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【プロ野球】初回バカボンKOから ヤ 9点差追いついた2011年8月18日 紙面から
◆ヤクルト10−10横浜奇跡の引き分けだ。2点を追う6回1死二、三塁。3番・川端が横浜の篠原から放った打球は右前へきれいに抜けていった。会心の同点2点適時打。ヤクルトが9点のビハインドを追いつく、夏の夜のミラクル劇を演じてみせた。 「初回、自分のミスでピンチが広がって3ランになったので、何とか取り返したい気持ちでした。粘って甘い球がくるのを待っていた。食らいつけた」。川端がホッとした表情を見せた。 先発した新人のバカボンこと七条が大乱調。初回に8点を失い、2死を取っただけで1回持たずにKO。藤田の左前へのライナーを畠山が後逸し三塁打としたり、須田の遊撃へのゴロを川端がファンブルし内野安打にするなど守りのミスもあったが、それをカバーできない。あれよ、あれよの8連続安打。七条はベンチでうなだれた。 小川監督は「あの時は、その後どういう投手起用にしようということしか頭になかった。攻撃のことは一切考えていなかった。6連戦の2戦目ですし、ピッチャーがへばってきているのは事実だから」という。 流れを変えたのはバレンティンだった。4回、宮本の中前打で1点を返したあと、左越えに3戦連発となる23号3ラン。5点差に追い上げた。「回も浅いしネバーギブアップだと思っていた」とバレンティン。陽気な風を吹き込みベンチは一変した。小川監督は「バレンティンが打ってベンチが活気づいた。確実に良くなっている」と最近5試合で4発の助っ人に感謝した。 9点差を追いつくミラクルで、前半戦から「勝ちに等しい」と重視している引き分けも13個目になった。小川監督は「途中から投手も注ぎ込んで勝ちにいく姿勢を見せた。よく追い付いた。守りのミスも野球にはつき物。怠慢プレーじゃないし、気にしていません」。価値あるドローに笑顔で会見の席を立った。 (後藤慎一) PR情報
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