記事入力 : 2011/08/17 10:39:45
在韓米軍:キャンプ・キャロル周辺で白血病相次ぐ
枯れ葉剤の埋め立て処分疑惑が持ち上がっている慶尚北道漆谷郡倭館邑の米軍基地「キャンプ・キャロル」付近に暮らす住民55人のうち、10代の住民2人が白血病を患い治療を続けており、20代くらいの住民2人が約10年前に白血病で死亡していことが分かった。枯れ葉剤問題の真相究明に向けた民間調査団の関係者が16日に伝えた。これを受け、韓国政府は原因調査の実施を検討している。
キャンプ・キャロル周辺の住民を対象に、健康への影響を調査してきた民間調査団の関係者は、住民が長い間飲用してきた地下水が、白血病を誘発するテトラクロロエチレン(PCE)やトリクロロエチレン(TCE)などを含有していたことが分かったとし「米軍基地から流れ出た汚染物質が白血病の原因となったかどうかを調査する必要がある」と指摘している。
PCEとTCEは主に油を洗浄する液体などに含まれており、神経系や生殖器系に影響を及ぼし、白血病や肝臓がんの原因になるとされる。民間調査団は17日、こうした調査結果を発表する予定だ。環境部(省に相当)とハンナラ党は16日、政府・与党協議を行い、民間調査団の発表を踏まえ、キャンプ・キャロル周辺住民に対する政府の健康影響調査を実施するかどうかを検討すると発表した。現在、調査団の構成や住民に対するアンケートの作成といった準備を進めているという。
韓米合同調査団が6月に調査を実施した結果、周辺住民が約20年前から飲用してきたキャンプ・キャロル付近の地下水から、飲料水基準の26倍を超えるPCEが検出された。また、2004年にサムスン物産が実施した同キャンプ内の環境汚染調査では、基準値の1000倍を超えるPCEが検出されたことが、在韓米軍により公開されている。
朴恩鎬(パク・ウンホ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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