましたが、今日神戸で安愚楽牧場の債権者向け説明会というものが行われたということで、その様子を伝えて頂きます。神戸の弁護士の辰巳裕規さんと電話がつながっております。もしもし。
辰巳 : あー、もしもし今晩は。
外山 : 今晩は。よろしくお願い致します。
辰巳 : よろしくお願いします。
外山 : あの、その今日の神戸の説明会なんですが、何人くらいの方が集まったんですか。
辰巳 : えーと、まあ、ざっと見ですけども、まあ、1000人くらいかなというふうに思います。あの中高年の方がやはり中心でした。はい。
外山 : 中高年の。男性が多いんですか。
辰巳 : どちらかというと若干女性のほうが多いかなという印象でした。
外山 : 女性が多いんですか。えー。あの安愚楽牧場の経営者側の方っていうのは、あの、経営破綻に至った経緯というのはどのように話していたんですか。
辰巳 : そうですね、冒頭に社長の方が謝罪をされた後で、まあ、いままでの経営から破綻に至る経緯の説明がありまして、やはり強調していたのは口蹄疫から今回の東日本大震災、原発事故によって牛肉の風評被害が広がったところで解約が広がった一方で新規の契約が取れなかったと、その点を繰り返し強調している印象でした。
外山 : あの、出席されている方はみなさん納得いってる感じだったんですか。
辰巳 : いや、会場からかなり厳しい声とか怒りの声が出ておりまして、えー、やはりあの、この預託金の管理が杜撰だったのではないか、あの、いずれ買い戻しということが予定されているわけですから、そのお金の備えというものが一体どうなっていたのかというところに質問が多くありました。
外山 : その預託金というのは結局だからオーナーが払ったお金ということになりますよね。
辰巳 : そうですね。それが、あの、まあ、契約内容によって3年とか5年とか7年とかいろいろあるのですが、いずれはオーナーに戻るお金ですので、それを会社は備えとして置いとかないといけないのではないか、それがあの、全く帳簿上管理ができていないのではないかというところに質問が多かったですね。
外山 : その質問にどうやって答えてたんでしょうか。
辰巳 : えーとまあ、法律上、特に税法上の問題点はなかったというような、まあ、あの、代理人の弁護士の説明にはなりますけれども、具体的に解約の備えとか、どれくらいの割合が解約くれば経営危機になるのか、とかそのあたりの具体的な話はありませんでした。
外山 : そうですか。
藤木 : 先ほど、あの、紀藤先生のほうからですね、広告には基金があるので大丈夫みたいなこと書いてるといったことがあったんですけども、そういうような質問とか無かったんでしょうかね。
辰巳 : えーとですね、あの、その基金の話についてはその今回の説明のところではありませんでしたね。
外山 : うーん。なんかあの、神戸の方っていうことでね、やっぱり関東、関西圏の都会の人達があの、ね、やっぱり今回ちょっと、お金を取られちゃったとか騙されちゃった感があるという話、先ほどありましたけども、1000人ていうのはどうなんですかね、人数的には、ね
紀藤 : あの、これは非常に多い数字なんですけども、あのですね、今回説明会は、あの、一方的になされるということを事前にある程度被害者の方もわかってらっしゃってですね、私は今あの、情報を主にツイッター上で出しているんですけども、あのその中で行ったほうがいいですかっていう話があったんですけども
外山 : ああ、説明会に
紀藤 : 説明会にですね。遠くから行ったほうがいいのかどうか、神戸以外の方もおられますので。あの、行く意味はあまりないんですよね。説明会そのものはですね。説明会で質問するなら、質問して意見がハッキリ被害者の声で言える場があるのであればそれはそれなりに意味があるんですけども、一方的に意見を聞くだけなんですね、それは大きな意味ありませんからわざわざその交通費をですね万単位で払ってですね行く必要はない、ということを言いましたので若干少なめになっていますけども。今週金曜日に今度は東京であります。私は午後の説明会出席する予定なんですけども、神戸の説明会踏まえてますのでより詳細なですね、あの、意見が出てくると思います。会場からですね。ですから、あの、東京の方はですね、あの、まあ、役員というか責任者の方で、あの、追い込まれる場面もあるんではないかと思いますけど。
外山 : うーん。でも、辰巳さん、あの、質問が出たけれどもやっぱりちゃんと納得いくような答えは向こうからは返ってこなかったなという印象でしたか。
辰巳 : そうですね。あの、基本的には申立代理人の弁護士からの説明がほぼ、あの、中心になるのですが、その弁護士もやはりこれから調査しないと報告できない、あの、今後調査の上で報告致しますという回答を繰り返す場面が多かったですね。
紀藤 : 辰巳さん、あの、会場でですね、壇上に上がったのはどなたがいらっしゃったんですか。
辰巳 : えーっと壇上に上がったのは、あの、まあ、三ヶ尻社長他役員の方4名、それからあの申立代理人弁護士2名、それからあの、東京地裁から選任されている監督員の弁護士、それからそれを補佐する会計士などがオブザーバーで3名上がってました。
紀藤 : じゃあやっぱり一応説明会の形は成しているんですね。
辰巳 : えーと一応壇上に上がってですね、おこなってはいましたけれども、最後は、あの、質問の手が一杯挙がっている中で時間が来たので打ち切るというような形でですね、まああの、閉められたという、そういう終わり方でした。
紀藤 : それじゃ被害者の方なかなか納得しないっていう感じですかね。
辰巳 : えっと、まあ、あの、本当にやっぱり中高年の方が多くて皆さん本当に不安でですね、あの、いうようなところで、それがまあ、怒りの声という形で表れているという方もおられました。
外山 : 質問したい人はたくさんいたのに、じゃあ、質問自体聞いてもらえないっていう状況だったんですか。
辰巳 : えっとまあ、もちろん物理的時間的な制限ということもあるということでしょうけども、やはりいまの段階で答えられる内容というものが、あの、まあ詳しく弁護士の方では精査できていない、あるいはなかなか表に出しにくいものもあるのかなという、そういう感じは受けました。
外山 : 辰巳さんの、あのその、出席した感想としては一言で言うとどんな感じでした。
辰巳 : えっとやはりですね、あの、このオーナー商法、先ほども紀藤先生の方からもお話ありましたけれども、いろいろ問題がある商法として長年指摘されているものですから、やはりそのお金の流れとかをですね、あの、中立公正な立場にある、立場の弁護士等からですね、あの、全部洗いざらいにするという、そういう作業が必要になるのではないかと、いうふうに思います。あの、経営者の方がいくら説明してもやはり、あの、あまり説得力がないのかなというふうに思いました。
紀藤 : いまのこの民事再生の仕組みでですね説明会は、東京地裁の方式はですね、民事再生の場合は、説明会を、被害者説明会、あ、ごめんなさい、債権者説明会ですね。裁判所の言い方だと債権者に対する説明会を開かないといけないんですよ。それで義務的にいまやってると、いうことなんですけども、その説明会は一方的に説明するだけでもいいんですよ。形として要するに被害者に説明をする機会を、まあ、裁判所の方で要求していると。
