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長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
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医歯薬学総合研究科長
山下 俊一

 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科は平成14年4月1日に医療系大学院として設置されました。この7年間、多くの俊秀が入学し、高度の大学院教育カリキュラムのもと、多岐にわたる生命医療領域の研究テーマに取り組み、優れた研究成果をあげ、多数の論文が国際的学術誌に掲載されつつあります。

 本研究科は、医学、歯学、薬学の3学部にそれぞれ設置されていた大学院研究科を統合再編したものです。21世紀初頭の目をみはるような科学の進歩により、医学・医療の基礎研究・応用研究もますます高度化・学際化しつつあることを重視し、統合的、横断的かつ効率的運用をめざす総合研究科に生まれかわりました。初代谷山紘太郎、二代目朝長万左男研究科長らのご尽力を継承し、研究科を構成する全教職員と事務職員が一丸となり、研究科の実質化を目指す所存です。

 21世紀の激動する科学的潮流のなかで、我が国の医療は、高度の基礎的知識と技術に裏付けられた基盤がなくては、世界のトップレベルを維持し続けることは出来ません。この再編統合により、医師・歯科医師・薬剤師・看護師・助産師・理学療法士・作業療法士等の国家資格を持つ医療人が、科学的知識と技術を兼ね備えた高度専門職業人として総合研究科から輩出することを目指しています。また高度の研究能力と優れた教育能力を有する大学院教育の後継者の養成も目指しています。

 医療科学(博士課程)、新興感染症病態制御学系(博士課程)、放射線医療科学(博士課程)、生命薬科学(博士前期課程・後期課程)の4専攻で発足しましたが、平成18年4月1日より熱帯医学専攻(修士課程)と保健学専攻(修士課程)が加わりました。長崎大学の理念でもある、国内はもとより国際医療の分野においても、抜きんでた社会貢献を果たす人材の輩出を実現することがこの医療系大学院の使命であります。平成17年度と19年度よりそれぞれ感染症専門研究者・臨床医と癌治療の専門医療人の養成コースを設置しました。

 本研究科の特徴は、以下の5点にあります。
1. 必須共通科目において、学内外のトップレベルの研究者による講義を開講
2. 社会人特別選抜制度を設け、昼夜開講と集中講義により、仕事を続けながら大学院教育を受講できる体制を構築
3. 春期(4月)入学制に加えて、秋期(10月)入学制を取り入れ、同じ内容のカリキュラムが受講可能となる柔軟な指導制度を導入
4. 英語力付与に重点をおいたカリキュラムと英語論文作成指導の強化
5. 専門研究者・医療人の養成コース(感染症・放射線医療科学・癌)の設置

 長崎大学は、医歯薬学系の基盤となる生命医療科学の基礎的知識と研究方法を修得した博士号取得者が、病院等の医療分野で、また大学・研究所などの教育・研究分野で、あるいは行政分野や製薬企業で、さらには広く海外保健医療フィールドで、創造的未来を担って活躍することを支援します。
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