タクティクスオウガ

クエスト／’９５．１０．６／１１，４００円（別）／Ｓ・ＲＰＧ／SFC

総合	Ｓ
システム	Ａ
メンタル	Ｓ
プレイアビリティ	Ａ
グラフィック	Ａ
サウンド	Ｂ

概説

多少なりゲーム好きならば、聞いたことがないという人はあまりいないだろう。高低差を強調した３Ｄマップでこのジャンルに大きな影響を与えた戦略シミュレーションＲＰＧである。ファイアーエムブレムと並び賞されるなどと書かれることもあるが、並べたことのある人のセリフとは思えない。もちろんＦＥがつまらない訳ではない。それ程までにこのタクティクスオウガのレベルが高すぎるのである。シナリオ、システム、グラフィック、サウンド、ゲームバランス、ユーザー補助、やり込み甲斐……。およそいかなる基準を考えてもケチの付けどころのない完璧な出来である。惜しむらくは大人の事情（ここでは敢えて書くまい）によって続編がまともに作られなかったことだが、その悲劇があったからこそ、この一本が歴史に一際輝くことになるのかも知れない。とにかく素晴らしいゲームです。土下座でもへそ踊りでもしますから（しないけど）是非ともプレイしてください。ちなみにサターン・ＰＳ版もあるが、グラフィック処理が遅かったり、戦闘中でもセーブができてしまったりとあまり良くないらしい。ＳＦＣ版をお薦めする。

ストーリー

オベロ海に浮かぶヴァレリア島…。古来より海洋貿易の中継地として栄えたこの島ではその覇権を巡り、民族間で紛争が絶えなかった。そうした長い戦いに終止符を打った男がいた。後に覇王と呼ばれたドルガルアである。他民族からなるこの地を統一したドルガルア王は他民族間の婚姻を奨励し、国境を１つとすることでこうした対立を取り除こうとした。その統治は半世紀に渡り、ヴァレリアは栄えた。しかし、紛争の火種が消えたわけではなかった…。王の死後、司祭ブランタは支配者階級の大半を占めるバクラム人を扇動し、王都ハイムの独立を宣言。さらに北の大国・ローディス教国と密約を結び、その庇護の下、バクラム・ヴァレリア国を建国した。司祭ブランタは島全体を支配することを主張したが、ローディスから派遣された暗黒騎士団団長のランスロット・タルタロスは戦力の損失を恐れ拒否。ブランタも渋々それを受け入れ、進軍は停止した。島の南半分に残された２つの民族主義陣営のうち、人口の７割を占めるガルガスタン系民族主義勢力は指導者・バルバトス枢機卿のもと、南半分の覇権を手にするためウォルスタ系住民に宣戦を布告。民族の根絶を目的とした虐殺を展開した。一方、ウォルスタ人はロンウェー公爵を旗頭として抗戦したが、戦力の差によりわずか半年で敗北した。バルバトス枢機卿はガルガスタン王国の建国と内乱の終結を宣言したが、ウォルスタ人に対する弾圧は、なおも執拗に続いた。残されたウォルスタ人の多くは抵抗を続けたが、指導者・ロンウェー公爵が補囚の身となってからはそれも次第に下火となり、ガルガスタンの用意した猫の額ほどの広さの自治区に足を運ぶものが増加した。こうしてヴァレリアの内乱は沈静化した。しかし、それが、つかの間の静寂であることを知らぬ者はいなかった…。（原文のまま）

必須裏技

主人公名を「Ｍ」にするとミュージックモードになる。

参考作品

「伝説のオウガバトル」
クエスト／’９３．３．１２／９，６００円（別）／Ｓ・ＲＰＧ／ＳＦＣ
　タクティクスの直前のエピソード。両方に登場するキャラも多い。システムはタクティクス以上に独特であり、根強いファンがいる。同じ理由でバランスにやや難があるが、タクティクスをより深く楽しむためにも一度はプレイしておきたい。やはりサターン、ＰＳ版もあるがＰＳ版には致命的なバグがあるとかで、あまりいい評判は聞かない。

関連リンク

タクティクスオウガデータベース

　暗黒卿りっち～★ぶらっくもあ様のサイト。データベースの名は伊達ではなく、ほとんどの情報はここで得ることができる。とりわけ完全会話データは圧巻。またデータだけではなく、「オウガバトル大辞典」のような参加型コンテンツも楽しい。大阪弁変換サーバーで完全会話データを読めば笑死は必至だ。山ほどあるオウガサイトの中でも最高クラスの一つ。

５人タクティクスオウガ

　通常１０人のアタックチームを５人だけで。しかも強力な魔法等を禁止してクリアするというすごい企画。ゲーム論のようなコラムも面白い。私もいつかこういうのをやってみたいものです。

ＲＰＧ　Ｄａｔａ　Ｌｉｂｒａｒｙ

　様々なＲＰＧのデータを集めて攻略本いらずを目指すサイト。タクティクスオウガは攻略本があった方が面白いゲームだ。買うとしたらファミ通のサターン・ＳＦＣ兼用版がいいと思うが、手に入らないならこうしたサイトを利用するのも手だ。　