逍花 プロフィール
「逍花」は、ぶらぶらと散歩して(=逍)、心を動かしてくれる何か(=花)を探そう! という意味です。
蕾から開花になり、やがて散っていく花は、変化するものの象徴でもあります。
はてなダイアリー「月明飛錫」では、日々見つけた花について書いています。
ちまたの旬な話題から、日本の未来像を問うテーマまで。
今日の生け花は、お盆にあわせて菊の自由花。今年は震災後の初盆でもあり、震災犠牲者の方々のご冥福をお祈り申し上げます。今週は、いろいろと盛りだくさんな週だったけれど、国内では震災犠牲者の新盆を迎えた中で迷走した京都の「五山送り火」が話題となった。事実関係を整理しておくと、以下のような流れだった。
1)京都の「大文字五山送り火」で、東日本大震災で津波になぎ倒された陸前高田市の高田松原の松で作ったマキを燃やし、震災で亡くなった人たちの霊を弔うことになる。
2)「放射能をばらまくのか」とか「琵琶湖の水が飲めなくなる」といった抗議があったので、放射能が検出されなかったにもかかわらず、五山のうちの東山の大文字保存会が高田松原の松の使用の中止を決定。
3)京都府に中止への抗議が相次ぎ、大文字以外の四山で高田松原の松のマキを受入れる意向を表明。
4)新たに取り寄せた薪500本の放射能検査をした結果、放射性セシウムが検出されたため、再度陸前高田市の松を燃やすことを断念。
京都には住んでいない第三者的立場でいわせてもらえば、送り火には、お盆に迎えた精霊を送るとともに「煩悩」もあの世に送るという意味もあると聞くのだが、被災地の方々に希望を持たせて、期待はずれに終わったことで、この世の「煩悩」を浮かび上がらせたことが残念でもあり皮肉でもあると感じた。特に2回目が残念すぎる。京都まで持ってきてから測定しないで、現地でやればよかったのではないかとか、表皮にしかついてないから、それを取ればいいのではないか、という気がした。福島第一原発から200キロも離れた高田松原の松から放射能が検出されたのには、うーむといった感じではあったけれど。
さらにがっくりきたのは、京都市長が再度中止を決めた記者会見で、食品には放射能で国の基準があることを挙げ、「燃やすことへの国の基準がない。早急に要望したい」と述べたこと。そりゃ、そんな基準はないでしょうよ。そんなことまで、国に決めてもらわなきゃいけないの? この国はおかしいよ。
参考:http://www.asahi.com/special/10005/OSK201108120201.html
ただ考えさせられるのは、放射線について過剰反応する人がでていること。目に見えず、健康被害がどの程度かわからないので、怖がる人が出てくるのは理解できる。(それでも、「琵琶湖の水が飲めなくなる」はモンスタークレーマーの類ではないかと思うのだが。)この放射性物質について、大騒ぎするべきでないとする立場の人々は、ほとんど低被爆での発ガン確率が極めて低いことをもって相手を説得しようとしている。
年間100ミリシーベルト被爆すると、ガンになる確率は0.5%上昇するという調査があり、日本人はガンで死ぬ確率がもともと高いのだから、0.5%くらい増えるのは誤差の範囲、 受動喫煙・野菜不足と同程度という感じ。しかし、放射性物質に神経質になっている人は、ガンになることを回避するために行動しているのではないのではないだろうか。
震災前から日本人は、野菜を買うのに、安い中国産よりは国産を、一部の人はその中でも有機栽培のものを好んで買っていた。スーパーで売られている野菜は、農薬などの検査には合格しているのだろうから、人体に悪い影響は認められないはずだ。それでも国産の高い野菜を買うのは、中国産を食べると、ガンになる確率が○%上がるかもしれない、と計算しているからではないと思われる。
有機栽培のもののほうが、健康によさそうで、かつ美味しいというのが理由だろう。ガンにならなくても、免疫力が低下して病気になりやすくなるとか、疲れやすくなるとか、内臓の調子が○○とか、そういった病気以前の体調変化についても意識するのではないだろうか。
そんな体調変化についてまで証明できるか、と言われると、多分できないと思う。しかし、そういう人にガンになる確率が低いことをいくら説明しても、説得することはできないのではないか、という気がしている。(今日のテーマについては、結論も代案もないので、生け花エントリーになってます)
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