またまたブログのアップが遅れてしまいました。その理由は、震災で会社のある浦安市の、しかも湾岸高速の海側である埋め立て地エリアが甚大な被害を被ったこと。そして、スタン君からの便りがプツリを途絶えてしまっからだ。
のっけから脱線で恐縮だけど、浦安市ほか、千葉県の東京湾沿いにある比較的新しめの埋め立て地は、のきなみ液状化現象というのにヤラれた。これは湖や港湾を埋め立ててできた平地に発生することが多く、サンフランシスコ大地震のときも同様な現象が確認されている。要は、埋め立てられたことでできた水分の多い地質の土地が、地震による震動によって、水や砂、小石や岩が分離され、重いほうが沈んで水が表出することで起きる。ボクは、舗装された路面が次第にうねりはじめ、それが波打ち、そして割れたところや、道路脇のすきまから、水分の多いセメントのような水が出てくるのを目の当たりにした。 すごいところでは、そのスライミーなのが噴水のように吹き出ていた。
その結果、地盤沈下が起きる。銀行や病院、そしてそれなりの高層建築等については、念入りな基礎工事が行なわれているようで、建物はそのまんまでも、周囲が沈下する。そのためアプローチの部分が割れ、たとえば駐車場だけが全面的に地盤沈下を起こしてクルマが道路に出られなくなるところが続出した。悲惨なのは、一戸建ての住宅地で、比較的軽量な木造住宅を主に造成された地域の家は、軒なみ、わずかであれ、傾いた。わずかでない悲惨な家も少なくない。一戸建ては銀行やマンションのような重量級の建築ではないので、地質あるいは地盤改良なりは、さして必要ないと判断されたからだろう、それらの地域では、逆に道路はそのままで家の方が傾き、沈んだ。たとえそれが10cmであろうと、大騒ぎだ。なんとなれば、下水本管への下水路が下がったことで流れなくなり、それはすなわち水が使えないことになるからだ。
それだけではない。耐震やら免震構造というのも命の安全を保証するものではない、ということがわかった。なんと、ボクとスミレ、そして奥さんは、12階建ての集合住宅の11階に住んでいるのだが、古い耐震構造は、地震のエネルギーを逃がすため、上の階に行けば行くほど揺れる。まるでムチのように振れ、揺れるのだ。その結果どうなるか。わが家の居間にあった本棚やガラス戸棚、そしてテーブルやイスは、文字通り全壊した。もうバッキバキのコナゴナである。本棚は、TQハンズご推奨の組立式の耐震構造の家具を本棚にしていたのだけれど、それが災いした。ビルトイン式の耐震のつっかえ装置が天井に接したまま、重い本を満載していたがため、まるで重量級のアンコ型力士のように倒れないまま部屋の中をねり歩き、あらゆる家具を破壊しつつ、自らもダメージを負い、そこから考えられない状態に自壊していた。しかも、そのうえに本をすべて文字通り吐き出しての狼藉ぶりときたもんだ。
無論、その後始末を含め、会社のほうもけっこうな騒ぎとなった。一見、なんともないように見えたオフィスの二階建ての建物も、市の測量みたいな検査で、少々歪んでいることが判明した。わずかではあるが、それでも妙なところでそれが露見した。たとえばトイレ。トイレの扉は、たまにだが、ロックをしていても、あるとき突然にパァ〜ンッと開いたりする。オフィスにあるトイレは広く、ドアを開けて3〜4歩で便器に到達する。なんでかって、そういう作りだからしょうがない。でもって、お客さんが使っているときにそれが起きたもんだから、みんなビックリ。でもお客さんは、ドアに手が届かないから、誰かが背中を向けて近づいて後ろ手で閉めて上げないとならないのだ。バツの悪そうなお客さんのほうに、背中を見せて近づくなんてのは、まるでコントだ。でもホントの話だ。
ということで、今回は被災した番外編のお話でした。次回から、野生界の犬の親戚たちのお話に戻る。最後に、スミレは、無事だった。もし、居間にいてドアが閉まっていたりしたら、彼女は、それはものすごい恐怖を体験したうえ、最悪の場合、死んでいたかもしれない。倒れてきたタンスだか戸棚の下敷きになり、その怪我がもとで亡くなったペットもいるくらいだから、そんなことがあっても不思議はなかった。でも、スミレは、いつもそこに入り込むと怒られるベッドの下に潜り込んでいて助かった。ホントによかった。とはいえ、入っちゃダメよの場所からホコリだらけで出て来たときには、ああ、と安心したのと、掃除機かけなきゃというのがゴッチャになった妙な気持ちになった。ま、いいか。いいことにしよう。スミレは無事だったんだから。
そんな浦安市は、東京にもっとも近いにもかかわらず、激甚被災地に指定された。とは言っても、傾いた家が元通りになるワケではなく、保険金の支払いや補償を受ける際、対策関連の融資の際の考慮になるくらいだ。中央公園と名前だけ立派な公園の芝生には地割れが走り、いまでは立ち入り禁止のロープが張ってあるだけで放置されている。いまでは、雑草が生い茂り、何の手も打たれていないので、小さな子供が入り込んで怪我をしないかと心配になる。管理事務所があるけれど、死角はたくさんあるからね。首相が、青春スターの成れの果ての県知事とやってきて市長の案内を視察をしていた光景が報道されたが、どこまで何をやってくれるのか、心の底から知りたいもんだと思う。その際、真剣な表情の首相と市長の背後でおちゃらけてなかりいる県知事の姿は、実に印象的だった。
とことん地震と液状化でヤラれた交番も、どうやら市の土地と施設であるらしく、それは一番あとまわしになるらしい。その壊れ具合からして見て、手抜きというか、耐震以前の安普請造りであることは明らかで、そこに勤務するおまわりさんに思わず同情してしまった。古いと言えばそうだけれど、こりゃないだろうという出来の悪さが露見してしまった。普段は、災害時のためのナントカカントカ言っていた設備もてんで使い物にならない。今回の震災は、千葉県の東京湾沿いの自治体、中でも浦安市のダメさ加減を浮き彫りにしている。ディズニーランドがあるだけで、そこからの事業税だか地方税歳入があるだけ。それだけのイメージ先行の街だということがイヤになるほどわかっちゃったのだ。