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最終更新:2011年8月18日(木) 19時16分

子ども「甲状腺被ばく」、保護者に説明

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 福島第一原発事故の後、県内1000人以上の子どもの甲状腺を調べたところ、45%の子どもから放射線が検出されました。政府は「微量で問題となるレベルでない」としていますが、17日から保護者らに個別の説明会を開いています。

 福島第一原発から北西方向にひろがっていく放射性物質。今回の福島第一原発の事故で、どのように放射性物質が拡散したかを「SPEEDI」でシミュレーションしたものです。

 政府はこうした試算を踏まえて、3月24日から30日にかけて福島県いわき市と川俣町、飯舘村に住んでいた子ども1149人の甲状腺の被ばく検査を実施。その結果について政府は先月、子どもの健康に影響が出るような値は測定されなかったことを明らかにしましたが、より詳しい説明を求める保護者の声に押される形で、17日から個別の説明会を始めました。

 「ちょっと心配ですね。子どもたちが安心して暮らせるように考えていただきたい」(川俣町の住民)

 簡易測定の結果、598人、全体の55%の人がゼロでしたが、残りの45%482人が1時間あたり0.1マイクロシーベルト以下の微量の「被ばく」をしていました。

 こうした中、17日、福島の子どもたちが東京・千代田区を訪れ今の思いを訴えました。

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 対するのは、政府の原子力災害対策本部などの役人たちです。

 「皆さんは朝から夕方まで学校に通う時間が長いので、まずそこをきれいに(除染)しないといけないと」(政府関係者)
 「どうして早くやらなかったのかって聞いたんですけど」(女の子)
 「除染の取り組みということですか?ではなくて・・・?」(政府関係者)

 かみ合わない子どもたちと政府側のやりとり。

 「早く(除染)してほしいということ、なんで早くしなかったんですか?」(女の子)
 「我々としては最大限早く取り組んできた」(政府関係者)

 政府側は「最大限努力している」と繰り返すばかりでした。

 「大人なのに子どもの言葉が伝わらないというのは、子どものころ、ちゃんと勉強してなかったのかと思いました」(男の子)
 「一番来て欲しかったのは総理大臣。今度はもっと答えられる人に来てほしいです」(女の子)

 最後まで、子どもたちの不安が解消されることはありませんでした。

 福島県いわき市などで、子どもたちに対して行われた甲状腺被ばくの検査。482人の子どもから検出された1時間あたり0.1マイクロシーベルト以下の「被ばく」とは、どの程度健康に影響があるのでしょうか。政府の原子力被災者生活支援チームは、こう強調します。

 「私どもとしては、問題がある数値が出たという認識はない」(原子力被災者生活支援チーム、17日)

 枝野官房長官も・・・。
 「リスクが大変低いとはいっても、ご心配であろうと思いますので、それについてのフォローアップはしっかりとやっていく」(枝野幸男 官房長官)

 被災者の無用な不安を取り除くためにも、政府の迅速な、そして正確な説明が求められています。(18日17:37)

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