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2010.9.22

Mac OS X 用 Wine フロントエンド「Wine Bottler」

カテゴリー: 開発・UNIX — タグ: , ,
WineBottler
  • WineBottler (フリーウェア)

  • 必要環境: Mac OS X 10.4 以上・Intel CPU

以前 MikuInstaller というソフトを紹介した。WineBottler は MikuInstaller と同じく、Windows アプリを Linux や Mac OS X 上で実行できる Wine という UNIX パッケージを簡単にインストール、設定してくれるアプリ。デフォルトでアプリケーションのインストール設定が用意されていたり、インストーラー形式でない Windows アプリを Mac OS X のアプリケーション形式 (.app) のように扱えたりと、MikuInstaller にはない機能がある。

WineBottler は Wine.app とセットになっていて、WineBottler は主にアプリケーションのインストール作業や新規 Wine 環境作成などを受け持ち、Wine.app は既存の Wine 環境の実行や設定を行う。これらを使う前にMac OS X 10.4 なら X11、10.5 以降なら XQuartz をインストールしておく必要があるのでそちらを事前に済ませておく必要がある。X11 は Mac OS X のインストール DVD からインストールできる。

ディスクイメージを展開すると WineBottler と Wine の2つのアプリがある。どちらもインストールしておこう。

WineBottler を起動すると最初にすでにインストールされている Wine 環境を探し始める。以前 MikuInstaller が作成した環境 (default) が表示された。MikuInstaller では環境の作成はあまり意識することはなかったけど、Wine ではこのように実行する環境を作成して Windows アプリを動作させている。アプリによって環境を複数作成してそれぞれの設定で動作させることも可能。

WineBottler は起動時に Wine 環境を探しに行く。すでに環境がある場合はリストに表示される。

WineBottler ではデフォルトで様々なアプリケーションのインストール設定が用意されていてすぐにインストールすることができる。リストからアプリケーションを選んで Install をクリックすればすぐにインストールが開始される。

デフォルトで様々なアプリケーションのインストール設定が用意されている。選択してすぐにインストール可能。(クリックで拡大)

試しにデフォルトで用意されている Winamp lite をインストールしてみる。リストから Winamp lite を選択して Install をクリックすると起動用アプリケーションの保存先を聞かれるのでアプリケーションフォルダを指定して保存。インストールが開始された。

インストールの進捗が表示される。

インストールの途中で小さなウィンドウが表示され、進捗がストップする。eMusic というサービスのレジストをどうぞということらしいが、右クリックでメニューを開き、Exit を選択してスキップした。

インストール途中のダイアログを処理してやらないとインストールが完了しない。

アプリのインストールが完了した。

インストールが完了するとアプリケーションフォルダに Winamp lite が作成されている。ダブルクリックすると Winamp lite が起動した。このアプリケーションには Windows と同じアイコンがつくはずなんだけど、自分の環境では白紙アイコンで作成されてしまった。以降、Winamp lite.app をダブルクリックで Mac OS X アプリと同じように Winamp lite が起動できるようになる。Wine Bottler を起動させておく必要はない。

Winamp lite が起動した。

Wine Bottler に用意されていないアプリをインストールする場合は Create Custom Prefixes からインストーラを指定してインストールするか、インストーラを Wine.app で開いて既存の環境で実行してインストールする方法がある。
インストーラーのないアプリの場合はアプリそのものを select File… で選択し、下の「Copy only.Select this, if the File is the actual executable」にチェックを入れてインストールするとアプリをコピーして Mac OS X の実行形式にラッピングしてくれる。
もちろん MikuInstaller のように EXE を Wine.app で開くようにしてデフォルトの Wine 環境で起動させる方法も可能だ。
おもしろいのは Self-contained にチェックを入れればアプリケーションパッケージ内に Wine の起動に必要なファイルを全て内包して Wine がインストールされていない Mac でも起動が可能になる点。ちょっと前にはこれと同じ理屈で起動可能にした InternetExplorer や Windows 版 Chrome が配布されていたりした。
Winetricks は必要になるランタイムなどを含めることができるオプション。例えば一部のゲームでは DirectX などが必要になったりする。

デフォルトで用意されていないアプリをインストールする場合はこの画面から。(クリックで拡大)

Wine.app は既存の Wine 環境を実行する。MikuInstaller のように EXE を Wine.app で開くようにしておけば current prefix: で選択されている環境でそのアプリを実行できる。単体ソフトの起動の他、インストーラによるインストールも可能。タスクマネージャーや winecfg などもここから起動できる。Mac OS X の実行形式にした場合は Wine.app の起動は必要ない。

Wine.app はメニューバー常駐タイプのアプリケーション。

MikuInstaller に比べて機能が多く、開発も盛んなんだけど、このアプリの一番の泣き所は日本語の扱いが弱いという点。Wine はもともと日本語の扱いが得意じゃないんだけど MikuInstaller が国産で、ある程度日本語に対する対処が出来ているのに比べて WineBottler は日本語は基本そのままでは正常に表示できない。
日本語フォントをインストールしたり、IM を入れたりする方法はあるけど結構敷居が高くなる。この辺が Wine のややこしいというか、奥の深いところかな。
Wine をシンプルに使いたいという人は MikuInstaller の方がおすすめだけど、いろいろ触って楽しみたい人はこっちの方がさわりごたえはありそう。

WineBottler ダウンロードページ
http://winebottler.kronenberg.org/

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