【政治】野田氏、大連立に意欲 馬淵氏は批判、民主代表選の争点に2011年8月14日 02時29分 野田佳彦財務相は13日、民主党代表選で新代表に選ばれた場合、自民、公明両党との大連立を目指す考えを明らかにした。「ねじれ国会」解消を期待する民主党内の支持を集めるためだとみられる。ライバル「候補」の馬淵澄夫前国土交通相は同日、大連立は実際には困難と批判しており、代表選の新たな争点になりそうだ。 野田氏は民放テレビの番組で「原発、財政などで与野党が話し合っていくことが基本。連立でなければ政治が前進しない」と明言。「昔言ったことにしがみついていたら、野党との協議などできない」として、大連立のために民主党マニフェストを大胆に見直す立場を強調した。 記者団に「下心ではなく、真心で訴えればいい結果が出る」と述べ、自公両党との連立合意に自信もみせた。 代表選の日程も固まっていない段階で、大連立にまで踏み込んだのは、「野田政権」が誕生すればねじれを解消できると訴えることで、代表選を有利に運ぶ狙いがある。 次期政権も、野党が協力しなければ国会運営が行き詰まる構図が続く。民主党内には「特に自民、公明両党との協力がないと物事が進まない」(岡田克也幹事長)との共通認識がある。自公両党も閣僚を出して政権運営に責任を負う大連立なら、こうした不安は解消されるというわけだ。 大連立は非現実的との声も強い。今のところ自公両党は、閣外協力の立場で、2011年度第3次補正予算編成などに加わるのが基本姿勢。自民党には、大連立を組むなら衆院解散の時期を確約するよう求める声があるが、民主党には受け入れがたい。 現行の衆院小選挙区比例代表並立制では、同じ選挙区でしのぎを削る相手と連立を組むことは「極めて難しい」(自民党幹部)。大連立のために一層のマニフェスト見直しに踏み込めば、民主党内で小沢一郎元代表や鳩山由紀夫前首相が強く反発し、かえって代表選で不利にもなりかねない。 大連立について、馬淵氏は奈良市内で記者団に「あらゆる選択肢を排除しない」としながら、「現実的に何が可能か考えないといけない」と疑問視した。 今回の代表選は、野党と協力できるリーダー選びという側面があるが、各「候補」はどこまで踏み込むべきかで悩みそうだ。 (中日新聞) PR情報
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