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東日本大震災:福島第1原発事故 首相、除染専門家呼び2時間議論

 菅直人首相は15日、東京電力福島第1原発事故で飛散した放射性物質の除染に関し意見を聞くため、東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授らと官邸で会った。児玉氏は「汚染の程度を全部明らかにし、住民中心で除染計画を考えないといけない」などと提言した。

 福島県南相馬市で除染活動をしている児玉氏は、7月27日の衆院厚生労働委員会に参考人として出席し、「7万人が自宅を離れてさまよっている時に国会は一体何をやっているのか」と国の対応を批判して反響を呼んだ。

 首相は、政府の除染対応が縦割りになっているとの意識を持っており、児玉氏を呼んだのは首相の強い意向。会談は約2時間続き、細野豪志原発事故担当相や松下忠洋副経済産業相らが同席した。

 会談後、首相は「放射能汚染の問題を総合化しなきゃいけない。非常にいい議論ができて良かった」と記者団に語った。児玉氏は「緊急の(食品汚染などの)問題と、何十年もかかる恒久的な国土の除染を分けて考える必要がある。国民主体の議論が必要だ」と話した。【中井正裕】

毎日新聞 2011年8月16日 東京朝刊

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