2011年8月11日
東洋ゴム工業(大阪市)は10日、東京本社の機能を2012年4月までに大阪本社に集約すると発表した。積極的に進める海外展開で経営のスピード感が増すと判断したため。対象は東日本地域の営業担当を除く、海外営業本部など全部門。東京勤務の社員約140人の大半も大阪に移す。
大阪発祥の企業が本社機能を東京にシフトする動きは1960年代から連綿と続いているが、逆に大阪に回帰するケースとなる。東京商工リサーチ関西支社によると、東日本大震災の直後、関西企業を中心に東京から大阪への本社機能の移転が検討されたが、実際に移すのは珍しいという。
同社は東京と大阪の2本社体制で、社長ら経営幹部の大半は関西に住む。東京本社は新車向けタイヤの営業本部や海外営業本部、物流の統括部門などがある。