放射性セシウムを含んだ餌の稲わらの問題を受けて、これまで出荷ができなくなっていた福島県と宮城県の牛について、政府は検査態勢などが整ったとして近く出荷停止を解除する方針を固めました。
牛肉の出荷を巡っては、高い濃度の放射性セシウムを含む稲わらを与えられた牛の肉から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが各地で検出され、政府は福島県と宮城県、それに岩手県、栃木県の4つの県に対し牛を出荷しないよう指示しています。これに対して福島県と宮城県は、放射性セシウムを含んだ稲わらを牛舎とは別の場所に移すことを各農家に徹底し、放射性物質の検査を行うため、一時的に、牛の数を絞って出荷するなどの計画をまとめ、出荷停止の解除を申請することにしています。これについて政府は、2つの県では牛の安全管理態勢が整ったと判断し、近く牛の出荷停止を解除する方針を固めました。これを受けて、福島県と宮城県では、放射性物質の検査をクリアーした牛肉の出荷がおよそ1か月ぶりに再開される見通しになりました。