藤木 : 会社の義務があるっていうだけですよね。
紀藤 : ですから次は東京であるんですけども、だから質問の時間をあえて取る必要もないと、言われればその通りとしか言いようがないんですけども。
藤木 : まあ、ただそれでもやっぱりある程度きちんと形をつくったという部分では、その、ちゃんとしてるということは言えるわけですか。
紀藤 : そうですね。だから説明会を開いたら今度はこの、その説明会を踏まえた上で裁判所がですね再生するか、再生ということの手続きを認めるかどうかっていうその次の手続きの段階に入るんですね。で、それが早ければ来週にもそのそういう段階になります。ですけども、民事再生としてみればですね、まあ、こう、民事再生と対極にあるのが会社更生という手続きがあるんですけど、いずれもあの会社を再生する仕組みなんですが、あの、会社更生の場合は、あの、裁判所が選任する更生管財人ってのがついて、これがその経営者の、まあ、経営者の権利を剥奪するんですね。で、更生管財人が会社を実際の経理も含めて全部チェックするんですよね。ところが民事再生という仕組みは前経営者を残した上で再生するっていう仕組みなんです。
外山 : あー、じゃあ、結局経営者とかは変わらず。
紀藤 : 変わらないんですよ。だからいまあの、辰巳さんが仰ったとおりいまの仕組みだと結局経営者が残ってますので、裁判所から選任する監督員はいらっしゃるんですけども、監督員の力は更生管財人に比較すると圧倒的に弱いので、あの、管理方式っていうんですね。民事再生でも管理方式とあってですね、現在の経営陣者の権利を剥奪する手続きもあるんですね。ですから、そういう方式に変えないといけないんじゃないかというふうに、まあ、我々弁護団の、まあ、考えていると、いうことなんですけども。
外山 : ということは会社更生法というのだと経営者も全部一新されるので、なんていうか、根底から変えちゃう、変えることができるということなんですか。
紀藤 : あの、抜本的に調べられます。例えば関連会社やですね、それから経営者の責任。だから経営者に責任があるのであれば、会社に損害を負わせたわけですから、更生管財人から経営者を訴えることも可能になるんですね。だから民事再生という仕組みは、あの、経営者変わりませんので、経営者責任の追求までは民事再生の中ではできないんですよね。ですから、あの、一部出来る部分はあるんですけども、やっぱり弱いんですね。ですから、あの、そういう意味でいまの民事再生の仕組みは、むしろ、あの、安愚楽牧場側がですね、えー、経営者の責任、経営者に責任が及ばないように、それから経営者の私的な財産にですね、責任が及ばないようにということでですね、防御的に出した手続きというふうに思われるんですよね。本来もしこれが再生がなされないんであれば、我々から例えば破産手続をとったりしてですね、もっと強力な手続きを裁判所に要請したと思うんですよね。
藤木 : そうするとやっぱり民事再生は申請してもそれが適用されないような方向に弁護団としては手続きを持って行きたいような感じですかね。
紀藤 : 民事再生の仕組みの中で管理方式をとるようにいま要請していきたいというふうに思っていますけども。第三者的な管理人がつかないと無理だと思います。
外山 : 辰巳さん、あの、お疲れのところありがとうございました。お付き合いいただきまして。
辰巳 : いえいえ。どうもありがとうございました。
外山 : ありがとうございました。失礼致します。神戸の弁護士の辰巳裕規さんにお話を伺いました。今夜は和牛オーナー制度の安愚楽牧場が破綻。オーナー7万人。なぜ被害がここまで拡大したのかということで、全国安愚楽牧場被害対策弁護団の弁護団長を務めていらっしゃる紀藤正樹さん、スタジオにお迎えしているんですが、ということは、じゃ、民事再生法というのは安愚楽牧場側が出して、あの、とりあえず会社更生法という形じゃなくて民事再生法に、という手段で出した一つの、そういうことなんですか。
紀藤 : はい。経営者がですね、経営者が再生を目的に申し立てる手続きは、会社更生なのか民事再生なのか、この2つの手続きがあるんですよ。破産だともう清算ですから。会社更生なのか民事再生かっていう手続きがあるんですね。ところが会社更生という手続きをとると、これはあの、会社を抜本的にですね更生のために変えることができるんですが、一方自分の責任を問われる可能性があるんですよ。それで、民事再生という手続きを利用する経営者が非常に多いんですよ。自分の責任が問われにくいっていう事で。
外山 : それ自分の責任、経営する側が、安愚楽牧場側からしたら民事再生法っていうほうがね、自分たちを守るためにっていう意味ではいいかもしれないけど、被害者にしてみたらどっちのこの、例えば会社更生法とか民事再生法とか、どちらのほうが、例えば自分に返ってくるお金だとかそういうことを考えるとどちらのほうがいいんですか。
紀藤 : おそらく管財人方式のほうが圧倒的にいいと思います。それは、あの、経営者が考えている仕組みというのはあくまでも経営者に有利なしくみで考えているわけですね。清算をですね。ところが管財人方式をとれば通帳の中身を含めて全て、それから関連会社の、関連会社との関係性も含めて全てを洗いざらい調べることができる。
外山 : 会社更生法の方ってことですね
紀藤 : 会社更生法の手続きだと。
外山 : あー。
紀藤 : 社長が完全に変わるってことです。だから、日本が敗戦したときにマッカーサー元帥って来たじゃないですか。あれと同じような状態なんですよ。ある会社の社長が会社更生の手続きをとれば、あるいは破産手続をとれば抜本的に社長が入れ替わると。その新しい入れ替わった社長はですね、前経営者と全く関係がない、裁判所から信任された弁護士ないし会計士なんですね。そういうかたが洗いざらいやるわけですから、これは、あの、財産隠しができなくなるってことですね。
外山 : ということはでも、そういうふうにさせるためには、これからその、紀藤さんたちが、会社更生法の方にしなさいっていうことをやっていかなきゃいけないということですよね。
紀藤 : そうですね。会社更生、もうすでに民事再生がなされましたので会社更生手続きをとるのは実は難しいんですよ。あの、同時に申立をするんだったらまだ。その会社更生と民事再生っていうのはそういう意味で経営者と債権者側の争いの中でよく起こるんです。ゴルフ場が倒産した場合に経営者は民事再生の申立をすると。銀行側、融資側ですね。融資側は会社更生の申立をするということで、こう鍔競り合いが起こることがあるんですけども。今回は被害者側の準備が整わないままに先に民事再生がなされたんですね。
藤木 : ああ、なるほど。
紀藤 : だって8月1日にね破綻してから9日間で申立をして10日に決定してますから。
外山 : そうか、8月、通知書というのは結局は自分たちはお金払うことできませんよっていうことですもんね。
紀藤 : はい、そうです。
藤木 : これはやっぱり期間としては短いということですか。
