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天然色素で太陽電池カラフル 岐山高化学部に優秀賞

2011年8月17日0時43分

写真拡大ふくしま総文の自然科学部門で優秀賞を受賞した県立岐山高校化学部の7人=岐阜市の同校

 福島県郡山市で開催された全国高校総合文化祭(ふくしま総文)の自然科学部門の研究発表会で、県立岐山高校(岐阜県岐阜市)の化学部が、優秀賞(化学)を受賞した。テーマは「カラフル太陽電池を作る」。植物などから抽出した色素を使うユニークな研究内容や発表方法などが評価された。

 受賞したのは、同校化学部で太陽電池を研究する3年生7人。4日にあった発表会では、部長の安田佳史君(18)らがカラフル太陽電池の理論や構造のほか、導電性ガラス基板を加工した電池性能の向上法、色素に植物や藻類などを使う取り組み、二酸化炭素を出さない電気めっきによる製造法などを説明した。

 発表時間は12分。発表前日に、参加した別の高校が類似の研究を発表することが分かり、急きょ、その高校との違いなども説明に加えた。

 化学部顧問の鹿野知幸教諭は「持ち時間も少なく焦ったが、こちらの利点をうまく説明するなど臨機応変に対応できた。その点も評価されたのではないか」と話す。

 カラフル太陽電池は、正式には色素増感太陽電池と呼ばれる。紫外線にしか反応しない酸化チタンや酸化亜鉛などの半導体に色素を付け、可視光などより多くの太陽光の利用を目指すもの。赤や黄など多様な色素が使えるため、屋外広告や自動車の塗装などへの応用が期待されている。

 一方で、一般的なシリコン太陽電池に比べて光を電気に変える変換効率が低いため、その向上が課題となっている。今回の発表では、ガラス基板にあえて傷を付けて、変換効率を上げた成果を強調した。

 また、色素には、学校周辺で採取した彼岸花や藻類のイシクラゲを使った。日常利用されないものや処分にエネルギーが必要なものを活用し、環境負荷の軽減につなげる方法も訴えた。

 文部科学省の委託事業で、化学部を指導する箕浦秀樹・岐阜大名誉教授(電気化学)は「実用性を追い求める大学の研究室では、ガラス基板に傷を付ける発想は出ない。高校生の自由な発想に驚いた」と話す。

 将来は化学者を目指すという安田君は「最優秀賞を狙っていたので、優秀賞でとどまったのは悔しい。でも、みんなで役割を分担して、チームワークで獲得した賞だと思う」と話した。(鷹見正之)

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