東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の松から作ったまきを京都の「五山送り火」で燃やす計画が中止された問題で、大文字保存会は15日までに、まきに書き込まれた遺族らのメッセージを別の護摩(ごま)木に書き写す作業を終えた。16日の「大文字」送り火で燃やされる。
護摩木には「今までありがとう。また会いたいです。会いたいです」「パパへ いつまでも3人一緒だよ」などの言葉がつづられている。
メッセージが書かれたまきは、使用中止が決まった後の今月8日、陸前高田で迎え火として全て燃やされた。迎え火に立ち会った同保存会の松原公太郎理事長が写真に残し、保存会メンバーとともに書き写した。
松原理事長は「しっかりと精霊を送りたい。この送り火だけで終わらず、一生をかけて被災地の方とかかわりたい」と話した。【古屋敷尚子】
毎日新聞 2011年8月16日 地方版