2011年6月22日 23時50分 更新:6月23日 0時4分
夏至の22日、日本列島は東日本を中心に太平洋高気圧に覆われ、梅雨の晴れ間となった。各地で真夏並みの暑さとなり、東京都心や仙台市などで今年初めて30度以上の真夏日となり、群馬県館林市や埼玉県熊谷市など全国13地点で35度以上の猛暑日になった。猛暑日の地点が出たのは今年初めて。
気象庁によると、日中の最高気温は、最も暑かった館林市で36.5度だったのをはじめ、群馬県伊勢崎市で36.2度▽埼玉県熊谷市35.5度--など、関東地方を中心に気温が上昇した。
東日本大震災被災地も▽岩手県宮古市31.2度▽同県釜石市32.3度▽同県大船渡市31.5度▽宮城県気仙沼市30.7度▽同県南三陸町31.5度▽同県名取市33.1度▽福島県相馬市32.4度--など真夏並みの気温になった。
22日は暑さのため、各地で熱中症とみられる症状で救急搬送される人が相次いだ。
茨城県取手市では22日午後0時半ごろ、農業、飯岡仁也(みや)さん(79)がビニールハウス内で倒れているのを家族が発見。病院に搬送されたが死亡が確認された。群馬県では7人が救急搬送され、4人が中等症、3人が軽症と診断された。毎日新聞の調べでは、熱中症の疑いで救急搬送されたのは、他に静岡県で17人▽神奈川県で少なくとも11人▽新潟県6人▽長野県4人--など。【飯田和樹、石川淳一】
最高気温30.7度の気仙沼市。避難所の気仙沼市民会館では、ペットボトルの水と水ようかんが配られ、市職員が「暑いですから水分を多く取ってください」と呼び掛けていた。
市立気仙沼中学の教室に避難している小野道子さん(66)はぬらしたタオルを首に巻いた。
蚊やハエが入ってくるため夜は窓を閉めるしかなく、気分が悪くなって病院に運ばれるお年寄りもいるという。「仮設住宅になかなか入れず、怒りで心もあつくなってますます寝られなくなる」とうんざりしていた。
岩手県釜石市にある中妻体育館の避難所では22日昼すぎ、「中にいられない」と男性数人が玄関前に椅子を並べて涼み、女性が水をまいていた。日中は窓を開けて風を通すが、網戸が付いておらず、暗くなると虫が入るため窓を閉めなければならない。この日も午後7時ごろ窓を閉めたが、館内の気温は28度。
釜石市内は仮設住宅入居が進んでおり、市は「これから網戸を設置することは考えていない」(地域福祉課)。体育館には扇風機が置かれているが、避難生活を送る37人全員は涼めない。Tシャツ姿の浜本富雄さん(71)は「きょうは寝苦しそう」と話した。【三村泰揮、須藤唯哉、円谷美晶】
福島県では、東京電力福島第1原発事故で立ち入り制限されている警戒区域への一時帰宅が行われた。浪江、双葉、大熊の3町が対象だったが、浪江町では午後1時には33.1度を記録。一時帰宅から戻った汗まみれの住民からは、暑さ対策を求める声が相次いだ。
浪江町では213人が参加した。暑さ対策として、住民はセパレートタイプの防護服を着用。一人に三つ支給された保冷剤を持参して、南相馬市原町区の中継地点からバスで自宅に向かった。
約2時間の立ち入り終了後、中継地点に戻った住民は汗をタオルでふいたり、扇風機にあたったり、疲れ切った様子。震災後初めて自宅に戻ったという浪江町室原の農業、板倉忠さん(72)は「汗だくです。猛暑の日は実施しないなど、工夫が必要」と注文。同町請戸の会社員、鹿野賢一さん(59)も「バスの中でこまめに水を飲んだが、蒸し暑くてつらかった。裸で入るわけにはいかないので、なんとか知恵を出してほしい」とびしょぬれの肌着姿で話した。
体調を崩した住民はいなかったが、経済産業省原子力安全・保安院の現場担当者は「(防護服の下は)半袖などの薄着で立ち入りしてもらうようお願いをしているが、今後は状況を見て対策を考えたい」と話した。【神保圭作】