紀藤 : すごい短かくなされましたよね。ですから被害者側の準備が全く整わないんですよね。ですから被害者側としては、あの、現時点でのまあ、一番こう軟着陸的な対応はですね、民事再生の仕組みの中で、えー、管財人方式をとること。いわゆる、えー、民事再生の中でも問題がある場合は現経営者のですね権利を剥奪するという方式もあるんですよ。そういう方式をとるように弁護団としては来週以降頑張りたいとは思っているんですけど。ただまだ受任手続きが開始してないんですね。被害者から正式に委任状頂いて受任業務を行わないといけないので、いまの段階ではできてませんけども、来週以降受任手続きを開始したいというふうに思ってますので、えー、まあ、あの、裁判所を説得していきたいというふうに思っていますけど。
外山 : ということは被害者というのは7万人の、その方たちってことですか。
紀藤 : 7万人のうちの何人が弁護団に依頼されるのかってことなんですけども、現在いま辰巳さんが出てらっしゃいましたけども、あの、現在弁護団として形ができているのが東京にできた全国安愚楽牧場被害対策弁護団、私が弁護団長やってるんですけども。それから栃木にも弁護団がもうすでにできています。で、千葉弁護団が今年の、今月の日曜日に立ち上がります。その他、群馬県、それから名古屋でも立ち上がります。で、大阪神戸でもいま準備中なので、全国的な弁護団として連携が取れるまでの間ですね、とにかくあの、先発の弁護団はですね、管理型を目指すようにいま努力中なんです。そうでないと現経営者に、現経営者のやりたい放題にいまなってるというの実状です。
藤木 : 例えば、例えばの話なんですけども、会社が例えばその適正な運営というか経営がされていないにもかかわらず、その、民事再生法が適用されてしまうというケースもあるんですか。
紀藤 : あの民事再生の仕組み自体は申立をすればほぼ自動的に認められてしまうシステムなんですね。それはなぜかというと、債権者に特に異議がなければいいでしょというのが裁判所的考え方なんです。裁判所は中立的な立場なので、あの、いわゆる経営者側が民事再生の申立をしたと、で、債権者側がですね、今回で言えばオーナー側がほとんどなんですけども、オーナー側に特に異論がないと、そしたら別に現経営者がやっていってもらっても構わないわけですよね。
外山 : でも、オーナー側としては、例えば民事再生法というのが認められなかったら再生できないってことになるわけじゃないですか。会社が。そしたら自分たちのお金どうしちゃうのかしらって心配になりますよね。だから、潰れちゃったら困るなっていうことっていうのはないんですか。どうなんですか。
紀藤 : ですから潰れたら困るなと思っている気持ちがあればあるほどいまの経営者に巻き込まれていくと思います。結局経営者は、あの、経営者はお金を払えないから民事再生のシステムにしたんですよね。そうすると民事再生のシステムの中では、ほぼ絶対にですね債権カットなんですよ。カットしないと再生できませんから。
外山 : 債権カットっていうのはお金返さなくていい。
紀藤 : そうです。ですから、あの、再生して欲しいと思えば思うほど経営者の立場に影響を受けていくと、いうことになってしまって、結果的に返ってくるお金が少なくなる可能性がすごく高いんですよね。
外山 : ってことは潰れちゃったほうがいい。
紀藤 : 潰れちゃったほうがいいんじゃなくて、潰れるプロセスの中でちゃんと第三者の目を入れて、えー、お金の流れをちゃんと明らかにさせて、
藤木 : 資産とか帳簿のチェックをする。
外山 : 民事再生法だったら民事再生法なんだけどもその中でもやり方をちょっと考えないといけない。
紀藤 : 考えないといけない。そういうことです。いまはその100%元本が返ってくる保証がほとんどありませんから、まさに程度問題の戦いになっているんですね。だから、あの、経営者側が10%しか戻りませんよと言ってるんですけども、それをなんとか20%や30%にできるように被害者側のほうで努力していくと。これ100%を目指してしまうと結局再生できるという願望を抱いてしまってですね、できないことを希望すると結果的に失敗してしまうということですよね。今ある現実の中でどうやって自分の被害を割合的に減らしてしていくか、ということの条件闘争なんですよね。
外山 : 100%は無理だけど、ちょっと自分が払った分が返ってくればいいなっていうこと。
紀藤 : そうです。まあ、それを弁護団としてお手伝いするっていうのがまあ、いまの客観的な情勢の中での立場っていうことになります。
藤木 : まあ、紀藤さんのお話を伺っていると、もうすでに今回のその、要するにオーナーに対する通知の中にはその、口蹄疫、それからあの、原発事故がきっかけになったってことが書いてるんですけど、もうそうじゃなくて、もうかなり前から経営実態は無かったっていうふうに考えていいでしょうかね。
紀藤 : そういう疑いが段々強まってきているんですよね。私もここまで杜撰だとは思ってなかったんですけども、実際に蓋を開けてみると、どうも口蹄疫が原因というよりも以前からもう自転車操業状態になっていたと。で、口蹄疫はいわば、なんて言うんですかね、その、非常にリスクが高いファンドですね、リスクが高い商品であることを現経営陣が明らかに認識したっていう、むしろ故意を基礎づける間接事情っていうんですかね、あの、口蹄疫で牛肉の値段が下落するわけですよね。そうすると牛肉だけに投資しているわけですよね。そうなるとやっぱりハイリスクな商品であることはもう経営陣も分かっているわけですよね。ところがハイリスクな商品であるものを、えー、一般の消費者、特に高齢者も含めてですね、安心感を与えて売ったと。そこに最大の問題があるというふうに思いますけども。
外山 : その例えば口蹄疫の時に、「はいっ、解約します」っていう人って、手あげてる人って結構多い、多くなるわけですよね。きっとね。
紀藤 : 解約する人は多かったですね。
外山 : その分また入れないとってことですか。
紀藤 : それで口蹄疫以降、非常に広告打ったんですよ。そのいま持ってきた雑誌のような広告をたくさん打って、それでその契約者を伸ばしたんですよね。で、契約者が伸びたので今年3月期が最大の売上だったんですよ。ですけど元々リスクのある商品であれば牛肉市場が下落すればすぐに破綻するわけですよね。だから一番契約者を伸ばした今年の3月時点で、3月時点以降に、時間軸で言うと先にユッケ問題があってそのあとでセシウム問題があるんですね。だからユッケ、セシウムと続いてしまうともう牛肉市場は圧倒的に下落するわけですね。そうすると一気に破綻すると。だからファンドの規模を大きくしすぎたっていう意味も経営陣の失敗としてあるんですね。
外山 : でもそれでずっと続いてきたっていうのがすごいですよね。なんで、考えれば考えるほど何て言うんだろう。入れる入れるっていうのは分かるんですよ。止めた人の分、ちゃんと営業でこう「いいものですから」っていうので入れるっていうのはわかるんですけど。それでも怪しいって思う人達ていうのはいっぱいいたと思うんですけど。ずっと続いてきたわけじゃないですか。
藤木 : 冒頭のメールにありましたけど、なぜ日本人はこういう出資話に弱いのかっていう話ですよね。
