2009年12月06日

本澤二郎の「日本の風景」(314)

<ミネラルと健康>
 最近、新宿の工学院大学孔子学院・千葉市の中央介護福祉専門学校・北京の外交官養成大学で知られる外交学院でおしゃべりする機会をいただいた。そのさい、新型インフルエンザ回避策の一つの例として微量元素・ミネラルの話をしてあげた。すると、どうだろう。生徒らは講義内容よりも関心を示した。健康への関心度が圧倒している現代人の素顔を改めて感じさせられた。筆者は、野島クリニック(東京・港区)で教えられた「岩の力」という花崗岩を溶解したミネラル水を飲んで、低下した免疫力を高めている体験を伝えた。


 昨今は、やたらとがんが現代人に襲いかかってきている。痩せると「がんになったのだろう」と誰しもが想像するほどである。筆者の場合、運動不足も追い打ちをかけていたものだから、運動をしながら3キロほど痩せた。それでも友人の中には「がんなのか」と心配してくれる者もいる。
 女性の乳がんは珍しくもない、ありふれている。摘出しても転移している場合が多い。大腸や直腸・胃がんや最近は前立腺がん、膵臓がんと一昔前であれば、ごく一部の人たちの不治の病だったものだが、かなり一般化して現代人の不安をかき立てているではないか。現代人の細胞が弱体化してからのである。免疫力の著しい低下が原因なのだろう。
 どうしてそうなったのか、を西洋医学は無関心を決め込んでいる。したがってがんの手術はしても、治癒出来ないというのが悲しい実情である。野島博士の指摘だ。
<現代人はミネラル大不足>
 現代人の体形は、豊富な肉や乳製品など栄養価の高い食品で大きくなった。子供たちは親の身長や体重を軽く超えている。しかしながら体力はそうでもない。もやしっ子なのである。今回の新型・豚インフルエンザに対して、幼子の抵抗力・免疫力不足が被害を多発させていることでも理解できよう。
 野島博士らは「ミネラル不足が原因」とほぼ断定している。栄養士に確認してみると、その指摘は正しかった。専門家にとって常識のことなのだ。そしてミネラルが生物にとって健康を維持するうえで貴重な栄養素であることも。それが今大不足していることも、栄養学の世界では当たり前のことだった。
 現代病とミネラル不足の因果関係に同博士は注目したのである。これは画期的な視点といえる。田舎で家庭菜園をしている筆者は、農家の野菜栽培をしているからある程度わかっている。因果関係あり、という直感から、我が家では「岩の力」を購入して毎朝飲んでいる。これを健康飲料水として多くの人が飲めばいいという思いである。むろん、副作用などはない。
 免疫力を高めれば、たとえ病気になっても重症化することはない。このことはミノファーゲン製薬を創業した宇都宮徳馬さんから年中、聞かされていてわかっていた。同製薬の強ミノも免疫療法である。肝臓病やアレルギーの特効薬として戦後広く使用されている。筆者も愛用している。ともあれ医師でもない筆者だというのに俄然、健康に自信が沸いてきている。
<激減した野菜・穀物含有ミネラル>
 近年、微量元素・ミネラルを測定できる機器がそろっている。昔と違ってミネラルを測定可能なのだ。政府機関でも、たとえば以前の科学技術庁でも、野菜などに含まれているミネラルやビタミンなどが激減している事実を掌握している。
 悲しいかな日本の医学、とりわけ西洋医学は栄養素と病の関係について無関心を決め込んでいるようなのだ。漢方が重視されるゆえんである。食べ物と健康は、冷静に考えれば誰しもが理解できる点であるはずなのに。
 医学と栄養学が連携・結合していないところに、現代病の多発と治療の欠陥を生じさせている。これは断定していいだろう。
 ミネラルはたくさん土壌に含まれている。それを人々は野菜や穀物から、はては肉や魚から補充することが出来た。もっとも、後者は魚のヒレや尻尾、皮の部分にふくまれているので、現代人は吸収出来ていない。果物や穀物も皮の部分にミネラルは含まれているのだが、農薬汚染で皮ごと食べられないことがミネラル不足に追い打ちをかけている。
 野菜を食べることをしなくなった幼児ともなると、これはどうしようもないほどのミネラル不足を生じさせている。免疫力のない現代人の代表格といっていいくらいだ。
<先進農業に重大欠陥>
