サントリーに蘇った88年の東北不買運動の悪夢
今回は、今とかくネット上で話題となりやすい韓国が絡んでいるということもあり、先日は花王がそのターゲットになった。次はサントリー…となるのは避けたかった。と同時に過去の苦い教訓があった。
それは、1988年に遡る。現在の佐治信忠社長の先代の故・敬三社長の発言による不買運動があった。
同年に放送されたTBS系「報道特集」で首都機能移転が特集されたが、敬三氏が「仙台遷都などアホなことを考えてる人がおるそうやけど、(中略)東北は熊襲の産地。文化的程度も極めて低い」(ウィキペディアより)と語ったとされる。
「熊襲(くまそ)」という言葉は、古代日本では反朝廷派勢力をいう言葉だった。
当時は都道府県別のウイスキーの消費量の1位は東京都で、2位は宮城県だったという。主力商品がウイスキーのサントリーにとっては大打撃となった。敬三氏は生まれの大阪に深い思い入れもあり、関西経済の発展に寄与してきたが、あまり東北を知らなかったのか。見下げた発言は東北地方でのサントリー製品の不買運動を招き、会社は大わらわだった。そして、東北各県には幹部のおわび行脚が続いた。
東北地方には現在でも、この騒動の因縁が残っている、ともされる。
現在はネット上を通じての購買のECが盛んであり、当時よりも大きな影響が出る可能性をサントリーは恐れたのかもしれない。
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