中国・北京駐在の丹羽大使は、チベット自治区の中心都市ラサで、地元の指導者と会談し、日本とチベット自治区が経済面などで交流を拡大していくことで一致しました。
この中で丹羽大使は、チベット自治区への外国人の立ち入りが制限されていることについて触れ、「チベットにとっても経済発展を阻害する要因になる」と述べ、日本との経済交流の強化を呼びかけました。また、来年の日中国交正常化40年に合わせて、チベット自治区との間でも記念の交流行事を行いたいとして協力を求めました。これに対して、チベット自治区のバイマチリン主席は「日本企業のチベット進出を歓迎する」などと答え、双方が経済や人的交流を拡大していくことで一致しました。丹羽大使は、17日から4日間の日程で中国のチベット自治区を訪れていて、ラサに向かう列車の中ではチベット族の乗客に話しかけるなど交流を深めていました。日本大使館によりますと、大使によるチベット自治区への公式訪問は、今回が初めてだということです。丹羽大使は、今回の訪問について「日本が中国と仲よくするためには、少数民族の人たちとも仲よくしていく必要がある」と話していました。