紀藤 : まあ、投資に関してはやはり警察も行政も悪いんですけども、やっぱりその破綻するまでは放置すると、いう傾向が非常に強いんですよね。なぜかというとまあ2つ理由があるんですけど、破綻する前に警察が入ってですね、結果的に破綻しました、という言い訳を言わせてしまうと。だから破綻する前に本当は詐欺の要素があったり出資法違反の要素があるものに対して摘発するとですね、結局あの消費者の方が警察が入ったから破綻したんじゃないか、というふうに言う人が出てくると。最近でもライブドア事件が典型的なんですよ。だから破綻しなければ摘発しないということをずっと警察や捜査当局は多くの場合続けてきてるんですね。これはやっぱり後からクレームがつきにくいということで、まあ、謙抑的に権力を行使していた、ということがやっぱり大きな原因で14年ぐらい続いてしまったと。この間ずっと被害者がなぜ入り続けたのかっていうのはいろいろ分析できるんですけど、私ども弁護団にも責任があるんですよ。もっと安愚楽を追求できる土台があった時期もあったんですけども、追求しきれなかったという面もあって、あのこちらの方も実態があまりわからないときにあまり強い言い方をすると名誉毀損や業務妨害ということで損害賠償を起こされる危険もあったり、私も現にあの、向こうの弁護士さんからいつまで安愚楽問題を取り上げるのかということでホームページ上から削除してもらいたいということで、もし削除しないなら裁判起こすぞというふうな形でですね言われたこともあるんですよ。でも、それでもまああの一応ビジネスモデル自体が問題だというふうに考えているので裁判起こされたらその中で争いますということを伝えて、まあ、向こうがそれで黙ってしまったっていうこともあったりしてですね。いろいろこう実は鍔迫り合いがあるんですよ。細かいことを言えばですね。だけども、まあ、なぜ騙されたんですかって言われたら確かに被害者の方もね、もう少し気を付けてもらえばよかったなと思うんですけども、我々弁護団も告知するときに、やっぱりギリギリの判断でやってきた部分があって、もうちょっと追求できてればここまでの被害は防げたのかなっていう気持ちもありますよね。
外山 : メールもあの続々と来ているんですが、私あのどういうお金の投資の仕方とかね、全くわからなかったんですが、この方が書いてくださっているんですね。練馬区の、えー、田中さん。私は平成20年3月の末、安愚楽共済牧場のオーナーでした。初めてオーナーになったのはそれより13年前くらいからです。折り込みハガキで資料をもらい、まず2年物の50万円コースを申し込みました。年利6%プラス安愚楽牧場の商品を選択して、商品の発送も早く、また、ダイレクトメール、電話での応対もとても良かったです。えー、そして50万円コースの終了時の対応も良かったので、10年物10万円コース、どんどんそうなっていくんですね、そういうコースに誘われて年利も8%元本保証、年利も毎年支払われるというので申し込みました。確か高級和牛ステーキ肉も5人前ほど貰ったと思います。年利も滞り無く、まあ、いただきました。しかし、年々金利が低くなり、また商品も今ひとつになったので10年物が満期になったところで止めました。私はどうにか損をせずに済みました。
紀藤 : よかったですね。
外山 : ねえ。こういうメールもありますし、そして、この方は、えー、桃野さん。私は15年前からオーナー契約しています。被害額はおよそ1,500万。6月の配当金は7月1日に遅れて入金されました。すぐにクオカード一緒に謝りの文章が送られてきて、そのときは倒産なんて思いましませんでした。去年もパーティーに招待していただき、大丈夫なふうな感じでした。見た感じでは詐欺という感じはしなかったので信頼している方も多かったと思います。あの様子で腹黒い方、詐欺だったらひどい社長だと思います。私たち夫婦は40代ですので旅行に行くことはありませんでしたが、信頼しすぎていたことに反省しています。今現在どうしたらいいかわかりません。弁護団に加入するといくらかかるのですか。入った人と入らない人では返ってくる額が違うのですか、という質問もありますが。
紀藤 : これはですねあの、今弁護団の弁護士費用を可能な限り低くするように全国の弁護団でいま調整中です。ある弁護団で安くてある弁護団で高いっていうのもなんか変な感じので、あの、調整中で、あの、結局弁護団ができても一番こう労力を使わざるを得ないのは、東京地裁にいま民事再生がかかっていますので、東京地方裁判所の管轄下っていうのは、まあ、東京の弁護士っていうことになるので、東京の弁護士とですね、それから本社のある栃木弁護団、だから東京にある全国弁護団と栃木弁護団が一番労力がかかるので、労力がかかる弁護団の基準にですね一応まあ合わせようかっていう話になって、最終的に負担金とかですね、まあ調整はしますけども、あのどういう形で弁護団を形成するかについては議論中で、まあ来週には発表したいと思いますけども。一番安い弁護士費用は2万円程度にしたいというふうに考えています。ですからあまり負担感がないようにしたいというふうに思っていますけど。
藤木 : あといまね、その、まあある程度その、安愚楽側のね、対応は良かったとか、ちゃんと配当はあったというメールもありましたけども、今後その安愚楽牧場自体はその、民事再生法適用申請してますけども、これ、再生する意思とかそういうものに関しては、紀藤さんどういうふうに見られます。
紀藤 : 安愚楽はですねもう、民事再生を申し立てた時点で清算目的で民事再生を申し立てたというふうに自ら言ってます。
藤木 : あ、そうですか。
紀藤 : 清算目的。ですから民事再生というとなんとなく再生するという感じでしょ。民事再生のシステムを使って、そのまま清算に移行するということも可能なんですよね。で、清算手続きっていうのは、今度あの、さっき会社を再生する手続きには民事再生と会社更生手続きがあるって言いましたよね。で、もう一つ会社を解散する手続きには破産手続と清算手続きとまた2つあるんですよ。で、破産手続は管財人方式です。清算手続きは自らやるんですよ。だから、民事再生から清算に移行したらどこにも誰も第三者が関与しません。だから、彼らが一番狙っているものはですね、第三者が全く関与せず、清算まで移行することなんですよ。そうすると関連会社との関係性とかね、関連会社にどの程度資産が流れていたかとか、それからあの、いわゆる役員の責任ですね、役員に財産がどの程度流れていっているのかとか、わからないままに終わってしまうんですよ。だから第三者を入れないといけないんですよ。辰巳弁護士が言われたとおりなんです。それから第三を入れるためにはどうしたらいいのかっていうふうにまず先に考えなきゃいけない。
藤木 : その手続き割と性急にやっていかなきゃならない。
紀藤 : やっていかないといけないし、裁判所も結局先ほど言いましたように債権者が文句を言わないんだったら、まあ、いいでしょうっていうのが裁判所的な考え方なので、被害者の方も団結しないとどうしようもないですよ。
外山 : なんかね、団結って、それがすごく大切な事だと思いますけど、こうやってね、例えばパーティーがあってとか、あの人はすごくいい人に見えたとか、後はちゃんとお金が振り込まれてきたとか、ちょっと遅れたら謝りの文書が来るとかね、なんかちゃんとしてるなっていうふうに感じちゃうような気はすごく、やり方がうまいなっていうのはありますね。
