« 明日…。 | トップページ | 第1695回・寄付。 »

2011年7月29日 (金)

竜王頓死

久しぶりに将棋にいて書いたんで、ふと月下の棋士の動画とか見たくなって、フラフラしている流れで、ようべで将棋がらみの動画を見る。民放でも放映されて、一躍知名度をたかめた、NHK杯でのはっしーのカメラ目線動画もインパクトあるんだけど、森内三浦戦での山崎隆之と渡辺明の解説が、将棋ファン的にはツボだった。動画開始の局面、馬が寄っただけでは持ち駒に金気がない後手には、先手玉を詰ませる筋がないというのが解説の二人の直感的な判断。30秒くらいで山崎君が詰めろではないと、まず断言しているのに注目。となると手番の先手が後手を寄せる手順はあるかとの検討に入って、先手が4一飛成と切れば必勝と解説陣の結論が出かけるのだけれど、大盤を用意した3分ごろになって魔太郎が、馬寄りにあらためて引っかかる。飛車を切ってきた場合、後手は受けようとする手はすべて受けにならずに詰まされてしまう。しかし、この瞬間に金を取って馬を切ると、一見後手の攻めには手がかりがなくなったように見えるのだが、飛車打ちから桂頭に桂を打手が成立して、先手玉に詰め将棋の問題のような即詰みが発生する。2九馬は実際のところ三浦の逆転をかけた詰めろだったわけだ。そりゃそうですよね、なんの狙いもなかったら2九馬指さないですよね形づくりかと思ったらとんでもなかったという渡辺。もちろん、森内はこういう罠にたやすくはまる男ではないので、腰を落としているわけだけれど、また山崎君のトークがアホな小学生みたいで。もうダメだオーラを出しながら、形作りですよみたいな感じで駒台を揃えながらね、帰る準備しながら諦めた雰囲気で指せ結婚相手探しにピッタリ![deai Happy]ば、相手が引っかかってくれるんじゃないかともちろん、彼らは実戦で腰を落として本気で読めば、その筋に落ちるような棋士ではありません。この二人のトークはセットだと破壊力が増す感じで、NHKは地上波の解説こそ持ち回りではなく、この二人にメインでやらせるべきじゃないかね。あとは早見えの千葉涼子を聞き手で。渡辺明のウィキペディアの項目には河口俊彦は奨励会時代からあの子は大物と語っていたという文章に要出典の注がけられているけど、羽生七冠達成時の年刊行覇者の一手のまえがきとあとがきで、河口は計ったように、年に度の天才が現れたのだ。渡邊明君という才の少年である。近い将来、羽生を倒すであろう天才少年が現れた。はじめに、で紹介した渡邊明君だがとしている。このとき渡辺は奨励会の2級、これで十分だろう。そもそも、渡辺が名人の器だといったのは河口だけでもなく、その前書きでは渡辺にいて風評を耳にした中原誠がその子に羽生君はやられるんだと目を輝かせたというエピソードも収められている。中原だって谷川さんだって、ハブゼンだって、みんな小学生くらいのころには、この子は将来の名人と周囲の大人から認められていたのだ、後付ではなく。とりあえず、山崎君はA級にあがりなさい。名人に挑戦するときは、おっさんは大盤解説会にかけけます。で、山崎君といえば兄弟子の村山聖。ウィキペディアでの村山の項目には、好きな作家としてティプトリーを挙げていたとあるんだが、これは知らなかった。将棋年鑑の棋士インタビューとかかな。あらためて聖の青春を読んでみると、ヴォネガットを別格にすると、固有名詞であがってるのは、小学生のころ読み始めたというクイーンとかクリスティ。この辺は読書の目覚めとして定番だろう。この後有名なエピソードとして少女マンガを読み始める。プロになってから、大崎との会話で出たという名前は萩尾望都や大島弓子、河あきら。萩尾や大島は、男が少女マンガ読みますというときの鉄板だが、河あきらってのはちょっと異色である。わたしは、よく知らない。直感的にはもっとしょうもないものも含めて、村山は他にもたくさんの少女マンガを読んでいたんじゃないかと思うんだけど、大崎に理解できる範囲がこの辺の名前だったのだろう。それにしてもティプトリーの具体的な作品にからんだ、村山の感想ってのは聞いてみたかったな。

« 明日…。 | トップページ | 第1695回・寄付。 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1513950/41005315

この記事へのトラックバック一覧です: 竜王頓死:

« 明日…。 | トップページ | 第1695回・寄付。 »

無料ブログはココログ