菅総理大臣の後継を選ぶ民主党の代表選挙に立候補の意向を固めている野田財務大臣は、閣議のあとの記者会見で、先の大戦のいわゆる「A級戦犯」について、法的に名誉は回復されており、戦争犯罪人には当たらないという認識を示しました。
野田財務大臣は、民主党の国会対策委員長当時の平成17年、内閣に対し、A級戦犯に対する認識などの質問主意書を出した際、「サンフランシスコ講和条約や国会決議などによって、すべての戦犯の名誉は法的に回復されている。『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではないのであって、戦争犯罪人が合祀されていることを理由に総理大臣の靖国神社に反対する論理はすでに破綻していると解釈できる」と指摘しています。これについて、野田財務大臣は、記者団が「現在も、考えに変わりはないか」と質問したのに対し、野田大臣は「私が出した質問主意書なので、基本的に考えは変わらない」と述べ、「A級戦犯」は戦争犯罪人には当たらないという認識を示しました。また、野田大臣は、総理大臣の靖国神社参拝の是非について、「総理大臣になる方の判断だ」と述べました。