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きょうのコラム「時鐘」 2011年8月17日
きのうの水橋文美江さんの連載「ゆくぞ、母ちゃん道」は、夏休みの宿題の巻。娘の読書感想文を見て、「あらすじを書いているだけじゃないの」と、水橋さんが注意する
身に覚えが大いにある。適当にあらすじを書いて行数を稼ぎ、最後に「面白かった」「ためになった」と付け加えて一件落着。そんな手抜きを何度したことか 水橋さんはアドバイスをする。まず自分の気持ちを書くこと。悲しい物語なら「あぁ涙がとまらない」とか。それから、なぜそんな気持ちになったかを説明する。なるほど、これは大人にも役立つ 全国戦没者追悼式での「首相の式辞全文」が載っていた。大震災にも触れ、「復旧・復興に懸命に取り組んで」「必ず力強く再生させます」などとある。お定まりの文句を並べただけじゃないの、と言いたくなる。なぜそんな気持ちになったかを語るのが大事だろう。水橋さんをまねて、そう思う うわべを取り繕っただけの式辞もある。が、時と場合によりけりである。大人の手抜きを、子どもはまねる。この夏は、一定のめどがつくまで、ほったらかしの宿題が増える?かもしれない。 |