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職場を生き抜け!

【第1回】転職は「人事部への電話取材」で決まる!?

〜職務経歴書を送る前に、これだけは押さえたい!〜

Associe

読者からの“タレコミ”

 早く次の職場に移りたいんです。でも、なかなか内定がもらえません。何がいけないのかすら分からない状態です。中途採用試験を突破するポイントを教えてください!

人事ジャーナリストが返信

 まず、次の公式をよく理解するようにしましょう。これこそ、中途採用試験突破の最大のポイントです。

新卒採用…人事部主導
中途採用…現場主導
(現場とは、営業部や経理部、広報部、開発部などそれぞれの部署を意味します)

 中途採用試験は現場主導であるだけに、新卒採用に比べて、会社が欲しい人材がより明確になっています。試しに、新卒採用のWebサイトを見てみましょう。
 ほとんどの会社の広告が「チャレンジ精神が旺盛な人」「前向きに何でも吸収できる人」などと、表現は違ってもその意味するものがほぼ同じであることに気がつくはずです。

 筆者は新卒採用のWebサイトの原稿を不動産、金融、IT(情報技術)、製薬会社など20社前後書きました。すべての人事部が求める人材について明確な考えを持っていませんでした。おのずと、前述したような抽象的な表現にしか成り得ないのです。

 ところが、中途採用になると状況はガラリと変わります。人事部の存在は弱くなり、その代わりに営業部や経理部など現場の発言力が俄然、強くなります。
 例えば、今年の秋に関わった医療系コンサルティング会社で言えば、営業部が人事部にこんなことを話していました。
 「求めるべき人材は30代前半で、前職で医療機器のセールスに5年以上関わった人。欲を言えば、営業成績がよくて社内のMVPなどを数回は取った経験のある人」

 人事部はこの話を受けて、社内の調整をします。社長をはじめとした役員、財務面の責任者などの元へ出向き、営業部員を雇うことの了解・支持を取りつけます。そのうえで、新聞やWebサイトに求人広告を掲載するのです。人事部は、「調整役」に徹していると言えます。

 中途採用試験を受験する場合は、ここまで述べた会社のからくりをよく理解してください。新聞やWebサイトで希望する会社の求人広告を見つけて、善は急げ!といわんばかりにいきなりエントリーするのは愚の骨頂です。内定を獲得できない人の大半が、このパターンなのです。

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