紀藤 : 他の和牛商法の業者に比べるとですね、圧倒的に洗練されています。ですから最後まで残ったっていうことになるんだと思いますね。
外山 : ここでスッキリちゃんとこう、みんなで団結しないとというところなんでしょうけど。
藤木 : これまで裁判の例なんかで、その、民事再生法の申請されてから、弁護側の異議が申し立てられて通ったっていう、認められたっていう、前例はあるんですか。
紀藤 : 最近だとSFCGですね。旧商工ファンドという会社が自ら民事再生の申立をして、それが、まあ、警察の捜査もあったということですけども管理型に移ったというケースがあります。
外山 : あのー、それから、サトママさんという方からメールが来ておりまして、父が退職金の殆どをつぎ込んでいた事がわかり、家族でショックを受けています。今日のラジオを聞いて初めて和牛オーナー制度というものが詐欺的なものであることを知りました。テレビのコマーシャルや電車の中吊りなど、公共の場での広告がされていたこともあり、詐欺的な商法であるとは夢にも思っておらず、倒産は原発事故のせいだから仕方が無いと思っているようです。被害者という言葉が使われますが、投資したものとして自己責任なのか詐欺の被害者なのか、父にどのように状況を説明し、どのような行動を勧めたらよいのでしょうか、という。
紀藤 : はい、あの、これはですね私はもう立場を決めてるんですけども、えー、仮にですね、詐欺に当たらなくても、破綻して、自分が払った元本が戻らなければ、それは社会的に見て被害者といっていいと思うんですよね。だってそのいくら自己責任の部分があるからといってもですよ、一応経営者を信頼してそこに投資をしたと。で、それが結果的に経営者が失敗して破綻したわけですから、それは自己責任の部分があるかもしれないですけども、結果的には支払ったものが戻っていませんからそれはやっぱり被害者なんですよ。ただ、被害者っていう言い方は非常に多義的なので、使い方考えなきゃいけないですけども、今の現状だと次第にですね、破たん後もう今日で17日目ですかね、18日目ですかね、そういう段階に入ってくると、結果的にやっぱりその、詐欺とかですね、出資法違反とか、預託法違反とかですね、何らか容疑があるんじゃないかと、いうことがまあ、徐々にですね出てきているっていうのが今の現状で、今日の説明会でも、結局引当金が無いんじゃないかっていうかですね、必ず元本で戻ってくるんですね。原則はですね。そうすると預けたお金はどっかに預り金を残しておかないといけないじゃないですか。その預り金で残している部分がなかったっていうのが今日の説明会でかなり被害者の方から異論が出た部分。
藤木 : 広告とかの中の元本保証っていう文言っていうのがなにか証拠になるっていうことはあるんですか。
紀藤 もちろんあります。それもよく聞かれるんですけど、被害者の方でいまやっておくべきことは、最低一個あって、それは何かというと、安愚楽との関係でやり取りした書類をすべて保存することです。それが証拠になりますから。過去の書類をすべて保存して、できれば時間軸に合わせて分類していただくと。それが最終的に民事再生の中で債権届を出すときにも必要になりますし、弁護団に依頼するときにもそれがなければ証拠がないってことになってわからなくなりますし、それから警察に訴えるときにもそういうことに、あの、ちゃんと証拠がないとダメですので。いま、もうこういう破綻になってしまったからといって捨てちゃうんじゃなくて、わりかしいらっしゃるんですよ、そういう方がね。もういいって、諦めちゃって。
外山 : どうせ返ってこないわとか、そういうことですか。
紀藤 : ええ、そうです。
外山 : そういうんじゃなくて、ちゃんと書類。
紀藤 : 書類を取っておいてもらって、できれば時間軸に応じて分類していただくと、いうのがすごく大事だと思います。
外山 : もし聞いてくださっている方でオーナーの方とかね、知り合いにオーナーの方がいらっしゃるなんて方はぜひお伝え下さい。えー、さて今夜は和牛オーナー制度の安愚楽牧場が破綻。オーナー7万人。なぜ被害がここまで拡大したのか。ということで全国安愚楽牧場被害対策弁護団の弁護団長を務めていらっしゃる紀藤正樹さん、スタジオにお迎えしてお送りしておりますが、ここでもうひと方、電話がつながっております。低金利時代ですけど、危ない金融商品を見分けることはできるものなのか、経済ジャーナリストの須田慎一郎さんです。須田さん、今晩は、よろしくお願いします。
須田 : 今晩は、よろしくお願いします。
外山 : あの、まず、この安愚楽牧場なんですけれども、出資していたオーナは7万人ということですけれども、あの、須田さんどう思いました、これ聞いたときに。
須田 : あの、これちょっと、傷口に塩塗りこむような話かもしれないけれども、まだこの種のですね非常に単純なですね、ある種の詐欺商法に7万人にも被害者がいたのかと、そんなに騙される人たちがいたのかということで、過去のねいろいろとそういった金融詐欺商法にですね、の経験とかどこいったのかなっていうんで、ちょっと愕然とした部分はありますね。
外山 : でもなんか元本保証とかね、うまいこと言われて、結局気をつけなきゃいけないなとは思いますけども、引っかかっちゃう人が多いっていうのがね、実状だと思うんですけども。
須田 : ええ、ただねその部分なんですね、原理原則で元本保証、そして実質的な確定利回りっていうですね金融商品というのは、銀行であるとか信用金庫、信用組合、あるいは農協、漁協、あるいは労働金庫といったですね金融機関の看板を掲げているところ以外は実際上ないんですよ。まあ、現実問題として投資をしてですね、確定利回り元本保証という金融商品があってそれが金融機関以外の所が扱っているとしたら、それはですね、もう、えー、ハッキリ言って詐欺商法に近いと見ていいんじゃないかなと私は思いますね。
外山 : なるほど。これ、今だからこそというかね、それであの、もういまゼロ金利と金利が低金利じゃないですか。だからこそうまい話のね金融商品なんていうのがたくさん出てきてはいないのかなと思いますけど、最近例えばそのいかにも危なっかしいななんていう金融商品としてはどんなものがあって、どんな特徴があってとか、そういうパターンなんていうことを教えていただけるとありがたいんですけども。
