- [PR]
[ライフ]ニュース
【第10回産経志塾】政治評論家・屋山太郎氏 許されぬ「出たとこ勝負の発想」
2011.8.17 07:45
(1/3ページ)
政権交代による一番大きな問題は日米関係がおかしくなったこと。中国はすぐに尖閣諸島に出てきた。中国は鳩山由紀夫政権が日米関係を粗略にして、中国に近づいているから、しめたと思っていた。日米、日中で等距離にバランスをとった方がいいと考えるのは間違い。菅直人首相は親米的なことをやっているが、信念からではなく、首相の地位を守るためだ。
私が政権交代前に民主党を支持したのは官僚中心の政治をなくすには政権交代が必要と考えたからだ。官僚は自民党を50年教育し、官僚の子分みたいにしていた。官僚は実績主義で発想の転換がない。
例えば、村山富市政権の時、阪神大震災が午前6時前に起きたが、朝の閣議では議題にはならなかった。閣議は前日の事務次官会議で決まった議題しか扱わない慣行があったからだ。
民主党が天下り根絶と言っていたことにも期待した。官僚は天下りのため民業の規制を考え、官業が成り立つようにしている。
首相は原子炉の国有化も考えているようだが、国有なら安全なのか。民業にまかせると不安という考えは間違い。首相はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)をやると言ったが、地震が起こると、やめるなど出たとこ勝負の発想ばかり。
首相の資金管理団体が、日本人拉致事件容疑者に関わる政治団体に政治献金していた問題は不快で、これは命取りになる。自民党がわんわんやったら、支持率は一桁になり、党内も支え切れなくなるだろう。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]