山本澄子教授が文部科学大臣表彰の科学技術賞を受賞

2011.05.10

山本澄子教授が平成23年度文部科学大臣表彰の科学技術賞(開発部門)を受賞しました。この賞は、科学技術に関する研究開発、理解増進等における顕著な成果について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる方々の意欲の向上を図り、日本の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。

「これは『ゲイト・ソリューション』と命名した装具です。ゲイトは歩行、ソリューションは解決という意味です。従来の装具は安定性を重視して、足首の動きを制限するものが多く、歩きやすさはあまり考慮されていませんでした。私たちは20年以上前から、特殊なカメラなどを使用して片麻痺の方の歩行計測を行い、装具に必要な機能について検討してきました。ゲイト・ソリューションは装具の足首部分に組み込んだ油圧ダンパーによって、足首を動かしながら動きを補助する機能を実現したものです。開発は、エンジニア、義肢装具士、理学療法士、作業療法士、デザイナーなどの力を集めて行われました。その結果、現在では全国で1万人以上の方に使っていただけるようになりました。
このたび、北島学長のご推薦をいただき、このように名誉ある賞をいただけたことはたいへん光栄です。これからは国内だけでなく、海外での普及も目指していきたいと考えています」 (山本先生)