須田 : ええ、まあ、一番大きく2つのパターンがありましてね、で、一つはですね、なんかこう最近金がどんどん値段が上がってますよね。金であるとか銀であるとかプラチナであるとかね。それになんか類似した商品でパラジウムとかですね、あんまり聞いたこと無いような貴金属類の取引あるいは商品取引っていうのはあるんですよ。えー、まあ、言ってみれば現物取引ではなくて先物取引という形態をとっているんですけれども、ほとんどがですね、マーケット性がない、マーケットが薄いんです。あんまり売り買いが行われていないっていう商品がありましてね、そういったものを扱っているところは実際に本当に売り買いしていいるのか、よくノミ行為というね、じゃあマーケットにつなぎますよ、マーケットで売り買いしますよと言いつつも、業者がそのまま自分の懐に入れてしまうなんていうケースがありましてね、まあ、そういった商品なんかはですね、まあ、自分でパラジウムはいま値段が上がっているのか下がっているのか、なかなかこれ確認しようがないもんですから、業者サイドからいや下がってあなたが預けたお金は全部パーになりましたと言われるとですね、あー、そういうもんなのかなと、いうような形で騙されてしまうっていうケースが一つありますよね。で、もう一つがですね、最近これ非常に増えてきてるんですけれども、あのFX取引なんかでポピュラーになってきているんですけど、様々な指数、まあ、あの、先ほど申し上げた金とか銀とか現物があるわけじゃなくて、まああの、これはまともな商品であるんだけども、日経225であるとかね、そういったある種の指数に投資をする商品というのがありましてですね、ただこの指数取引っていうのは、一つは現物がないということと、非常に多岐に渡ってるんですよ。要するに例えばその、原油指数取引なんていうのもありますしね。様々な指数取引があって、玉石混交な状況にあるんですね。ただこれはハイリスク・ハイリターンなんですね。ほとんどの商品っていうのが。ですから先ほど申し上げたようにその指数取引のセールスというのは非常にこう、えー、頻繁に行われてるんですけど、先ほど申し上げたようにですね、本当にそれが実際に取引が行われているのか、値段の動きがどうなっているのか、このあたりがさっぱりわからない。ま、結果的に預けた証拠金がなくなってしまうというですねケースがこれもまた起こっていますね。こういったケースがですね。
藤木 : 指数取引なんかはこれ証券会社なんかも扱っているんじゃないですか。
須田 : ええ。証券会社も扱っていますし、あのー、商品先物会社系の証券会社でも扱っていますしね。ですから、まあ、あの、その、なんていうんですかね、まあ、言ってみれば登録制のものですから、業者はですね。その登録している業者もあれば、要するに未登録でも、未登録でそういった商品を扱うこと自体違法なんですけども、そういうケースなんかもまだまだ見受けられる状況にありますね。
外山 : なんかうまいことばっかり言われるとね、こうウソっぽいななんて思いますけど、こういうこうリスクもあるんですけどって説明されるとなんとなく信用しちゃうみたいなそういうところって、ついついあるような気がするんですけど。
須田 : ただね、そういう場合って、えー、メリットのところはものすごく時間をかけて懇切丁寧に説明するんですが、リスクの部分ていうのはサラっと。最近でもねこれは詐欺商品ではないんですけれども、あのBRICSなんていう、ね、言葉聞いたことあると思うんですが、あのブラジルとかインドとか中国、新興国ですね。で、最近出てきている商品の中でブラジルのレアルという通貨単位がありましてね、レアル建てのその、債権ですよと、ね、ボンドですよと、ま、社債とか国債とかいうんでけども。で、このレアル建てで社債を、まあ、そういう債権を発行するんですが、発行してる主体がまた海外の法人であったりね、私が見たのも、えー、スウェーデンのなんか政府系金融機関がレアル建てで債権を発行しますなんていうケースがあるんですけどね。で、それがですね6%、7%利回りがついているんですよ。年利。随分得だなとと思って、要するに、そこに投資する人が続出したんですけども、ここ最近の為替変動で、円高でもってね、要するに利回りよりもですね、為替変動、つまり円高の部分が大きかったもんだから、結果的に元本割れで損しちゃってるってケースが出てきてる。ですから、その場合にですね、為替変動リスクがありますよって、パンフレット見てもちっちゃくしか書いてないんですよ。むしろ6%7%の高利回りですなんていうことをですね、正面に打ち出して正規の証券会社が扱っているもんですから、まあ、信用してですね、まあ、信用しっていうのもおかしいですけども、要するに、えー、まあ6%7%の高利回りの方ばかりにですね目が奪われてしまって、それで大金をつぎ込むっていうケースがやっぱり出てきていますよね。
外山 : 結局よくわからないことに、なんかね、説明されてもよくわからないまま投資しちゃうっていうケースが多そう。全然わかんないもん。
藤木 : あとあの、須田さんね、例えば70年代とか80年代にはなんでもかんでもやっぱりその、蓄財して老後に備えて、老後の運用で生活の足しにしていこうっていう人が多かったわけじゃないですか。80年代90年代の財テクなんて言葉もありましたけれども、だけどもやっぱり今もうゼロ金利時代になってきて、そういった蓄財したお金をね、銀行預けてても利子はつかないと、じゃあどうしようって話になってくるんですけど、そういう人がねたぶんそういうちょっと危なっかしくても高利回り商品っていうのに惹かれているんじゃないかっていう気はするんですよね。今日の安愚楽牧場の説明会なんかでもやっぱり年配の方が多かったっていうのは、将来に備えて貯めてきたんだけども、それを運用先がもう見つからないという人たちなんじゃないかと思うんですよ。そういった今の状況っていうのはどういうふうに解釈すればいいと思いますか。
須田 : ええ、あの、ですからね、法律で規制すべきであるとは私は思いますけれども、今回のケースであれば不特定多数からお金を集めたということで、出資法にも私は抵触してくると思いますよ。ただ、それをですね、当局といったらいいんですか、例えば金融庁であるとか、あるいは今回の場合農水省も含めましてね、そういう行政当局に規制を課してもらうということを期待したいんですけども、やっぱり業者の方もですね非常に巧妙に法律の抜け穴をぬってくるケースが多いんですね。ですから何かこう、えー、お上がですね認めてるからとかね、そういったところにこう期待できない、やっぱりこれ自己防衛しか私はないんではないかなと、いかに自分の身を守るのか、でやっぱり投資をするということはそれなりの知識を付けなければならないと思うし、ただそれはそんなに高度な知識は私は必要ないと思うんですね。先ほど申し上げたように元本保証で確定利回りっていうのは、要するに特定の金融機関しか扱えませんよということが一つと、もう一つはもっと簡単なことがありましてね、うまい話はないってことなんですよ。
外山 : そうですよね。ホントそう思う。
須田 : 他所の人が知らないで自分だけが知っているようなうまい話は100%、まあ、ここではもっと300%と言ってもいいんですけども。まあ、絶対的にそれはないんですよと。そのことを肝に命じてもらいたいなと思いますね。
藤木 : でもやっぱり、タンス貯金ばかりしているのも日本の経済には良くないんじゃないですか。
須田 : もちろんそうなんですけども、だからといってですねそれを目減りさせるようなことは避けるべきですし、むしろね今デフレですよね。今日ある格言をご紹介します。「キャッシュ イズ キング」なんですよ。現金は王様なんですよ、こういう状況において。というのはですね、物の値段がどんどん下がってますから逆にタンス預金をしたら0%近い金利でもいいから銀行預金を預けておいたほうが見かけ上の金額ベースは増えないけれども、結果的にデフレが続いている以上ですね、買える物の量っていうのは増えるんですね。ですからデフレだというと、例えば2、3%の年率、2、3%のデフレがあるということはそれだけの金利が付いてるんだと。現金で持ってる、タンス預金だ、あるいは銀行預金でもそれだけの金利が付いてるんだということをですね、やっぱり考えてもらいたいなと思いますね。
