韓国がソフトウエアに弱い五つの理由(上)

 グーグルのモトローラ買収というニュースに、サムスン電子、LG電子など韓国のスマートフォン(多機能携帯電話端末)メーカーが大きな衝撃を受けているのは、韓国メーカーが基本ソフト(OS)を全面的にグーグルに依存してきたためだ。韓国の弱点であるソフトウエアの競争力が衝撃の背景にある。

 世界のソフトウエア企業上位100社には、韓国企業が1社も含まれていない。韓国のセキュリティーソフトウエア大手、安哲秀(アン・チョルス)研究所でさえ387位にすぎない。問題は、ソフトウエア技術がテレビ、スマートフォン、自動車、造船など韓国が誇る製造業の競争力を向上させる上でますます重要な要素となっていることだ。韓国はこの事実を20年前から予想し「ソフトウエアの能力を強化しなければならない」と強調してきた。にもかかわらずなぜ、韓国にはマイクロソフトやアップルのような世界的なソフトウエア企業が誕生しなかったのか。

1.違法ソフトウエアが横行

 韓国企業、そして韓国の文化はこれまで、目に見えない無形資産の価値を無視してきた。製造業、大企業主体の産業構造もその要因となった。無形資産の価値を適正に認めないため、違法コピーが横行している。韓国ソフトウエア著作権協会によると、昨年の韓国のソフトウエア違法複製率は41%で、被害規模は6400億ウォン(約457億円)に達した。一般人が使用するソフトウエアの10個に4個が違法コピーという計算になる。これは米国(20%)、日本(21%)、英国(27%)、ドイツ(28%)など先進各国に比べはるかに高い。

 こうした違法コピーの問題が深刻になっている状況で、個人を相手にソフトウエアを有料で販売するのは事実上不可能だ。

2.大企業中心の下請け構造に問題

 情報通信政策研究院の方碩晧(パン・ソクホ)院長は「中小ソフトウエア企業が現在のように大企業のシステム統合業者の下請けに縛られている社会構造では成長が難しい」と指摘した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

조선JNS | 서울시 종로구 신문로1가 163 광화문오피시아 2213 | 등록번호 서울아01574 | 발행인ㆍ편집인 심인숙 | 등록일 2011.04.01