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【プロ野球】山崎 史上最年長400号2011年8月19日 紙面から
◆西武6−1楽天23年もキャリアが違う若造に負けてたまるか。9回1死走者なし、敗色濃厚の場面でベテランの意地が光った。今年11月で43歳を迎える楽天の山崎がプロ野球17人目となる400号アーチを左翼席に突き刺し、西武・菊池のプロ初完封を阻止した。 「久々の感触。一矢報いたいなと思っていた。菊池雄星は僕の年の半分ですし、甲子園を沸かせた子から打てたことは一生の思い出になる」。6試合ぶりとなる9号ソロ。2球目の外寄りスライダーをどんぴしゃでとらえた。初球もスライダー。相手バッテリーは自分が最も苦手としている球種を続けてくると読み切り、見事に狙い打ちした。 山崎がプロ25年間で培ったのが「オーケストラ能力」だ。人間には約400の運動筋があり、1度のスイッチですべての筋肉が反応すると、とてつもない集中力やパワーが生まれる。プロでも超一流しかできない芸当で、その理論を提唱する楽天の手塚一志パフォーマンスコーディネーターは「並の選手ではスイッチが2つ以上必要だったり、スイッチが働かなかったりする。が、山崎選手はそれができてしまう。プロでもそれをできる選手は一握り」と指摘。スポーツ界のトレンドでもあるウエートトレをせず、野球のプレーだけで筋肉をつくってきた山崎の秀でた才能がそれだ。 記念の花束を受け取ると、星野監督から「おめでとう」と力強くハイタッチを受けた。1991年5月9日の大洋戦(横浜)で、プロ1号を放った時も闘将から祝福を受けた。17人の400号ホルダーの中では最も遅い42歳9カ月での到達。「1号の時も監督だった。でも、年々、監督の手が小さく感じるんだよ。(プロ入りから)25年もかかっちゃったから」。四半世紀にわたって刻んできたプロ野球の年輪をしみじみと感じつつ、さらなるアーチ量産を心に誓った。 (鶴田真也) PR情報
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