藤木 : あとね、須田さん6月に国債クラッシュという本を出されてて、あの、ちょっと拝読させていただいてすごい面白かったんですけども、ああいうふうにその、日本の国債もね、えー、今後どういうふうになるかわからない、その国債っていうのは、まあ、銀行が買っているわけですから、我々の預金からこれ買っているわけですよね。で、その国債が危ないってことは我々の銀行預金なんかも今後保証されない可能性もあるかもしれないってことですよね。そういった中で、あの、例えば安全にね資産を運用していこうなんていうときには、例えばどういうところを、どういった商品なら大丈夫ってこと、須田さんの方で何か思い当たるものってありますか。
須田 : ええ、そういった意味でいうとですね、やっぱり国債がデフォルトになって、これイコール日本国が破綻するという、財政破綻するということですから、そうなったときにはですね、おそらく銀行も無傷ではいられないでしょうし、ありとあらゆる企業がこれは無傷では私はいられないんじゃないかなと思うんですね。ですから、そういったリスクとどう向き合っていくのかということなんですけれども、やっぱりこうリスクは分散させると、日本国内だけに置いておくわけではなくて、海外に持っていくっていうことも一つ考え方としてあるんではないかなとは思いますけども、ただそれをやるためには、えー、繰り返しになりますけど専門知識は必要になってくるんですね。で、そういう場合はじゃあどうしたらいいのかってなるとですね、とりあえずその現金性の高いものに、要するに換金性の高いものといったほうがいいんですかね、に変えておくと。だからといって別に金を勧めているわけじゃないんですけども、要するに危ないと思ったらですね、いかにそれを早く現金に変えるような状況、体制を作っておくことではないかなと思いますね。そうしてもう一つはやっぱりハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンなんですよ。ローリスク・ハイリターンのそういった商品であるとか投資っていうのは100%ありえないわけですから、そのあたりリスクとリターンとどう向き合っていくかっていうことも、これは大事だと思いますね。
外山 : 須田さん、今日はどうもありがとうございました。
須田 : ありがとうございました。
外山 : 経済ジャーナリストの須田慎一郎さんに伺いました。
藤木 : ありがとうございました。
外山 : あの、紀藤さん、困っている方からメールがたくさんあるんで、ちょっと紹介させていただきたいんですが。えー、パタリロさん。私は20年以上のオーナー。現在56歳です。今現在7000万円を預けています。ここ何日か何もする気も起きません。19日の東京債権者説明会に参加するつもりです。東京の被害者団の一員になるには具体的にどうすればいいですか。ということなんですけれども。
紀藤 : あのー、来週以降、あの今週取りまとめ、弁護団の中で取りまとめをやっているんですけど、来週以降できれば受任手続きを開始したいというふうに思っていまして、一応ホームページをいま弁護団で作っているんですけども、そこに受任のやり方と申込書をホームページの中にアップする予定です。それを使っていただいて申し込んでいただいて、最終的にあの弁護士費用は最低限必要ですので、弁護士費用を入金された段階で、まあ、実費も含めていま弁護しようとしてますけども、えー、それでまあ受任事務の開始と、いうことでまあ参加できると。いまあの電話いっぱい頂いていてもう300億円を超える被害相談になるんですけど、それは、その方々は受任の手続きを、あの、できた時点で郵便物を送付することというような形で登録事務を行っているところです。
外山 : とにかく来週にはもう。
紀藤 : 来週にはやりたいと思っています。
外山 : はい。えー、ホームページというとどこを見ればいいんでしょうか。
紀藤 : あの、安愚楽被害、安愚楽牧場被害対策弁護団、全国安愚楽牧場被害対策弁護団ていうので言葉で検索していただければ弁護団のホームページが出てきますので、それで見ていただければいいと思います。
外山 : わかりました。ということですパタリロさん。えー、続いて、えー、エムさん。女性です。オーナー歴10年を過ぎています。被害額は情けなくて言えません。近県出身で応援していた部分もあり甘かったです。弁護団の連絡先になかなか電話が繋がらないのでどうしたらいいのか。
紀藤 : 済みません。
外山 : いまいっぱい掛けていらっしゃる方がいらっしゃるんですよね。
紀藤 : 本当にすみません。それは本当にわかっているんですけど、私どもも大変なんでね。
外山 : 安愚楽側へ中途解約届けを出すかどうか迷っています。届けを出さない場合と何が違うのでしょうか。過去の書類も契約書しか残っていません。わからないことだらけです。ということなんですけれども。
紀藤 : 多くの方がですね、いわゆる安愚楽から送られてきたいわゆるパンフレットの類とかとってらっしゃらない方多いんですよ。契約書だけしかないと。で、パンフレットがあればですね勧誘形態がわかるんですね。当時どういうパンフレットを見て申し込んだかがわかるんですね。パンフレットがないとなると、元本保証っていうことがですね、本当に元本保証されているのかどうかっていうことが、契約書上は元本保証されていないんですよ、実は。でも、電話での勧誘とかですねパンフレットの中には元本保証ととれる所がたくさんあるんですね。ですからどこを見て自分は申し込んだのかっていうのがわかるんですが、なかなか契約書だけだと実際の勧誘現場がわからないので、えー、後々困るんですけども。そうはいっても、まあ、証拠はちゃんと残していただいて、あのとりあえず確保して頂く必要はあると思いますけど。
藤木 : 証拠の有無によって返ってくる額が個人それぞれ各々違ってくるケースもあるということですか。
紀藤 : あの契約書があればですね、とりあえず中途解約しようがしまいがいまのところは債権額に応じて配当を出すというふうに安愚楽側も言っているし、これから裁判所もそういう発想をとると思いますので、解約するかどうかっていうところよりはですね、むしろ個々の被害者の不十分なところを他の被害者が補ってくれるわけですよ。例えば、この方は97年から現在まで取引された方がいて、例えば97年から2000年くらいまでのパンフレットを持っていますと。でもこのかたは2000年から2003年くらいのパンフレットを持ってますと。で、その他は捨てましたと。そういう方をあわせていくと随分モザイクがつながっていくんですね。被害者の方の中にもパンフレットを持っていない被害者の方は弱いんだけども、パンフレットを持っていらっしゃる被害者の方を合わせると、この時こういう勧誘をされたんだということがわかるじゃないですか。
外山 : 何年から何年まででこのときそういう。あー、はいはい。