 本来、野菜や穀物などから微量元素・ミネラルは吸収される。牛や鶏や豚など全ての動物も、多くはそうして病気と抵抗して健康的に生きている。これの研究がいかにも不足している現代科学・医学・栄養学とあえて指摘する必要があろう。
 ミネラルの徹底研究と健康との因果関係を分析できれば、ミネラル補充による健康維持・回復の過程が判明するはずである。科学予算は本来、こういうところに投入すべきである。医学と栄養学に精通した官僚がいなかった証拠である。ならば政治が主導する必要があろう。
 ずばり決めつけたいのだが、戦後の経済成長に比例して誕生した大量生産・大量消費と関係する近代農法と関係している。これの重大欠陥がミネラル不足の原因なのである。これこそ政府機関が実験すれば、容易に具体的証拠をつかむことが出来ると指摘しておきたい。農水省・文科省・厚生労働省という縦割り行政が、邪魔しているのであろう。現代人の悲劇の元凶といってもいいだろう。
<農薬と化学肥料栽培に問題>
 近代農法は全ての先進国共通の、というよりは途上国の輸出農法ともなっている。
 どういうことか、農薬の大量使用である。大量の除草剤使用によって畑にミミズさえ生きられない。微生物を死滅させている。死の土壌なのである。
 水田も同様である。それこそドジョウも生きられない。タニシなど全ての生き物が除草剤など大量農薬の被害者なのだ。ホタルも死滅した。生態系を完璧に破壊し尽くしてしまった。
 成長過程の野菜にもありとあらゆる農薬が、それこそ雨あられのように降り注がれる。リンゴやブドウやトマトだけではない。特に春先の野菜には虫よけに使用される。
 筆者は昨日、大根を少しばかり収穫してきたが、これは完全無農薬である。葉の部分も食べることが出来る。隣家の知り合いが酸っぱい夏ミカンをくれた。無農薬果実であることを承知しているからだ。我が家の柚子も。農薬を使用すれば、黒ずんだ葉も元に戻るという。これは果実とは無縁の時期に適切な薬があれば、試してみようと思うが、ともかく農薬に頼る近代農法が、ミネラルを奪ってしまっている。
 農薬メーカーに天下りしている農水官僚、金をもらっている農水族議員が健康野菜と穀物作りを邪魔しているのである。科学が人間を豊かにばかりさせてはいないことを、現代人は知る必要があろう。農薬による被害は例の餃子事件が物語っている。生物どころか人間の命さえも奪う悪魔薬品なのだ。
 化学肥料の大量使用も事態を深刻化させてきた元凶である。
 昔は人糞や腐った植物が主たる肥料だった。それが今は無視されてきている。鶏糞や牛糞もいいはずだが、これらの家畜にはミネラル不足の配合飼料ばかりである。こうして大量栽培される野菜・穀物にミネラルはないか、著しく不足している。
 化学肥料メーカーもまた農協や官僚・政治家を懐柔している。有機栽培が浸透しない理由なのである。
<花崗岩含有ミネラルで代用>
 こういう次第だから、現代人が健康を維持するためには有機農法に切り替えた食べ物に切り替えることと、当面それまでは大不足のミネラルを何らかの方法で代用補充するしか道はないのである。
 どうするか。ここが重要なカギを握っている。ミネラルもたくさんある。水銀のように取り過ぎると生き物を殺してしまう。水俣病がその怖さを物語っている。健康維持のミネラルをどう確保するのか。ここがポイントである。一部では「ミネラル水」と称するものが多数出回っているようだが、何でもいいというわけではないようだ。
野島クリニックでは花崗岩に多くのミネラルが含有している事実を見つけた。確認したところでは、福島県で採取した花崗岩を使用、これを溶解した「岩の力」を推奨している。筆者は念のため、これのミネラル含有の検査資料を取り寄せてみた。神経質な友人の勧めがあったからだ。
確たる機関のデータを確認した上で、家族で健康水という程度の認識で飲み始めている。目下のところ、確認出来た点はフケが出なくなったことくらいだが、これも免疫力と関係があるのだろう。
野島クリニックには末期がん患者らが相談に押し掛けているという。初期のがんだとほぼ転移を防止できる、と野島さんは自信を示している。普通の健康水と同じように気安く飲めるようにならないものか。    2009年12月6日10時40分記


jlj001 at 10:33 この記事をクリップ!
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