事件被災地の宮城・石巻市で無資格活動 ニセ医師?何が真実? 周辺「カネの話ばかり」「認定証でっち上げ」+(2/2ページ)(2011.8.14 09:03

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被災地の宮城・石巻市で無資格活動 ニセ医師?何が真実? 周辺「カネの話ばかり」「認定証でっち上げ」

2011.8.14 09:03 (2/2ページ)
被災地で活動する「米田きよし」を名乗る男性=6月13日、宮城県石巻市の黄金浜会館(石巻市復興を考える市民の会提供)

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被災地で活動する「米田きよし」を名乗る男性=6月13日、宮城県石巻市の黄金浜会館(石巻市復興を考える市民の会提供)

 実際、男性側は6月、日本財団が震災関連でNPO法人などに支給した助成金を申請、同月下旬に100万円を受領した。また、関係者に海外のNGO団体の名前を持ちだし、「ここから助成金が下りたら何億円単位にもなる」などと吹聴していた。

 被災地でボランティア活動をする医師は少ないため、藤田さんは何度も診療所を作ることを提案したが、男性は「日赤と医師会の圧力がすごくてできない」と理由をつけて断り続けた。学歴についても「聖マリアンナ医科大学卒業」と話したり、別のボランティアには「東京大学卒」とするなど一貫していなかったという。

 6月下旬には市社会福祉協議会に「男性は滋賀県で5年前に結婚詐欺で逮捕された男ではないか」という情報提供もあった。

現地から「脱出」?

 市社会福祉協議会が6月下旬、医師の資格の有無を確認したとき、男性は「医師国家資格認定証」という顔写真入りのカードのコピーを提出。同協議会も納得し、「医師」としてマスコミなどに紹介していた。

 だが「医師国家資格認定証」は公的な証明書として存在せず、カードは大阪市の住民基本台帳カードと酷似していることが判明。認定証そのものが“でっちあげ”だった可能性が浮上している。

 宮城県警は、無許可で診療行為をしていたなどとして、医師法違反容疑で捜査に着手。だが、男性は今月4日に「集中豪雨にあった福島県の様子を見に行く」と言い残して、石巻市からすでに姿を消している。

 男性を医師と見抜けなかったことについて、同協議会の佐藤課長は「医師免許を見たことがなかったので本当か分からなかった。今後、医師会への確認が必要かもしれない」とコメント。今後のボランティアの受け入れも、「善意で来る人を拒みたくない。身元確認を厳重にすることはしない」としている。

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被災地で活動する「米田きよし」を名乗る男性=6月13日、宮城県石巻市の黄金浜会館(石巻市復興を考える市民の会提供)
「米田きよし」を名乗る男性が配っていた名刺。「小児科医」と明記してある=13日、宮城県石巻市
「米田きよし」を名乗る男性が処方した目薬。ラベルに「医師等の処方せんにより使用すること」と書かれている(荒船清太撮影)
男性が宮城県石巻市社会福祉協議会に提出した「医師国家資格認定証」とするカードのコピー(画像の一部を修正しています)

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