紀藤 : 一人でやるとですね、一人で持ってる証拠だけでしか証明できないんですよ。ところが多数集まると、それが弁護団のもとに集められるので、モザイクっていうか、一つ一つのパズルを合わせるように、こう、組み合わさるんですね。で、それで最終的にまあ違法性をね、証明していくと。役員の責任、あの契約責任は簡単なんですよ、払ったお金を返してくださいっていうのが契約責任ですけど、役員の責任まで求めるとなると、これは法人との契約じゃない、契約は無いですからね役員は、だから不法行為責任ということで違法性を問わないといけない。その際にパンフレットとかがものすごい重要になるんですよ。
外山 : えー、でもなんかオーナー、もう契約しちゃったらパンフレット捨てちゃうっていう方多いでしょうけど、ちょっとどなたかいらっしゃったら、じゃあもうそういうことで、もう、みんなのために使っていただきたいと思います。この、あの、中途解約届けというのをいまありましたけれども、安愚楽牧場っていまあの、えー、民事再生法ですよね、申請してますよね、そういうときにも中途解約届けたとえば出せたりするんですか。個人的に。
紀藤 : 出せます。安愚楽側はいま中途解約を誘導していて、
外山 : 誘導しているんですか。じゃあ、それにはまっちゃいけないということですか。
紀藤 : いや、あの、誘導されたからといってはまってもはまらなくてもあんまり結論は変わらないのでいいんですけど、なぜ安愚楽側が誘導しているかっていうことには説明を要するので。どういうことかというと、一応牛を買った契約になるんですよ。個別の牛を買った契約に今のところなっているんですね。そうすると解約すればその牛の所有権は安愚楽側に形式上移るんです。そうすると安愚楽側は自由にその牛が売れるんです。清算が楽なんです。だけど解約しなければ一応牛の所有権はオーナー側にあるので、果たしてその、えー、その牛を売れるかどうかという疑問が生じるんですよ。法律上はですね。ただ、もし解約しなければ、その牛の所有権がもし仮にこちら側にあるとすると飼料代払わないといけない。安愚楽側が未払いの飼料代を払わないとその牛の確保ができないんです。だから、個別の問題になっていくので、で、だから、その、果たして解約したほうがいいのか解約しないほうがいいのかっていうのは実はどちらが得なのかが最終的によくわからないんですよ。ですから、今の時点では、本人の自己責任のもとに解約するかどうかを選んでくださいとお願いしています。ただ、あの、そうはいっても解約しても解約しなくても、今のところ安愚楽側も、それから安愚楽の民事再生をいま進めている裁判所側も債権額、中途解約しようがしまいが、払った債権額に応じて、いわば配当すると言っているので、特に結論的にはあまり変わらない。ただ法律上は議論があるところが出てくるということですね。ですから、ちょっと専門的なんで申し訳ないんですけど。
外山 : えー、そしてこの方、さいたま市の方なんですが、えー、親子三代で計500万円出資中です。この中にはいま話題の子ども手当すべてを子供たちの将来のために全く手付かず託したものも含まれています。
紀藤 : こういう方多いんですよね。
外山 : ねー。年収600万円の一般サラリーマンには子供の教育費用、自身の老後のための大事なお金でした。私は6月末に50万プラス利息1万8千円を満額、期日の6月末に受け取っています。ですから、安愚楽の経営についてまったく疑っていませんでした。いまはただショックの一言。安愚楽の再建など望みません。一割程度返ってくるくらいならいっそゼロでいい。経営者を詐欺で立件してブタ箱に叩き込みたいというのが本音です。経営者として蓄えた汚いお金でのんびり余生を送っていると思うと腹が立ちます。
紀藤 : 先ほど藤木さんが言われたように、あの、なんていうかね、いま利息が低いじゃないですか、市中銀行のね、ですから銀行に預けておくよりもここのほうがいいっていうことで、実は高齢者ばかりではなくて、中年もすごい多いんですよ。子供の子育ての学資保険の代わりとかですね、それから、住宅資金ですね。住宅資金の頭金にするためにとかですね、そういう方も多くて、あの、こういう声っていうか、いまのような被害者の声はほとんど毎日のように寄せられています。それから、あの、最近僕が気になった相談は、震災、津波でですね震災にあって、それでいまその、避難施設に住んでいらっしゃる方が和牛預託商法にやられてしまって、最後の現金無くなっちゃいましたという方がいらっしゃって、あの、ちょっと深刻だなというか、その、津波で家も土地もなく最後の預金ですね、預金のような形でこのオーナー制度を利用したということで、非常に途方に暮れてらっしゃる方もいらっしゃって、もう7万人もいるとですね、もうそれぞれの家庭で悲喜こもごもという状態ですね。
藤木 : 紀藤さん、もしね法的に規制する、こういった商法に対してね規制する余地があるとすると、例えばどういうふうに規制していったらいいとか、アイディアみたいなものっていうのはありますか。
紀藤 : これは先ほどから出ていますけども、本来金融商品なんですよ。本来金融商品なんですね。しかも、リスクの低いものじゃなくてハイリスクなんですね。ところがハイリスクの説明がまずなされていないってことです。それから、金融商品なのに本人確認義務もしていないんです。だからほとんどの、ほとんどっていっちゃ良くないですかね、多くの家でおじいちゃんおばあちゃんの代筆をしたり、妻が夫の代筆をしたり、夫が妻の代筆をしたりして、家族全員で入っているという被害者の方がすごく多いんですよ。それで本来、いまの金融機関の預金ていうのは本人確認義務がすごく命じられているので他人名義の預金なんてできないじゃないですか。それが、
外山 : そんな小さな金額じゃないですよね。
紀藤 : それが何百万ていう単位でこのオーナー制度ではなされてたと。いうことなのでやっぱりその行政の責任もすごく大きいと思います。あの実際上の、実際上は金融商品なのにただの、まあ、預託法っていう法律があるんですが、ただの、えー、何て言うんですかね、牛の売買の代行みたいな形でこの商法が組まれていて、実質的な預金のようなものなのに何ら規制が無かったと、いうところがすごく問題。だから本当は行政がですね立入検査なんかしてですね、とっくの昔にこれは行政処分をすべきだったと思うんですよね。それが放置されてきたと、いうことも言えますよね。
藤木 : やっぱり脱法行為的なものはやっぱり、どんどん、どんどん、やっぱりあの、行政が入っていったほうがいいというような感じでしょうかね。
紀藤 : こういうのもは入れないと、ルール破りということになるんでしょうけども。先ほどみんなタンス預金をしてしまうと経済回らないって話もありましたよね。あのやっぱり、これまでの政治というのはやっぱりタンス預金入れさせないような政策を意図的に誘導してたと思うんですね。意図的に誘導してたからこそこういう商法が野放しになっていたということもありますし、それからまあ、さっきあの、須田さんも言ってましたけども、やはり金融商品の中には証券会社やちゃんとした金融機関がやってるものの中にもハイリスクなものがあると。で、ハイリスクなものをビジネスでやっている分にはそれほど問題はないんですけども、これを消費者に売るから問題になってくるんですね。で、今回のものはですね、そういう金融機関の規制もないところで売られたと、いうことで破綻してしまったと、いうことだと思いますけども。
外山 : 今夜は本当に遅くまでありがとうございました。弁護士の紀藤正樹さんに伺いました。